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 「カフェイン中毒」は米医学界で昨年、正式なものになった。米精神医学会が発行している「精神障害の診断と統計マニュアル」(DSM第5版として知られる)にこれを診断名として追加したためだ。



 これに伴い、カプチーノ愛飲者たちは消費量制限を気にする必要があるだろうか?



 専門家の一人で米ジョンズ・ホプキンス大学心理学部のマシュー・ジョンソン教授は、カフェインがどのように作用し、いつこれを削減すべきか説明している。



 カフェインは、脳の中の神経調節物質であるアデノシン(ドーパミンやノルアドレナリンのような興奮性神経伝達物質を抑制している)の働きを阻止する機能を果たしている。ジョンソン博士は「カフェインは、このような興奮生化学物質を分泌させるし、極めて少量の摂取でも興奮効果がある」と述べた。同博士は心理薬理学者で、医薬品による行動とムードへの影響を研究している。



 一部の人は一杯の薄い紅茶を飲んだだけでいらいらするだろう。他の人は、朝シャワーを浴びる前にダブルエスプレッソが欠かせないだろう。



 大半のコーヒー愛飲者は、カフェインの摂取過剰の少なくとも一部の症状をよく承知している。神経質、興奮、不眠症、とりとめのない考えなどだ。しかし大多数の人々はカフェインを摂取しても深刻な容体にはならない、とジョンソン博士は言う。



 同博士によれば、コーヒーを12杯飲んだ後、学生が大きな不安を経験したという幾つかの症例報告がある。しかし、「(栄養飲料のレッドブルのような)エネルギー飲料を何缶も飲んだり、大量のカフェイン錠剤を服用したりしない限り」、過剰摂取は難しいだろうという。



 同博士は、ある人がカフェインを余りに多く飲んで死亡する可能性はないわけではないが、「それはカフェイン約1万4000ミリグラム、つまり1日に8オンスカップのコーヒーを約140杯飲むことを意味する」と述べた。これほど多くを消費するのは難しいだろう。コーヒーには自己制限的な性格があるためだ。同博士は「カップ1杯なら気分が良くなり、目もさめるだろうが、5杯となると胃が痛くなるかもしれない」と述べた。



 ジョンソン博士によれば、臨床医たちはコーヒー摂取の効用とリスクを注視しているかもしれないが、その効果は今なお学界で議論されている。同博士は「フィルターを通さないコーヒーがLDLコレステロール(悪玉コレステロール)水準を引き上げるとの研究結果は説得力があるが、最も大切なのは、死亡リスクに関する研究だ」と述べた。



 同博士によると、ある研究では、死亡リスクはコーヒーを1日最大6杯飲む場合に大きくなるとしている。また別の研究では、死亡リスクは、55歳未満の人が1日5杯以上飲む場合に高まると結論している。このため同博士は、「われわれが最終結論に達したと言うのはためらわれる」と語った。



 また同博士によると、うつ病に関する現在の研究は、カフェインによって影響される神経伝達物質の一つ、グルタメート(グルタミン酸)を綿密に調べている。同博士は「最近の研究では、カフェイン入りコーヒーを2-4杯飲む人々は、うつ病の症状が比較的少なくなり、それほど飲まない人々は逆が真、つまりうつ症状が比較的多くなる」と述べた。しかし、それは、うつ病患者がトリプルラテを恒常的に飲めば恩恵が得られることを意味しない。「患者がうつ病になり、例えばパニック発作になりやすい場合、カフェインは症状を悪化させるかもしれない」と同博士は言う。



 最も説得力のある研究結果によると、フィルターコーヒーを8オンスカップで毎朝約4杯まで(カフェイン約400ミリグラム)消費する場合、大きな副作用のリスクはない公算が大きい、と同博士は言う。同博士は「1日飲む量が4杯未満で、副作用が全くないならば、恐らく大丈夫だ」と述べた。





By HEIDI MITCHELL