みけこエッセイ | 花福日記

花福日記

元お花屋さんが描くオモシロマンガ。
『夫が白血病になったのですが。』
『部屋で植物を育ててみたいのですが』ダブル重版出来!

日本山岳・スポーツクライミング協会の機関誌「登山月報」でひっそりと4コマ漫画連載中!

散骨1
今回はみけこが時々お手伝いしている
「散骨」のお話です。


散骨2


ハワイの風になって
 
 私のお墓の前で~泣かないで下さい~♪
 
というわけで、縁あって私は時々散骨のお手伝いをしております。
 
「散骨」と聞いて最初に思い浮かんだのは、映画で見た海軍のお葬式。海に沈められる棺とトランペットの葬送曲……。しかし、実際の散骨は随分趣の違うものでした。
 
 そもそも海に遺灰をまいて良いの?国や地域によって規定は異なりますが、日本もアメリカも基本的に可能です。海や山に遺灰を帰すような葬儀を、最近は一般に「自然葬」と呼んでいます。この自然葬、アメリカでは24%の人が行っているというかなり一般的なもので、200年以上の歴史があります。
 
 一方、日本で自然葬を行っているのは年間死亡者数93万人中1000人程。自然葬を望む人は増えているようですが、実際にどうすればよいのかが分からないという場合が多いようです。そんな人たちのために、自然葬をコーディネイトをしている会社があるわけです。私がお手伝いをしている会社は、日本人向けにハワイとアメリカ西海岸での散骨を行っております。
 
 式は大抵午前中から始ります。ホテルにお客様を迎えに行って、リムジンでケワロ・ベイズンへ。カタマラン船に乗り込みワイキキ沖に向かいます。散骨場所には規定があるので、指定の場所で船を止めていよいよ散骨。一緒にお花を撒いて、周辺を何度か回り最後のお別れ。そして港に戻るという約2時間です。散骨証明書と海図をもらえるので、後日同じ場所で故人を偲ぶこともできます。
 
 不思議なことに、お別れをしているとイルカや亀がやってきたり、虹が現れたりします。こういう瞬間は感動的。自分は自然の一部で、すべてはつながっているという、なにか大きな力を感じます。
 
 しかし知人にこの話をしたところ、「なんでそんなことをしてるの?」と首をかしげられてしまったことがありました。『おくりびと』の大ヒットで、この手の仕事は「素晴らしいもの」という印象があると思っていたのでちょっとびっくり。姉に意見を伺ったところ。

 「そういう人もいるよ。現代人は生老病死と切り離されとるからね。養老先生がいつも言ってるでしょ」とのこと。ウム。近代化が進むにつれて、人々は「死」を生活から遠ざけるようになったのだそうです。死にまつわる仕事に悪い印象がある人がいるのも当然なのですね。
 
 我が家はふたりとも自然葬を希望しています。子供もいなのでお墓があってもメンテナンスできないし。しかも自然葬は安い!  
 
 旦那はできれば火葬しないで山にそのまま置いてきて欲しいそうな。「そうすれば食物連鎖になるねん」とのこと。「私だって木の葉をちょいとかぶせてあげたいけど、そのまま置いてくると死体遺棄になっちゃうんだってさ」嗚呼、ままならぬものなりけり。
 
 ところで船の乗組員の方々は、イルカや亀を見つけるのがものすごく早い。やっぱり毎日海を眺めていると早くなるのでしょうかね。
 
そんなわけで、自然葬に興味のある方はhttp://www.b-horizon.us をご覧ください。
養老孟司著死の壁 (新潮新書) もお薦めです。




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そんなこと言ったけ~?
それはさておき、そうなんです、わが賃貸住宅には棺桶が入れられないんです。
階段が狭くて運び込めないんです。
お父さんが亡くなった時うちに連れて来れなかったんです。
そのまま斎場へ直行でした。
今そういう方が多いのではないでしょうか。

マンションやアパートの階段もエレベーターも狭くて
お棺を運び込めないお家が意外と多いと思います。

これが養老先生が言うところの「家から死(生老病死)を切り離した状態」ですね。
現代は生老病死の場は病院とか施設とか外部になりつつあるのですね~。


死の壁 (新潮新書)/養老 孟司
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