2027年の完成目指す
ドキュメンタリー映画の監督を名乗っておきながら、4年間、映画製作の仕事をさぼっていた。まだ、初監督作の1本だけ。もがき苦しんだ編集作業を思い出すと、なかなか次の一歩を踏み出せなかった。だが、今やらねば、後で後悔する。そんなことを考えていた年末年始。急にスイッチが入った。2026年、新作に着手する。
初監督作「弁当の日 〜めんどくさいは幸せへの近道〜」を2021年に完成させた後、次回作の構想は温めていた。テーマは、僕自身が妻との死別を通して体験した「グリーフ(悲嘆)」。人は悲しみとどう向き合いながら生きていけばいいのか。その“処方箋”になるような作品を考えていた。
だが、テーマに「荷の重さ」も感じていた。頭の中で構想を練りながらも「もういいか。いまさら」と、逃げ続ける自分がいた。今回、決断に至ったのは、妻の追悼コンサート「いのちのうた」に来場した人たちとの交流があったからだ。
家族を亡くした人。がん闘病中の人。悲しみや生きづらさを抱えた人たちが、「温かい涙が出た」「ひとりぼっちじゃなかった」と笑顔を取り戻してくれた。それが、このコンサートを継続する原動力になった。
妻の法事のつもりで毎年続けてきた「いのちのうた」。それが、いつの間にか、みんなで悲しみを共有できる場、お互いを理解し、たたえ合う場になりつつあることに気づいたのだ。
製作資金は今のところゼロ。だが、なんとかなる。これまでもそうだった。「いまさら」と逃げずに「いまから」一歩を踏み出す。その勇気を与えてくれたのは、来場者の人たちだった。
3月1日に大分市で開催する「いのちのうた」を皮切りに撮影をスタートする。出演者や来場者らのインタビューを織り交ぜながら、2027年の完成を目指す。
「いのちのうた」にかかわってくれるすべての人が、この映画づくりの関係者。
参加してください。会いに来てください。ご協力、よろしくお願いいたします。
映画のクランクインは3月1日。大分市のiichikoグランシアタで。2,000人を無料招待(1月21日締め切り)。
「いのちのうた」の来場者と記念撮影(2023年11月23日、福岡市)photo by chiyori




