「悟りの落とし穴」を知っておくこと
いらっしゃいませ、マスターの濱田です。
あなたは「悟りの罠」ってご存じですか?
特殊な体験をしたとき、自分は悟ったと思い込んでしまう。
これに陥ると、自分だけじゃなく、(自分の投影である)周りの他者までも、抜け出すことが困難な沼にハマってしまうことになります。
このひじょうに厄介な状態を「魔境(まきょう)」と言います。
この魔境に陥らないためには、知っておくことが必要な、とても重要な2つの知恵があります。
魔境っていったい、どんなものなのでしょう?
そして魔境に陥らない重要な2つの知恵って、どんなものなのでしょう?
今夜はバーのカウンターで、マスターと常連のEさんが「魔境と魔境に陥らないための、2つの重要な知恵」について話してますよ。
あなたも一緒に2人の会話を聴いてみませんか。
さあ、あなたもカウンターの隣の席にどうぞ。
マスターのメールマガジンからの転載です
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「悟りの落とし穴」を知っておくこと
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登場人物
【М】
マスター
【E】
常連E氏
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【E】
マスター、こんばんは!
【М】
これはEさん、いらっしゃいませ。
【E】
実は今日、座禅修行を終えて下山してきたところなんですよ。
7日ぶりにアルコール解禁です。
【М】
そうなんですね。
なんになさいますか?
【E】
まずはビールを。
そうだなモレッティをお願いします。
【М】
かしこまりました。
【E】
やあ、やっと飲める!嬉しいな(笑)。
【М】
禅修行にはどんな方がいらしてました?
【E】
そうですね、社長さんとか、大学の研究員の方とか、博士号をお持ちの方とかがいらしてました。
みなさんとても真面目で真剣でしたんで、わたしも襟を正されるというか、いい刺激を受けて瞑想修行出来ました。
【М】
それはよかったですね。
どんな環境で瞑想するかって大事ですものね。
【E】
環境....そうか、どんな人が周りにいるかっていうのも環境ですものね。
そういう意味では今回は、いい環境だったと思います。
【М】
意識ってフィードバックの機能がありますから。
周りの人という環境次第で、フィードバック(影響)されるものは違いますものね。
【E】
確かに。
いいフィードバックを得られる環境って大事ですね。
ところで.
【М】
はい、なんでしょう?
【E】
マスター、悟りの罠ってどんなものがあるでしょう?
【М】
悟りの罠....ですか?
【E】
ええ。
今回、老師が何度か「悟りの罠に注意しなさいよ」ということを言われたんですよ。
悟りの罠って、どんなものがあるでしょう?
【М】
悟りの罠ですか.....そうですね。
たとえば禅の話で、こんな話があります。
【E】
どんな話ですか?
【М】
お待たせしました、モレッティです。
【E】
あ、ありがとうございます。
【М】
ある禅寺で若い僧侶が修行していました。
その寺の老師のところには、地位のある武士や官僚がよく相談に来ていたそうです。
【E】
ふんふん。
【М】
若い修行僧は、老師が相談に答える様子をいつも見ていたそうです。
【E】
ふんふん。
【М】
武士や官僚の相談に対して、老師はよくこんな答え方をしていました。
【E】
どんな答え方をしていたんですか?
【М】
右手の親指を立てて見せて「これじゃよ!」と言っていたんです。
【E】
まるきり禅問答じゃないですか。
そんなんで相談に来た人たちはわかったんですか?
【М】
さっぱり???な人が多かったそうです。
ですが中には「ハッ」として目が覚める人もいたそうです。
【E】
へぇー。
【М】
そんなある日、老師が留守だったときに、ある位の高い武士が相談に来たそうです。
【E】
ふんふん。
【М】
そこでその修行僧は、老師のかわりに、武士の相談に乗ることになり、
老師がいつもやっているように、親指を立て「これです!」と言ったそうです。
【E】
武士はそれで理解したんですか?
【М】
わかったような、わからないような顔をして帰ったそうです。
【E】
わかったようなわからないような...ということは、わからなかったんですね。
【М】
ですね(笑)。
さて、老師が帰ってくると、修行僧は老師に武士が相談に訪ねてきたことを報告しました。
【E】
ふんふん。
【М】
老師は修行僧に、どのように対応したのかを訊ねました。
そこで修行僧は、老師がいつもやっているように指を立て「これです」と言ったことを報告しました。
【E】
ふんふん。
なにか嫌な予感.....。
【М】
老師は修行僧の話をきくやいなや、修行僧の立てた指を、小刀で跳ねてしまったそうです。
【E】
あ痛たー!!!!
