たくさん下書き記事があるのですが、なかなかまとめきらず、更新が遅れていてすみません。今私が学校へ出向いて支援している親族子の話も、ひと段落したらできればいいなと思うのですが、まだまだ時間がかかりそうです。
とりあえず、早めにまとめられそうな記事を一つ、二つUPしたいなと思います(希望的観測で、確約ではありません、すみません)。
一つ目は、子供が「社会を知るとき」の話です。公園デビューという言葉がありますが、発達障害が自閉症の子供の「外を知る時期」は、自閉から外へ目が向き始めた成長期にあります。
ですがたいていの場合、その成長時期を待たずして、大人の方が保育園や幼稚園に入れてしまうので、本人の意志とは関係なく「社会デビュー」をすることになります。
自閉の世界を楽しんでいる最中、または外を知ろうという関心が薄い子、気持ちがのっていない子、まだ様子見をしていたくて、スタートのエンジンがかかるのが遅い子などが、背中を押されて集団に入っていくとき、気持ちや意識がまだほとんど成長しておらず受け入れる体制(技能)がないため、極端に余裕のない反応をすることが多いです。
この「社会デビュー」で「世界」というものの印象を、どーんと良い方にか、または悪い方にか決めてしまうことがあります。
つまり、最初のデビューの日が
・ 不安ばかりでそれを上回る楽しい経験をしなかった
・わけがわからないまま、その集団の中に入れられて・わーっとかき回されて過ぎて・出された一日だった(自分でコントロールできない不安を与えられた)
・自分が「初めて」のことばかり、「初めての人」「初めて見た校舎・お部屋」「初めて見た広い講堂」「初めて見た大集団」に、恐れおののいてそれだけで終わった
などだと、極端に「集団社会や外人がいる世界」に悪いイメージを持ってしまうことがあります。
そうならないように、できるだけ事前に見学や、何日かかけてあらかじめなれておくとか、前年度や前々年度に入園予定の園の運動会や音楽会をのぞきにいっておく、とか何かと前段階で、ワンクッション、ツークッション、多ければ多いほどクッションは置いておくほうがいいのです。(過去の参考記事 ☆、☆ )
この前準備なく、「どーんと」びっくりする初めての刺激に入って、自分の五感と感情を全開にして経験した日に、その子が「その日経験した一日に、自分でどういう印象と結論をつけるか」というのが、その後の「世界への身構え方」にちょっとした影響を与えて行きます。
一つ、嫌な場所を経験したら、これから先の未来に出会う集団組織や外の世界のことを「嫌な場所ばかり」と思いこんでしまう可能性が、ないとは言えないからです。お出かけ嫌いになったりすることもあります。
初めて出会って集団の子供や大人が、自分にとって脅威的で、親しみにくく、騒音が多く、怖い存在ととらえると、なかなかそのイメージが払しょくできないままとなり、数年の「挽回できそうな良い経験・出来事」を通じてそのネガティブな記憶を上回る、ポジティブな記憶がないと、百ゼロに振り切る傾向が強い思考の発達障害の子は、自分が最初に経験して結論を下してしまったイメージの中で、そのあとの色んなことを判断していくことになりがちです。
そうなると困るのは親の方で、後で何を言っても「一度子供が自分で世の中に対して決定してしまったイメージ」を覆すのは容易ではなく、1年でも2年でも、その園に行くのを嫌がって泣きわめき続けたり、普通に過ごせているように見えて、ちょっとしたことで「やっぱり最悪」と振り切りやすくなる、前のネガティブな経験を根拠にして、今の嫌な経験もそうだ、これからもそうだ、と決めてしまうということがあります。
特性が百ゼロ思考で、ネガティブな方向にやすやすと振り切れやすい性質と、この「経験からはじき出したマイナスイメージ」の相互作用は、かなり威力があるので、親としては好ましい組み合わせではありません。できれば避けたい組み合わせです。
環境調整はしっかりと、できるだけ子供の気質に合う所にした方が良いよ、と主治医から口を酸っぱくして言われたため、私たちの場合は組織を問わず、組織に入る・入らないことも当たり前とせず、子供の気質に合えば入る、合わなければ、合う所を探すか、見つからなければ「どちらでもない、良くも悪くもない」場所でとりあえず過ごす、それでもだめなら、ポジティブなイメージを保ち、ネガティブなイメージをこれ以上増大させないための積極的な不登校を活用しつつ、というようなことをしてきました。
