賑やかな食事の後は

ソダンの子供たちで

組みに分かれて競技を行う

 

と言っても

幼い子供でも参加しやすい

じゃんけんや玉入れや投壺

などの簡単な遊びから

離れた的に向けて弓を射る

実践競技さながらのものや

剣術の手合わせなど

多種多様を

組みごとに出場者を決めて

得点を競い合う仕組みで

競技の進行は大きな子供達が

世話を焼いている

 

王妃様やウンスをはじめとする

保護者の女人たちは

天幕を張った場所で

陽の光を避けて座って見物し

その周りにはウダルチや

武閣氏と言った警護が控える

 

イサは少し離れたところで

救護班として待機し

そばにはカン・ユハや

チェヨンもいた

 

 

なんだかいいね

こういうの

上級生も下級生も

身分も男女も関係なく

みんな楽しそうだ

これもユ先生の天界式

ってやつだろうけど

それを取り入れてしまう

カン・ユハも

なかなかすごいと思うよ

 

 

イサはしみじみとつぶやいた

いくら天界のやり方が

いいと思っても

体面やしがらみを気にする

貴族連中には

到底真似できないこと

だろうとイサは思っていた

 

 

王家の後押しがあるから

助かっているのは事実かな

それに医仙様がいてくれて

何かと心強いよ

新しい知識も教えていただけるし

やりたいように

やらせてもらっているし

 

 

だが いくらそうであっても

なんでも許されると

いうものではあるまい

指導の成果が上がらねば

ここまで評価もされなかった

であろうしな・・・

そなたの努力の賜物であろう

 

 

上護軍様に褒められると

なんだかこの辺りが

くすぐったくなりますね

 

 

カン・ユハは

胸をさすりながら目を細めた

広場では子供らが

次々と競技で争って

歓声を上げている

その様子がなんとも頼もしい

 

 

お?次は弓矢の競技か?

にぃにが出るんだよね?

 

 

イサはチェヨンに聞いた

的に正確に当てた数で

点数を競う競技に

タンが出場することに

なっているのだ

 

 

ああ

だが イサ

お前がにぃにと呼ぶのは

如何なものか?

どうにもしっくり来ぬ

 

 

チェヨンは眉間に

しわを寄せながら言った

深い意味はないのだろうが

イサがタンを兄と呼ぶこと

チェヨンの胸は

どうにもざわついてしまう

そんな父親の複雑な気持ちなど

知らんふりで

イサはタンに声援を送った

 

 

にぃに〜頑張れ〜

 

 

タンはちろりとイサを見て

それから深呼吸をすると

鋭い眼力で弓矢を構えた

 

 

いい面構えだ

タンはもう立派な

チェ家の跡取り息子ですね

 

 

カン・ユハは赤ん坊の頃から

知っているタンの

その成長ぶりを

嬉しく思いながら言った

 

公主様やソダンの女の子

天幕の下にいる女人たちの

きゃあきゃあ言う声が聞こえ

タンは意識を集中し目を閉じた

 

タンは剣を振るよりも

弓を射る方が

性に合っていると感じていた

見事に命中した時の

爽快感が気に入っているのだ

 

 

にぃに〜

ガンバレ〜

 

 

今度は弟のサンの声が響いた

サンは今回違う組みで

今は敵の組み同士のはずだが

無条件に兄を応援し

同じ組みの者から少々

ひんしゅくを買っているようだ

 

 

しょうがないなぁ

サンは・・・

 

 

タンは苦笑い

息を止めて集中し直し

ギュンと弓をひく

すると

あたりが静まり返った

 

的に向けて 

勢いよく矢を放つと

ビュンと音を立てて

矢は一直線に飛んだ

 

そして 

赤い丸のど真ん中に

ぐさりと命中した

 

静寂を破って

わぁ〜〜〜〜と

歓声が上がる

 

 

おお すごいな

さすが にぃにだ

ここ一番に強いとは

両親の血を受け継いでいる

証拠だね

 

 

イサは自分の事のように

嬉しそうに言って

ウンスの姿を探した

 

天幕の中にいるウンスも

大きく手を叩いて

息子の健闘ぶりを讃えて

嬉しそうに笑っている

 

タンは誇らしそうな顔で

母親ウンスに駆け寄った

タンは

ウンスに何やら褒められ

頬を赤らめ照れている

 

 

ほんと仲がいいよな

ユ先生とタン

 

 

そうだな・・・

微笑ましいような

癪に障るような

 

 

少しばかり息子に

悋気した風で

チェヨンは苦笑しながら

イサに答えたが

息子を見つめるその目元は

幾分下がり

その口元は緩んでいる・・・

 

爽やかな風が吹き抜ける

初夏とも言うべき一日

遠足に参加した子供達の顔は

生き生きと輝いていた

 

 

*******

 

 

『今日よりも明日もっと』

子の成長が嬉しいような

手が離れるのが寂しいような

そんな贅沢な悩みの日

 

 

 

 

 

前回 遡り切れなかった

カン・ユハ初登場の話・・・

どこだったっけなぁ?と

思っていたら

tomotaichia様に教えていただきました

ありがとうございました〜

お話を書いている本人より

読んでくださっている皆様の方が

詳しいという・・・感謝感謝ラブラブ

 

リブログしました ダウン

カン・ユハも随分前から

お話に登場しているのね〜

 

 

 

 

またおつきあいくださいませ〜

週明けも安寧にお過ごしくださいね

 

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