今回は、楽器に詳しい方向けの内容なので、興味のない方は読み飛ばしてください。
コンペンセイティングシステム・システムは、ユーフォニアムやチューバのペダル領域の音程を安定させるために使われている技術ですが、ちゃんと解説しているサイトなどがなかったので、ここで仕組みを説明してみたいと思います。
とは言っても、ここで説明する内容は私の持っているベッソンの楽器の構造から説明するもので、一般的なものかどうかは不明です。
金管楽器は、通常三本のピストンだけで全ての音程を出すことが出来ますが、チューバやユーフォニアムには4番ピストンが付いています。これは主に低音を補完するものですが、四番管だけでは正しい補正は難しいのです。四番管で全体が別の調の楽器になるのでそれに合わせた各管の補正が必要になる。全体が長くなるので、各ピストンの管もやっぱり長くなるわけです。
では、図解を始めましょう。
まずは、全てのピストンが解放されている状態
この時、音はストレートに流れ、最短でベルに至ります。

次は、一番ピストンを押下したとき
この時、音は一番ピストンの一番目の管を通過してベルに至ります。
音程の補正はこの一番目の管の長さを補正することで行います。
四番ピストンのみを押下したとき
この時、音は四番管のみを通ってベルに至ります。
音程の補正は四番管の長さを補正することで行います。

そして、一番と四番を押下したとき
この時、音は一番管の最初の管を通過し四番管に入ります。四番管は一番ピストンの二番目の管に入りベルに至ります。
四番ピストンを押した状態での音程の補正は一番ピストンの二番目の管の長さを補正することで行います。

よって、コンペンセイティングシステム・システムのついている楽器は、どうしてもピストンが長くなります。
でも、このシステムの絶大な恩恵を考えれば、多少楽器が重くなることなど気になりません!
