私がいま、読みたい物。
開高健さんの自筆の原稿。
私をブラジルに導いた作家が
何を書きたくて、どう推敲したか。
無性に読みたいですね。
後に続く者の参考になる
開高健さんの時代はパソコン執筆ではありません。
原稿用紙に向かって書き出し、
途中で「表現の向上」を目指して、
文章を削り、訂正していく。
どの言葉を消し、何を書いたのか。
それが分かるのが「自筆の原稿」です。
つまり、
作品ではなく、途中経過が大切で、
後に続く者たちの参考にある。
出来上がった本ではなく、考えの過程を学ぶ。
そのことがとても大切だと分かりながら、
それが再現できない社会がパソコン時代。
そう思えば思うほど、
自筆の原稿用紙「生原稿」は貴重です。
過程やプロセスが大切
このデジタル社会がもっと進むと、
人が何を考え、形にしていったのか、
「過程」「プロセス」が研究対象として、
もっと大切になるでしょう。
今の社会は「結果に直結する行為」が
もてはやされ、ありがたがられますが、
その陰で大きなもの「過程の大切さ」が、
研究対象としてもっと重要視されるはず。
原稿用紙は「自分と向き合う作業」の結晶。
書いて、削って、書き加えて…。
時に筆圧が強くなったり。
ペンを持ち換えて冷静だったり。
生原稿の書き足しは証拠
そうしたアナログの証拠から学ぶ学問が、
これから20年くらいは大切にされるでしょう。
完全にデジタル化されたら分からない。
それが「思考の途中経過」。
パソコンのソフトを使って、
削除や書き足しの履歴が保存されたら、
有名な作家の「思考経過」は残りますが…。
いつか行ってみたい場所です。
メディアコンサルタント・荒川岳志
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