気になっていた最前列の親子

 

この人に会うためにここに来たんだ。

最近、講演先でそう感じることが多々ある。

 

先週末、片道7時間かけて訪れた福島県鏡石町。

ここでも、そんな出会いがあった。

 

 

最前列に座っている親子がずっと気になっていた。

母親と2人の女の子。

 

僕はパソコンを片付けながら、幼いほうの女の子に「話、難しくなかった?」と尋ねると、母親が演台に歩み寄ってきた。

 

 

「再来週、手術なんです」

 

 

母親は、亡き妻と同じ病だった。

 

 

講演の内容は、「がん闘病中の妻が娘に遺したもの」。

この親子は、どんな気持ちで聴いたのだろうか。

 

僕が言葉に詰まっていると、母親が「元気が出ました。頑張ります」。

 

ほっとした。

 

4人で一緒に記念撮影をした後、

母親が娘たちにこう言った。

 

「一緒にみそ汁つくろうね」

 

 

どうか、手術が無事に終わりますように。

この親子が、ずっと、笑顔で暮らせますように。

 

 

講演を終え、新白河駅近くの食堂で食べた「白河ラーメン」