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読了 2018.07.05

 

「娘の小学校受験が終わったら離婚する。」

そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

娘がプールで溺れた―――。

病院で彼等を待っていたのは、”おそらく脳死”という残酷な現実。

一旦は受け入れた二人だったが、娘との別れの直前に翻意。

医師も驚く方法で娘との生活を続けることを決意する。

狂気とも言える薫子の愛に周囲は翻弄されていく。

 

***

 



正直言ってびっくりしましたガーンドンッ

東野先生の物語はいつも新しい視点で物事を捉えさせてくれます。



この物語は簡単に言うと、子供の臓器提供について、でした。

しかもまだ小学生。

意思表示なんか考えもしていない年齢でしょう。

私も真剣に家族でこの話をしたのは中学に上がってからかな〜。

弟のほうが先に考え始めた覚えがあります(笑)



2010年に臓器移植法が改正されてから、私たちの学校でも意思表示カードみたいなものが配られるようになりました。

脳死、いわゆる心臓は動いていても魂が抜けてるような状態ですかね・・・・・・。

そうなった場合に、心臓病などを患っている方に健全な臓器を提供しよう、とのことです。


私達家族も結論には満たなかったのかな。

 ・・・・・・確か。



今国内では患者さんの数に比べて、ドナーの数が極端に少ない。

作中にも出てきたけど、海外に頼るしかないのが現実。

2億、3億なんか、ザラ。

もう宇宙的な数字です。私からしたら。

それに海外へ渡航するとなると、長時間移動のリスク、飛行機もチャーター、向こうでの滞在費、生活費、目の前が真っ暗になるほどお金がかかる。

そんな方がいるんなら、私だって臓器提供したい、そう簡単に考えました。

読み終わるまでは。



でも、読み進めるうちに、心臓が動いてる自分の子供が死んでいると受け入れきれない親の気持ちが痛いほど分かりました。

そこにいて、あったかくて、今にも目を開けて走り出しそうな、そんな子供を見て、差し出せるだろうか・・・・・・。



私は一つ脳死について勘違いしていたことがあって、「医師が脳死と判断する」もんだと思ってました。

だけど、最初の段階で脳死とは断定されないんですね。

親族に、「おそらく脳死でしょう」と伝えて、オプションを、提示する。

オプションとは、臓器提供するか、このまま治療を続けるか、これからの道の選択肢を与えることです。

親族が、臓器提供をOKした場合にのみ、脳死かどうか慎重にテストが行われる。2回目の脳死判定が出た時刻が死亡時刻になります。

OKしなかった場合は、その心臓が止まった時ですね。



私は自分の子供だったらどうするんだろう、何度も考えましたが全く答えは出ませんでした。

どの立場でどの道を選んでも泣く人がきっといると思う。

どこかで誰かが泣くような気がします。



臓器移植が必要なとき、海外に渡れば、海外のドナー待ちの方には、高いデポジットで割り込みされた、と言われ、海外の患者さんが泣くことになる。

国内で待ってても、見つかる可能性は0に近い。

じゃあ国内で延命措置をとっている方に、脳死判定を強制できますか?

その方は、誰かの大切な誰かです。




永遠に解決できない問題ですが、誰かの大切な誰かの命が繋がっていきますように。

そのためにも誰も泣かないでいいような、世の中になりますように。





私の文章力では、これが限界ですが、みなさんぜひ読んでみてください。

私は、昔からずっと財布に入れてあった意思表示カードを記入しました。



皆さんは移植問題、どうお考えですか?