それもこれも、後になって、不器用な、障害特性を持つ人間も多い親族の大人たちが、自分の子供が合わない環境で「世界を否定的にとらえてパニックし、激高し、敵に向かうかのように牙をむき出しにした状態で過ごす、または脅えて殻に閉じこもるばかりで、不安を感じるばかりで、その中にもあるはずの良いものを見ようとする余裕すらない」」という状態に入り込んでしまうと、それからが本当にひと苦労なので、できればネガティブな印象からスタートすることは回避したいのです。
そこから再スタートを切るとして、
「世の中は良いことも悪い事も両方あり、毎日はその両方を経験する、だから自分で良い経験ができるように、色んなことを選んでみるようにしたり、工夫したり、時には回避したり、自分で動いて悪いことが多くならないように、防いでいくんだよ」
ということを教えていくには、すでに受けたダメージのケアをしたり、人間不信になっている心を、信頼できる人との関係を築くことで癒していったり、一人ではなく、人数がいる方が楽しく過ごせること(習い事や遊びなど)もある、という人との集まりにプラスイメージを持てる経験を積み上げられるようにアレンジしたり、サポートしたりしていく必要がでてきます。さらに、これには「嫌なイメージを持ちながらも、良いイメージを持てるような回復作業」の両方を同時に進行していくという難しさがあります。
最小単位の、家族というチームの中で、0歳、1歳、2歳、3歳と過ごし、自分以外の他人がいる、ということにプラスイメージが持てることが多いと、小規模な他人の集団へ移行していくときも、仲介にその「つながれる(それなりに信頼がおける、または自分にメリットになることをしてくれると感じている)親」がいると、少しソフトランディングで余裕のあるステップアップになることもあります。
が、いかんせん、発達技能の遅れで、センサーが閉じている状態だと、親子がつながるのに時間がまだまだかかることがあり、それなら「無難に、まだ自閉しているけど、それでも特性を悪い方へ刺激されない環境を探す」ということに注意して、集団に入れていくしかない場合ももちろんあります。
今の時期、来年から入園を希望する子どもとその保護者向けに園のイベントや説明会、体験会が多いです。これから集団に入れようかと考えている保護者の方で、よく泣くし、不安が強い、またはなかなか行動しようとしない、などの子は、とりあえず入れてみたらなんとかなるかも、という荒行をするよりは、できれば園を3つでも4つでも、少し遠くてもできるだけ多くの園を子供と共にまわって、どこなら一番、特性が悪く刺激されずましだったか、を観察して、その子に合いそうな園(環境)を見つけて、世界へのイメージがベストとはならなくても、「可でも不可でもない」と思えるような場所だから、入れてもいいか、というぐらいの気持ちで世の中に送り出してあげるといいかなと思います。
集団の中に、発達が遅れている部分がある子(発達障害の子は凸部分もあるため、遅れている部分が見えにくい子も多いです)を入れる場合には、年齢に応じた集団だとハードルが高すぎることがあり、凹み部分の年齢にあわせて「余裕を持たせる」と、その時はスロースターターですが、集団・世界にポジティブな印象を持った子、余裕から自己肯定感を持てた子は、その後に加速度を上げて怪しかった部分も伸びて行くことが多いです。
準備はえらく大変だったけど、入れてみたら意外とすんなりとうまくいった、という場合は相性が合う環境に入れた可能性が大です。逆に、何となく入れてみたら、驚くほど崩れた、という場合は、刺激が「うちの子だけには」悪く動き、他の子達は普通にやれているのに、1人だけ違う反応をしてしまって・・・ということもあろうかと思います。他の子に良い環境が、自分の子に良い環境とは限らないので、持ち前の性質を悪く刺激しない、できればなかったかのような状態になる環境(指導方針、先生の気質、忍耐派か、行動派か、熟考派か、全体が静かな活動が多めか、活発で騒がしいが活気があるか、など)を選べるといいかなと思います。
この時期、園見学に出かける親族が増えていますので、まずUPしてみました。