老師は若い弟子が、わかったつもりでやらかしたことを見抜いていたんですね。
【М】
ですね。
【E】
でもその話、なんだかあるあるな気がします。
【М】
わたしのお世話になった老師はある時、こんな話をしたことがあります。
【E】
どんな話ですか?
【М】
一切が空(くう)だと体験からわかったとして。
でも空にとらわれるなと。
【E】
一切が空(くう).....一切皆空(いっさいかいくう)。
つまり全ての物事は、本来空っぽで意味がないということですね?
【М】
ええ。
それは確かにその通りなんですが、罠に陥ると、とてもやっかいなことになってしまいます。
【E】
たとえば?
【М】
たとえば、何を聞かれても、なにを言われても、「何も意味がありません」「何も起こっていません」「何もする必要がありません」の一点張りをやってしまったり。
【E】
あ、なんかありがちな話ですよね。
ただ一点張りをやるだけなら、小学生でも、アルバイトでもできちゃいますよね。
【М】
それもありますが、老師が言っていたのは先の若い修行僧の話と同じです。
その話を聞いた相手が、それを聞いた後、どうなるのか?どんな影響を与えてしまうのか?
そのことが本当にわかったら、そんな恐ろしいことはできないだろう?と老師は言っていたのだと思います。
【E】
本当ですね(汗)。
わたしも気をつけなくちゃ。
【М】
ホントにね。
【E】
でも、そんなことになってしまうのと、そんなことにならずに済むのは、何が分かつんでしょう?
【М】
わたしは2つのことが重要だと思っています。
【E】
2つのこと....ですか?
それはどんなことですか?
【М】
ひとつはソクラテスが言ったという「無知の知」を知っているということだと思います。
【E】
無知の知?
つまり「自分は知らないということを、自覚していること」ということですね。
【М】
ええ。
自分は本当は何も知らないし、わからない。
知ったつもりになっても、本当は解っていないかもしれないと、常に自覚し、自分を戒めることを忘れないことだと思います。
【E】
解った!と思っても、それは錯覚かもしれないし、思い違いかもしれない。
また実際、解った!と思ったことも、またしばらくすると「ああ、浅いレベルで解ったつもりになっていたな」って知ることになる?
【М】
ですね。
わたしもホント気を付けるようにしています(笑)。
【E】
もう1つは?
【М】
もう1つは、最初の師匠が誰なのかが、実はとても重要だと思います。
【E】
最初の師匠が誰なのか?...ですか?
【М】
ええ。
たとえば今回のEさんの師匠は、どんな方でしたか?
【E】
それが答えを教えてくれないんですよ。
自分で実践して、自分で間違いに気づきながら、自分で気がつきなさいって方でした。
それでいて間違いに、自分で気づかせるように、諭してくれる方でした。
【М】
それは本当にいい師に出会われたんですね。
【E】
紹介してくれた方が良かったんだと思います。
社会的にも責任ある仕事をされている、しっかりした方でしたし、その方自身が、答えは自分で実践して見極めることを大事にされている方でしたから。
【М】
それは本当に良かったですね。
周りの人は自分自身の意識の投影ですから、周りにそんな方がいらっしゃるということは、Eさんの誠実さの投影ですよね。
【E】
ありがとうございます(照)。
ところで。
【М】
はい?
【E】
マスターはやらかしちゃったことってないんですか?
【М】
ありまくりですよ(笑)。
ホント、思い出すと恥ずかしくて顔から火が出そうなことも少なくないです(笑)。
【E】
たとえば?
【М】
はじめて一瞥(いちべつ)を体験したときですね。
あのときわたし、内心、「悟った!」って思いましたもん。
【E】
どんな一瞥体験だったんですか?
【М】
わたしが初めて意識共鳴瞑想をやったときのことです。
瞑想中、突然、目が開いているのに、なにもない暗闇が同時にみえたんです
【E】
なにもない暗闇が同時に?
目に映る風景は見えているけど、暗闇が同時に見えていたってことですか?
【М】
ええ。
その暗闇は、電気を消したような暗さとは全然違って、まるでインクの瓶にドボンとつけられたような漆黒の闇でした。
そしてその闇には時間の流れがありませんでした。
【E】
時間の流れがない?
