すいとんてんの興奮も

冷めやらぬというのに

この夏は

ご三男のゴン様の三歳の

お誕生日が控えてございます

 

時の経つのは

早いものでございますね

 

昨日生まれた気がする

ゴン様が

立って歩いて笑って

ゴン様のへその緒を切った

ご兄弟姉妹に囲まれ

おしゃべりをしているとは・・・

 

ヘジャは奥様が

若様をご懐妊なされた頃

このお屋敷で奉公を始めました

天界からいらした

少し風変わりなお方で

妖魔という噂もございましたが

それが嘘偽りだと

ヘジャにはすぐにわかりました

 

奥様は誰にでもお優しく

身分や家柄で

人を区別なさることは

決してございません

最初こそ戸惑いもしましたが

天界式のものの考え方にも

「さぷらいず」や

「あいであ」なるものにも

そしてお料理の数々にも

深く感銘を受けております

 

ですから

たとえどんな無茶振りで

あったとしても

どんなことにも

このヘジャにお任せを!

 

 

思えば この十年の間

色々なことがございました

ソクテと結婚をし 

オクリョンを娘に迎え

その娘に子ができ

初孫タルが生まれました

 

お屋敷の敷地内に

家を建てていただき

家族とともに暮らす日々

何から何まで 

旦那様奥様には

よくしていただいております

このご恩をどうして

お返しできましょうか

 

長く女中として

あちこちの屋敷を渡り歩き

四十路を過ぎたあたりから

この先もずっと

一人で生きてくものだと

覚悟を決めておりましたのに

五十路を過ぎて 

まさか チェ家に奉公し

天界人にお仕えし

さらには自分の家族にまで

恵まれるとは

誰が予想できたことで

ございましょう

 

そう考えると

縁というのはまことに

不思議なものでございます

 

 

ヘジャも母ソンオクの年に

だんだんと近づき

母の面影を自分の中に

見るようになりました

 

母は最後まで旦那様一筋に

ただただ無欲にお仕えし

屋敷を支えて参りました

あの頃は娘の立場で

それが理解できなかった

 

だから反抗してみたり

母の元を離れてみたり

随分と母には辛く当たりました

ですが弁解せず何も言わず 

黙々と働き続けた母ソンオク

 

そんな母の思いが今ならば

ひしひしとわかる気がいたします

 

主人一家のことも

自分の家族のことも

どちらも大事だということ

どちらかではなく

どちらも かけがえのない

大切な存在なのだということを・・・

 

母は決してヘジャのことを

ないがしろに思っていたのでも

嫌っていたのでもないのだと・・・

 

孫のタルの成長を見守ることは

この上ない喜びでございます

なれど

若様 スニョン様 ユニョン様

サン様 ゴン様の成長を見守り

お子様たちをお支えすることも

ヘジャにとって至福の喜び

また

奥様にお仕えできる幸せは

何ものにも代え難く

その幸せを

家族と秤に掛けること自体

傲慢な考えでございます

 

いつまでもこの幸せが

なくならないように

一日でも長く

この暮らしが続くようにと

神に仏に祈りを捧げております

 

どうかお屋敷の皆々様が

安寧にお過ごしくださいますよう

美味しいものを作り

お屋敷を心をこめてお掃除し

暮らしの下支えできたならば

それこそ 女中としてのヘジャの

本望でございます

 

そして そんなヘジャの隣で

そっと手を差し伸べてくれる

夫のソクテには 

感謝の思いしかございませぬ

忠義な彼がいるからこそ

ヘジャも生きていられる

笑っていられる・・・

 

年々 節々が痛んだり

以前のようにバリバリと働けず

もどかしい思いもいたします

うっかりとしたしくじりも

増えて参りました

 

けれども

この先も後悔なきように

奥向きをお支えする女中頭として

奥様の後ろをしっかりと

守っていけるように

己を奮い立たせております

 

 

お屋敷は夏の暑さを

吹き飛ばすくらいに

お子様たちの笑い声が

響いております

 

 

皆様の安寧を祈って

まずは

今宵の夕餉

滋養のつく参鶏湯を

お作りいたしましょうか・・・

 

 

 

 

ヘジャ日記を久しぶりに

描いてみました

ヘジャのウンスに対する

無償の愛には

本当に頭が下がります

 

それにしても

リアルな日々は酷暑の夏

皆様 どうぞ

参鶏湯など召し上がって

安寧にお過ごしくださいませ

 

またおつきあいくださいね

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村