サヨナライツカ
いつも人はサヨナラを用意して生きなければならない
孤独はもっとも裏切ることのない友人の一人だと思うほうがよい
愛におびえる前に、傘を買っておく必要がある
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
愛なんか季節のようなもの
ただ巡って人生を彩りあきさせないだけのもの
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のかけら
サヨナライツカ
永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない
いつかサヨナラがやってきて、いつかコンニチワがやってくる
人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトにわかれる
私はきっと愛したことを思い出す
冒頭の詩からぐっとひきこまれた
思春期時代はともかく、ドロドロのハーレクイン的な恋愛小説にはあまり興味はない
しかし、友人の一押しだし、「女性ホルモン分泌に効く!」ということで読んでみた
(そういうお年頃なもんで
)
ところが・・・読み始めたら、止まらなくて一晩で読破![]()
しかも、ティッシュじゃ事足りずタオルを持ってきて、布団に突っ伏してオイオイ号泣しながら
4ヶ月後に結婚式を控えた、豊は航空会社に勤めるエリートサラリーマン
仕事においては野心家であるが、好青年というあだ名をつけられるほど、誰からも好かれている彼
赴任先のタイで不思議な女性沓子と出会い彼の心は揺れ始める
好青年である自分は、絶対に沓子を選ぶわけがないと分かっているのに彼女に溺れていく
そして、悲しみの別れから25年間後二人は
ありきたりな、昼のメロドラマでやってそうなストーリーなのですが
ここはさすが辻仁成!
それだけじゃ終わらない!!
物語の中で、何度も出てくる豊の葛藤
それは、誰もみな人生を歩むうえで突然現れる 分かれ道
道を選ぶのに必要な事は何だろう?
今までの経験?一般道徳?自分自身の価値観?他人の目?
勇気がいるし、怖いけれど、直感や感情でつき進む事ができたら
真っ直ぐな沓子のように
選ばなかった道への想い
間違いだから選ばなかったんじゃない 忘れなくてもいいんだよ それもあなた自身
物語は教えてくれた
サヨナライツカって
「今は一緒にいるけれど、イツカ、サヨナラする日がくる」
「今はサヨナラしないといけないけれど、イツカまた会える」
どっちの意味だろう
どっちがいいだろう
どちらにしても、せつないね
ホルモン分泌は定かではありませんが、魂が揺さぶられた1冊です
こんなに涙がでるほど苦しくせつない本は最近出会ったことがないかも
映画は敢えて観に行きません
バスタオル持っていかないとダメだろなあ
ワタシモキットアイシタコトヲオモイダス