一つしかない治療薬 | ひふみ塾 世回りブログ

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438 名前: 名無し三等兵 投稿日: 2001/05/15(火) 02:15 全然有名な話ではないけど聞いてくれ。 

オレのおじいちゃんは戦争末期、南方にいた。 

国名は忘れたけど、とにかくジャングルのようなところで 衛生状態が最悪だったらしい。 

当然マラリアだのコレラだのが蔓延する。

 おじいちゃんの部隊も例外ではなく、バタバタと人が倒れて いったそうだ。

 ただ、その頃には治療薬も開発されていて、それを飲んで命 を永らえた人も多かったらしい。

治療班に手渡されていた薬 で何人かの人が助かったそうな。

 しばらくして、おじいちゃんが期せずして高熱にうなされる ようになった。

病気に感染したのだ。

 一方でおじいちゃんの部下の1人にも同じような症状が襲った。

 二人とも薬を飲めば助かる程度のものであったらしいが、 なんとその部隊には残余薬が一つしかなかった。

 部下は「あなたが飲んでください、あなたがこの部隊の指揮官ですから」 と搾り出すような声で言ったらしい。

立派な部下を持ったおじいちゃんは 幸せな人間だったとおこがましいけどオレは思う。 

しかしおじいちゃんはたった一言こう言ったらしい。

 「貴様飲め!」 おじいちゃんはその後間もなくして死んでしまった。




 3-830 名前: おさかなくわえた名無しさん 04/02/29 14:14 ID:dy14X066

 この話はつい最近死んだおばあちゃんから何度も聞いた。

 薬を飲んで生き残って帰国した兵隊さんはその後おばあちゃんを なにかにつけ助けてくれたらしい。

オレも一度だけお会いしたこと がある。

まっすぐで立派な男だった。

おじいちゃんも素晴らしい命 を救ったものだ。

 おばあちゃんの口癖は 「貴様…って、いい言葉ね…」 だった。

おじいちゃんの死後、もう何十年も経つのに 毎日毎日仏壇のおじいちゃんに話し掛けていた。

 そして眠ったまま死んでいった。

 明治の人間はすごい。

オレはいつもそう思う。