露店めぐりを楽しんだあと
ウネはアン・ジェのところへ戻り
ウンスは王様の警護をしている
夫チェヨンと合流した
子供達はそれぞれ
露店で買い物できたようで
戦利品を見せ合っている
サンは両手に肉の串刺し
首には飴玉の首飾り
背中におもちゃの木刀という
ものすごく印象的な姿で
通りを歩き
スニョンは露店で
吟味に吟味を重ねて買った
赤い絹地でできている
新しい髪留めを身につけていた
一方のユニョンは真珠玉のついた
髪留めをイサに選んでもらって
こちらはこちらでご満悦
ゴンはにぃにの勧めもあって
生まれて初めて
自分のために剣を選んだ
チェ家にはたくさんの剣があり
兄姉は稽古に勤しんでいる
けれども
ゴンは学者肌だからか?
剣術の稽古に誘われることは稀
だがそこはチェ家の男の子
兄たちのように
鍛錬に参加してみたいという
気持ちもあったが
なんとなく言い出せずにいた
だから
タンが露店で剣を勧めてくれた時
とても嬉しかったのだ
もちろん買ったのは
おもちゃの剣だが
青い鞘がピカピカして美しくて
ゴンはとても気に入った様子だ
タンはというと
みんなのおやつに
油菓子をたくさん買い込んだ
最初はオンマのために
簪を探しのたが
どれも子供が買うには
高価な品ばかりだったので
諦めるしかなかったのだ
その代わりに福の文字が
金糸で刺繍された巾着を見つけ
それを自分とオンマ用に買った
オンマ愛用の紅を入れておくのに
ちょうどいい大きさだ
イムジャは買い物できたのか?
何も手にしていないウンスを見て
チェヨンは尋ねた
ああ ええ
荷物がかさばるから
屋敷に届けてもらうことに
したのよ
お菓子とか果物とか色々
サムウォルたちにあげようと
思ってね〜
年始の挨拶代わり?に・・・
なるほど
そうか・・・
ヨンは??
まあ
買い物どころじゃないわね?
王様の護衛ですもの
そうだな
俺は皆が楽しんでくれたら
それが一番だ
王様もお喜びになっておる
ええ
都が平和でいいわ〜
王様と民が一緒に
お祭り騒ぎだなんて
いい国になったもんよ
ウンスは微笑んだ
短い期間になんども何度も
元国の意向に沿って
王の首が変わった昔を思えば
今の王政は
どれほど安定していることか
それから一行は
王様も一緒に
王妃様の居所に向かった
王妃が今宵を
心待ちにしておったのじゃ
王妃の診察に
医仙が来る機会も
めっきり減ったと
嘆いておったからのぉ
それは典医寺の女医たちの
医官としての技量が
上がったということで
喜ばしいことだと思いますよ
ウンスは微笑み 答えた
実際ウンスが王妃様の
診察をしなくても
サラを筆頭に
養成所出の優秀な女医たちが
王家の女人たちの健康維持に
努めている
しかしそれとこれは話が別で
ウンスに会って
話をすることが息抜きで
憩いである王妃様にとっては
ウンスが顔を見せないことは
さみしいことだった
無理を言ってすまぬが
今宵は王妃の思いに
付き合ってくれぬか?
もちろんですとも!
私も王妃様とおしゃべりするの
楽しみにしているんです
あ でも男子禁制ですからね〜
女子会に
王様は参加できませんよ
ウンスは笑って答える
王様に向かってこんなことを
さらっと言えるのは
ウンスくらいなものだろう・・・
ちょうど庭園に
差し掛かった頃
ウンスたちを出迎えるため
ミレ公主が武閣氏とともに
待っている姿があった
ほのかな雪灯の中
浮かび上がる公主様の姿は
王妃様によく似て
美しかった
手に負えないような
わがままで癇癪持ちで
王妃様を悩ませる時期もあったが
今はすっかり落ち着いて
分別もつき
柔らかな表情をしている
ようこそ
お越しくださいました
医仙様 皆様
お出迎いありがとうございます
もう「ミレちゃん」とは
気軽に呼べないわね
威厳と風格を備えているもの
それにすっかり
美しいお嬢様になって〜
ウンスは目を細めて
ミレ公主に言った
いえいえ
医仙様に名で呼ばれるのが
好きでしたので
どうぞ変わらず以前のように・・・
ミレ公主はにこやかに笑う
その表情は王妃様にそっくりだ
タン様
お久しぶりですわ
お変わりなくてよかった
同じソダンに通っていても
タンは科挙の組みに入り
ミレは同じ年頃の女人たちと
学びを深めている
以前は一緒によく遊んだものだが
それもなかなか難しい年頃なのだ
公主様
お招きありがとうございます
公主様もお元気そうで
何よりです
公主様・・・だなんて・・・
以前のようにミレちゃんで
いいのに・・・
そういうわけには・・・
ここは王宮
誰が何を聞いているか
わからないから
タンは答える
幼い頃より王宮に
慣れているタンは
体面や慣例を重んじる
この場所がどれだけ魑魅魍魎と
した場所なのか
身を以て体験している
隙あらば揚げ足を取り
相手を蹴落とし
己の欲のために邁進する場
まだ物心つくかつかぬかという
幼な子の頃
嫉妬と羨望の的になり
そんな王宮に馴染めず
タンはここのソダンを去ったのだ
ミレ公主は少し寂しげだったが
すぐに気を取り直した
お父上様
露店見物はいかがでしたか?
ああ 賑わっておった
それはよろしゅうございました
お父上様の民を思う気持ちが
皆に伝わりますね・・・
お父上様 皆様
ではお母上様のところへ
参りましょうか?
スニョンちゃん ユニョンちゃん
サンちゃんのお祝いをするのだと
お母上様もお祖母様も
たいそう張り切っておいでですよ
ミレ公主は王様に告げ
一歩下がって
タンの隣に並んだ
タンは声をかけるでもなく
ミレ公主の歩調に合わせ
ただ前を向いて歩いている
ミレ公主は
その横顔をちらりと見て
変わらぬタンにホッと安堵した
王家の娘だからと
取りいろうとするわけでもなく
変に気負うわけでもない
そのくせ
さりげなく歩調を合わせ
道端の石ころにつまずいて
転ばぬようにと気をくばる
昔からタンはとても優しい
そんなことを胸中で思い
たとえ言葉は交わさずとも
時折触れる衣の袖と袖に
ミレ公主は幸せな気持ちに
なるのだった
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『今日よりも明日もっと』
想う気持ちの表し方は
一つではないから
言葉より表情が
雄弁なこともある
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おはようございます
昨日から仕事始めの皆様
お疲れ様でございます
日常が戻ってきて
洗濯や掃除に追われている皆様
お疲れ様でございます
今日も一日ファイティンです!
年が明け
新しい日常が始まりました
どうぞ今年が
より良い年になりますように
お話は未だ三つ子の誕生日が
続いております
またおつきあいくださいませ〜