一体どお言うこと?

まさかチェ尚宮は

この話を知っていて

黙っていたってこと?

ポム 

そおいうことなの?

 

 

ウンスは語気を強めて

立ち尽くしているポムに

わざと尋ねた

隣に控える武閣氏

チェ尚宮の目が

いささか泳いでいる

 

ポムは正直者ではあるが

うっかりが多い娘で

今回はうっかり噂話を

女官たちとおしゃべりし

それが 偶然

公主の耳に入ってしまったのだ

 

 

新しい王の帰還なのよ

それなのに出迎えも

歓迎の宴もなし?

ありえないわ

 

 

財政が厳しきおり

派手なことは控えよと

キ・チョル殿の仰せに

誰も反論できなかったようです

 

 

チェ尚宮がボソボソ答える

 

 

なんてこと!?

それなのにファスイン妃の

息子の誕生日会は

盛大にやるっていうじゃない

それでいいの?

お母様は反対しなかったの?

息子の晴れ舞台なのよ

大妃なんだから

意見できるでしょう?

 

 

それはご無理というもので

ございます

いくら王妃様 

いえ 大妃様といえども

口を挟むことはできますまい

妹君は元国のキ皇后であらせられ

皇帝の寵愛を一身に受けております

もはやこの国ではキ家の勢いを

止められるものはおりませぬ

 

 

チェ尚宮は小さくため息を

ついて答えた

チェ尚宮にとっても

今回の仕打ちとも言える暴挙は

忸怩たる思いだった

しかし キ一族は

大妃様が敵う相手ではない

 

先王亡き後 王妃を退位し

王妃の居所を追われたウンスの母は

朝議によって

後宮の東端にある日当たりの悪い

古い殿をあてがわれ

実質隠居の引導を渡された格好だ

 

それに引き換え

側妃だったファスインは

兄の後ろ盾をいいことに

今まで通りの豪華絢爛な暮らしぶり

紅蓮の館に住んでいると言う

 

もはや臣下は誰も何も言えず

無闇に反論したところで

狡猾なキ・チョルの機嫌を損ねる

敵に回してしまえば

それ以上の火の粉が降りかかる

 

騒ぎ立てれば立てるほど

災いが起こるのは目に見えていた

 

新しい王の即位も

場合によっては邪魔され

まだ幼子の第三王子を

後継者と据えることも危惧される

 

 

ここは堪えて・・・

 

 

チェ尚宮の制止も聞かず

ウンスは言う

 

 

いやよ

お母様が頼りにならないなら

私が直接

キ・チョルに意見してくるわ

 

 

十年もこの地を離れ

敵国で苦労をしてきた弟が

ようやく帰ってくるのだ

なのに

今度は帰還早々内政で

このような扱いを受けるなど

到底看過できなかった

 

 

なりませぬ!

 

 

部屋を飛び出しそうな

勢いのウンスを

一喝したのはヘジャだった

 

へジャはウンスが赤ん坊の頃から

ずっと面倒を見てくれている

乳母でもあった

今は公主様付きの女官として

ウンスのことを全面的に守り

世話をし慈しんでくれている

ウンスが最も頭の上がらない人物

 

 

姫様

ここは弟君のためにも

堪えてくださいませ

まずは弟君が無事

ご即位することが

何より肝要でございます

その上で

キ一族に対抗できるような

力を持たねばなりませぬ

 

 

公主様

へジャの言うとおりでございます

即位式は臣下がいなくても

いえ

むしろ余計な者がいない方が

滞りなく行えます

まずは即位式を敢行することを

お考えください

 

 

チェ尚宮はへジャに

チラリと視線を送りながら

ゆっくりと話す

 

ウンスは二人の言い分に

納得できずにいたが

押し切られる形で了承し

その間

ポムはオロオロしながら

皆の行方を見守った

 

 

じゃあ

せめて広場に出迎えに行くわ

長旅で疲れているでしょうから

ねぎらってあげたいのよ

これだけは絶対に譲らないから

 

 

言い出したら聞かない頑固者

ウンスの性格をよく知る

へジャとチェ尚宮は

本当は公主様が目立たぬ方が

良いのだけれど・・・と

言いながら渋々と

ウンスの申し出を承知した

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

都の入り口で

新王の一行は手酷い扱いを

受けていた

結局船を借りることは

できなかったため

船での移動を諦め

馬での移動となり

予定以上に

時間がかかっている上に

替えの馬の手配もなく

道中はゆるゆると進んだ

そして

ようやく見えた都外れの関門では

キ・チョルの配下に

都入りを阻まれそうになっていた

 

 

麒麟の紋様は王家直属の証

ウダルチに向かって

無礼にも程がある

いますぐ門を開けよ

それでも開けぬと言うならば

正面突破あるのみ

覚悟しろ

 

 

男の勢いに気をされて

門番は慌てて門を開く

 

 

チュンソク

これからは

大声を張り上げるのは

お前に任せた

傷口に響いて敵わぬ

 

 

負傷していることを

気取られぬように

男は小声で部下に告げる

そろそろ限界を迎えそうな

痛みの波が男を襲っている

 

 

賢い愛馬は主人を乗せ

衝撃を和らげながら

道を進む

通りに人の気配はなく

皆 遠巻きに新しい王を

覗き見するだけだ

 

この国の王妃として

輿入れしたノググ公主は

人知れず息を吐いた

 

これが現実

自分たちは歓迎されて

いないのだと

つくづく思い知る

 

輿の窓からそっと

前を行く男の背中を見つめた

 

あの男ならば

カンヌンテグンのお力に

なってくれるであろうか・・・

 

そんな一縷の望みを託し

一行はようやく王宮に

たどり着いた

 

 

雨はすっかり上がり

生あたたかな空気が

男の体にまとわりつく

 

 

あれは・・・

 

 

男の視線の先には

こわばった笑顔で佇む

ウンス公主の姿があった

 

 

黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花黄色い花

 

 

 

地震に台風に

色々ありすぎな一週間でしたが

皆様お変わりなく

お過ごしでしょうか?

もうすぐ

6月も終わってしまいますね

一年の半分が過ぎたと言う事実に

驚きです

 

どうか 皆様

安寧にお過ごしくださいませ

 

 

またお付き合いくださいね

 

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村