二人は幸せそうに
寄り添って
一本の苗木に土をかけ
子供達の木の横に
ムグンファを植えた
両親が植樹した
その苗木を見つめ
タンは満足そうに呟いた
うん いい感じ
これで家族全員の木が
そろったね〜
そおね
ありがとう みんな
素敵な誕生日ソンムルだわ
ウンスは五人の子供達に
微笑みかけた
タンを筆頭に
スニョンとユニョン
サンそしてゴン
彼ら彼女たちは
いつのまにか本当に大きく
たくましく育っている
ねえ オンマ そのくちべに
サンがもってきた
テンカイのでしょう?
サンは得意げに尋ねた
この時代のものよりも
ずっと発色が良い天界の口紅
勿体無いと言って
滅多につけてくれないけれど
今日は特別な日だからと
オンマが唇に塗ったのだろう
ツヤツヤで綺麗な
オンマの唇に
サンは
ちょっとドキドキしている
ええ そおよ
ありがとう サン
さあ 部屋に入って
ご馳走タイムにしましょう
ね?ヨン
ああ そうだな
チェヨンはウンスの手を取り
庭から奥の間へ
部屋の中は子供達が作った
紙のお花で装飾されていて
スニョンの墨絵や
ゴンの力作も壁に貼られている
大きな卓と
昔使っていた小さな卓が
並べられ
その上にはたくさんのご馳走
ウンスが好きだと言った
具沢山の饅頭や
海鮮汁も用意されている
大きな卓には家族が座り
小さな卓の方には
ウネ ポム ヨンファ
ウネの隣にたまたま座った
ユニョンは
「イサもいたらよかったのに」
と小声で言った
それを聞き逃さず
ウネが答える
ユニョンちゃん
大人には色々事情があるのよ
それにしてもイサ先生は
ものすごくいい奴ね
男気があって・・・
チェ侍医のウンスへの
長年の想いに
感づいているウネは
この場を遠慮したイサ親子の
心情をおもんばかった
ユニョンちゃんは
イサ先生が好きなの?
うん お嫁さんに
なりたいの
まああ
それはいいね
ユニョンちゃんの婿になって
ウンスさんの右腕として
イサ先生にはいつまでも
この診療所で
頑張ってもらえたら
最高じゃない!
ウネの発言を耳にした
チェヨンがジロリと
睨みを効かせた
おお こわっ
娘の夢物語にも
悋気するのね
あの男は・・・
まあまあ ウネさん
それでこそ
上護軍様でするよ!
大人ぶった言い方に
ウネは吹き出した
ポムちゃん
いや ポム奥様も
すっかり大人になっちゃってぇ
ポムはずっと前から
大人でする!!
ムキになるところが
可愛いわぁ
そんな小競り合いも
ウンスには心地よく聞こえた
新しい暮らしを始めた頃
友人もいなくて
知り合いも少なくて
チェヨンさえいれば
他に何もいらないとは
思っていたけれど
時に孤独を感じたこともある
それが
ウネが真の友になり
ポムやヨンファのような
可愛い妹まで出来た
いい出会いに恵まれた
と ウンスはつくづく思った
アッパ
食べてもいい?
ご馳走を目の前に
我慢できないサンが聞く
いや 先に乾杯で
ウンスの誕生日を
祝うとしよう
は〜い
子供達はお茶の入った
湯呑みを
大人たちはこの日のために
用意したぶどう酒を
それぞれ手に取り
高く掲げる
ウンスや
お誕生日おめでとう
ウリオンマぁ
おめでとう〜〜〜〜〜
ウンスオンニ
ウンスさん
おめでとう!
奥様
おめでとうございます
ありがとう
みんながいたから
今まで頑張れたわ
これからもどうぞよろしくね
わぁあと歓声が上がる
パーティの幕が上がる
皆が食事をする中
子供達は
タンの仕切りで
出し物を披露
ゴンとサンとタンによる
「コムセマリ」(三びきの熊)
の 歌と踊りで
盛り上がる
それから
奥の間の隣の部屋の扉が開き
見ると
カヤグム(琴)が置かれていた
ユニョンがそのカヤグムの
前に座った
スニョンが剣を持って
すっと立つ
遅れてすみません
お 間に合った!
そこへテマン夫婦が
顔を見せ
スニョンの姿を見ると
笑いかけた
緊張した顔のスニョンは
テマン師匠夫婦を見つけ
安堵した表情に・・・
まあ テマン
来てくれたの?
ありがとう
ウンスはうふふと
微笑んだ
当たり前です
奥様は俺にとっても
大事なお方
それに弟子の晴れ舞台を
見ないわけにはいきません
晴れ舞台!!
スニョンは
テマンたちが運営する道場に
熱心に通い剣の腕を磨いていた
そればかりではなく
最近は剣舞にも興味を持ち
この日のために
密かに特訓していたのだ
軽やかなカヤグムの
調べに乗って
スニョンは剣を構えた
まるでそこに
美しい花が開いたように
剣が舞う
素敵!
スニョンすごいわ
ねえ 叔母様
ああ ここまで
腕を磨いていたとは
驚きだよ
叔母のギョンウォンも
大喜びでスニョンの勇姿を
見つめた
ユニョンちゃん
カヤグム すごく上手だねぇ
大人でもあんなに
いい音は出せないよ
ウネは感心したように言った
ウンスは可愛い娘を見つめた
いつか見た百年前に出会った
少女 沙羅の演奏に
どこか似ている気がする
いい音ね
心が洗われるわ
そうだな
さすがイムジャの娘たちだ
チェヨンはウンスの肩に
手を置くと
優しい目つきで
愛しそうに妻を見つめた
*******
『今日よりも明日もっと』
大切な人たちと過ごす時間
心地よくて
穏やかで
幸せを感じる時間
おはようございます
ウンスの誕生日が続いております
そして
すいとんてんに
たくさんのコメントを
ありがとうございました
まだお返しができておりませんが
ああ こうやって
お話のチェ家の歴史を通して
皆様と時間を共有して来たのだな
と 感慨深く思いました
心より感謝です
どうぞ
良い週末をお過ごしください〜
またおつきあいくださいね