チェ尚宮様ぁ〜
コンジュママ(公主様)
たった今
意識が戻られました!!
見習い武閣氏ポムは
安堵した様子で口をパクパクさせ
涙で顔をベショベショにしながら
チェ尚宮に大声で報告をした
ポムは見習いとして
王宮に上がったばかりで
公主様とはほとんど面識がない
が 心根が優しい少女は
公主様の回復を心より祈っていた
そうか!
よかった よかった
して
どのようなご様子だ?
一体 誰に突き落とされたと
おっしゃっている???
それが・・・?
ポムは思わずまた泣き出した
如何した?
じれったそうにチェ尚宮は
舌打ちをして聞き返す
どうにも要領が悪い
事の発端は三日前の夕刻
公主様が晩餐に向かう途中の
出来事だった
あろうことか
王家の第一皇女が
何者かに命を狙われて
階段から滑り落ちたのだ
公主様はその時 頭を強く打ち
典医寺の必死の手当ての甲斐なく
三日経っても
意識がもどっていなかった
前王が逝去され
弟君が王位継承のため
留学先の元国から姫を娶って
この国に向かっている最中の
予期せぬ出来事だった
公主様は新しい王様の
姉に当たるお方で
少々手のかかる性格
ではあったが
美しい姉上を王様は
幼い頃より
たいそう慕っておられた
それで此度の事件は
弟君の王位継承に反対する一派が
王様が溺愛する姉上を亡き者にし
王家を内側から崩壊させようと
刺客を差し向けたのではないか?
と言う噂が駆け巡っていたのだ
チェ尚宮様
・・・あの・・・あの・・・
ポムの口調は重かった
だからなんだい?
はっきり言わぬか
ポムや
あの実は
公主様・・・何にも
覚えていないって
おっしゃっているんです
それに自分は公主様じゃ
ないって
は?何を言い出すやら
なれど致し方あるまい
頭を打っておられるのだから
幾分記憶も混乱することだろう
それでも意識が回復されて
本当に良かった
このまま寝たきりになられたら
と
お母上様であられる王妃様は
ご心配のあまり この三日間
寝込まれているのだからね
さあ 一刻も早く
公主様の意識が戻られたことを
お伝えしなければ
ポム 頼んだよ
はい!わかりました
行ってまいります!
見習い武閣氏ポムは
広い庭園を抜け
吉報を待つ王妃様の
居所へ向かった
自ずと足が速くなる
どうか公主様が
一刻も早くよくなりますように
ーーーーーーーーーーー
ああぁ 今日も疲れた
早く帰ってお風呂に浸かって
それからふかふかのベッドで
ゆっくり眠りたい・・・
だいたいいつぶりの自宅よ?
ここ数日ずっと忙しくて
まともに寝てないじゃない私
まったく嫌んなるわ
だから外科は嫌われるのよ
長時間の手術は当たり前
外来も忙しいし
自分の論文を書かなきゃ
いけないのに
後輩の論文添削指導もある
おまけに今日なんて教授のお供で
理事長の接待まで・・・
あー! 一体私を
なんだと思っているわけ?
便利屋じゃないっての
毒づいてみても
仕事量が減るわけではない
忙しいのは当たり前
考えるだけ無駄
そんな毎日が虚しくなる
せめて誰かに感謝されたり
毎日の暮らしに
やり甲斐を感じられたら
少しはこのもやもやが晴れる
のだろうか?
そんなことを考えながら
ウンスは帰宅途中
コンビニに寄って
お気に入りのスイーツを買った
甘いものは心と体の癒し
35年ローンで買った我が家まで
あと少し
信号を渡ったところにある
高層アパートの一室が
ウンスの自宅だった
しかしウンスは
その愛しい自宅に
二度と帰ることはなかった
信号無視で
暴走して来たトラックに
体を飛ばされてしまったのだ
そうして
長い夢を見て
目が覚めたら・・・
皆がウンスを覗き込んでいた
え?助かった?の?私
はい!公主様
お目覚めになられて
本当に良かったです!
ポムは大喜びで答えた
ん?コンジュママ?
って
私のこと?
どうして私はここにいるの?
それにあなたは誰?
知らない顔だわ
ウンスは状況が飲み込めず
長いまつ毛をパタパタさせ
ポムを見つめる
はいぃ?
皆の安堵の空気は一瞬にして
怪訝な雰囲気に包まれた
ポムは事の次第を
チェ尚宮に伝えるため
部屋を飛び出していく
それと前後して
物静かな女人が
すっと前に出て尋ねた
あの者は王宮に入って
まだ日が浅いのです
姫様がお分かりにならなくても
仕方ありませぬ
姫様・・・では
私がお分かりですか?
ええっと?
ウンスはまじまじと
その顔を見た
幼い頃より覚えのある顔
ウンスの身の回りの面倒を
見てくれている
信頼できる古参の女官
ヘジャ・・・よね
一斉に安堵のため息が漏れ
ウンスは逆に自分の記憶に
戸惑っていた
姫様は事故に遭われて
三日ほど意識を失われて
おられました
そお・・・なの?
しばらくは安静が必要かと
記憶も今は混乱されているかと
存じますが・・・
焦ることはありません
ずべてはこのヘジャにお任せを
うん・・・
ああ 頭が痛いわ・・・
あのはっきりとした夢は
なんだったのだろう?
目を閉じると再び
いろんなことが一気に
頭の中を駆け巡り
記憶があふれた
「ユ・ウンス 29歳独身
大学病院の外科に勤務
恋人なし
ライバルはいても親友はいない
忙しい生活の中で
唯一の息抜きは
転生者の漫画を読むこと
今の生活から抜け出して
転生する妄想を抱いていた
住居は江南
そしてある日 病院からの
勤め帰りに事故に遭った」
記憶はそこで途切れている
この記憶は私のもの?
まさか
これは前世の記憶?
もしかして私妄想通り
遠い未来で生まれ
この時代に転生していた
ってこと?
そんなことすっかり
忘れていたわよ
あああああ〜〜〜〜私
これからどうなっちゃうの??
ウンスは心の中で
大いに叫んだ
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連休最終日
みなさまいかがお過ごしでしょう?
haruの仕事先が来週まで強制的な?
有休消化休みとなっていて
暇なはずなのにこういう時に限って
パソコンもWiFiも調子が悪くて
あぁあ〜な日々です
そして
仕事が休みなのは嬉しいのだけど
そのぶん
給与計算も減る仕組みなので
この物価高のご時世に
なんとも懐具合は・・・
世知辛い世の中だわぁ
さて今回お届けしたのは
新作の転生もののお話です
軽めに読める
短編のお話になると思いますが
「ススルシル(수술실手術室)より
愛を込めて」ウンスの転生話です
もちろんヨンもこのあと出てくる
のでお待ちくださいね〜
登場人物はおなじみの名前も
多く出てきますが
いつものお話とは
全くの別物と思って
読んでいただけたら幸いです
ゆるゆる更新となりますが
お楽しみいただけますように
またおつきあいくださいませ
安寧にお過ごしくださいね