完全に停止した世界だった....ということですか?
その時、どんなことを思われたんですか?
【М】
ああ.....これ、探している間、求めている間は、けして見つけられなかったな...。
そう思いました。
【E】
ということは、悟ってやろうとか、見つけてやろうという行為を、完全に手放したときに、それが見えたんですね。
【М】
あのときはそうでしたね。
で、わたしあの瞬間、悟った!ついに悟った!って思いました(笑)。
【E】
そんなことがあったんですね?
でも、悟ったとは当時言っていなかったでしょう?
【М】
言わなかったです。
言わなくて本当に良かったです(笑)。
言ってたら大恥かいているところでした(苦笑)。
【E】
言わずに済んだ理由はあったんですか?
【М】
そこが最初の瞑想修行の師匠だった老師でした。
老師に「俺は悟った」みたいなことが耳に入ろうものなら、下駄で歯が折れるほどぶん殴られていたと思います(笑)。
【E】
そうだったんですね。
で、一瞥の後、実際どうなったんですか?
【М】
一度そんな体験をしたものですから、次の意識共鳴瞑想の時、その体験をもう一度したいって執着がはじまっちゃいました(笑)。
で、執着しているものだから、あの体験は全く起こらない。
あの体験をもう一度!って長いこと求めてさ迷うことになっちゃいました(爆)。
【E】
そうだったんですね。
それはホントに「悟った」なんて言わなくて良かったですね。
【М】
ホントに(笑)。
【E】
悟りの罠かぁ。
無知の知を自覚していること。
つまり謙虚で誠実な姿勢を意識して、立場をとることですよね。
そしてどんな師と出会うか、どんな師に師事するか。
それを見抜く見極め力ってホントに大事ですね。
【М】
ええ。
【E】
良い師を見極めるポイントがあるとしたら何でしょう?
【М】
それは今回のEさんが体験されたことがポイントだと思います。
【E】
わたしの今回の参禅で体験したことですか?
【М】
はい。
その師の元にはどんな人が集まっているのか、どんな【場】なのかですよね。
【E】
そうか!
その師の元に、依存的で師の言うことを、なんでも妄信するような人が集まっているのか。
それとも無知の知を自覚して、誠実に真剣に、自己を磨き高めることを実践し続けている人たちが集まっているのか。
【М】
どちらの自分を選択するかですよね。
【E】
本当にね!
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◆あとがき◆
今日のお話は、ホントに実話です。
わたし13年前、はじめて意識共鳴瞑想をしたとき、実際に今日お話した一瞥体験をしました。
あのときわたしはホントに「ついに悟った!」って思っちゃいました(爆)。
ですが、同時に「悟った」なんて言っちゃ絶対ダメとも思っていました。
で、ホントにそんなこと言わなくてよかったと思いました(笑)。
実際に本当にガラリと変わるのは、それから13年の時が必要でした。
ガラリと変わってみて、そこはかつて師が言っていた通り、【全くの別世界】でした。
ですがそれもまた通過点の一つでしかないと思います。
悟りの世界には「魔境(まきょう)」と言って、絶対陥ってはいけない領域があるといわれています。
自分が悟ったと思い込んで、自分は特別な存在だと思い込んでしまう。
そうして自分自身が惑わされ、他者まで惑わしてしまうことになる。
これに陥らないよう、常に謙虚で、自分が無知であることを知っていることを肝に銘じておくこと。
このことをけして忘れないように、常に心がけていたいと思います。
そういう意味で、良い師に出会うことって、本当に大事だなってあらためて思います。
さて、7月16日、東京で意識共鳴瞑想会をやります。
今回は今までより時間を増やして、深い瞑想ができる場にしました。
今回は15名様限定での開催となります。
今日の話が「大事だな」と共感下さる方と、貴重な時間をご一緒できることを楽しみにしております。
7月に入りましたら、ご案内を開始いたします。
今しばらくお待ちくださいね。
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コーチング歴30年 禅を土台とした意識共鳴瞑想指導歴15年
アマゾンの奥地まで足を運ぶなど、17年にわたり探究を続け
2023年3月「自分」と「世界の仕組み」を解明、人生の目的を発見する
才能・天命・使命を実現し、世界に貢献する人や企業を支援している
著書に「マスターが伝える悟りのお話」ナチュラルスピリット社がある
著作に「わたしが目覚める~マスターが伝える悟りのお話」ナチュラルスピリット社がある

