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読了 2018.06.23

 

若い夫婦か自宅で惨殺され、現場には「怒」という文字が残されていた。

犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航していた。

そして事件から一年後の夏―――。

房総の港町で働く榎洋平・愛子親子、大手企業に勤めるゲイの藤田優馬、沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に身元不詳の三人の男が現れた。

 

 

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久しぶりに所々でウルッとくる物語に出会いました。

まあ、ずっと前に上・下の途中まで読んで放置してたんですが笑い泣きハートブレイク

昨日やっとクライマックスまで到達。

いや~満足満足。

 

 

この物語は三つの場所に分かれて進行していきます。

まず真犯人の『山神』は誰だか分からない状態で進んでいくのですが、よく読んでいると途中からこの人だ、というのが分かってくるはず。

千葉・東京・北見にそれぞれそれっぽい人たちが登場し、それなりに人間関係を築いていきます。

その中で、もしかするとこの男が『山神』かもしれない、と周囲が疑念を持ち始めます。

信じなければいけないはずの人を、疑ってしまう。

信じることの難しさを、問いてきます。

 

 

最初はこの本のテーマはもちろん犯人探しだと思って読み進めていました。

『山神』を追ったストーリーなのかと思っていたら、途中から「あれ?」と思い始め・・・・・・。

最終的に辿り着いたのが上に書いた、人を信じることの難しさ、です。

 

人を信頼するときは、何を基準にするでしょうか。

見た目、キャリア、肩書。

いっぱい世の中にはあふれています。

そしてどれも、正解。

 

でもきっと自分を証明するもの。

それは履歴書にも書くように、自分の過去だと思うんですね~DASH!

でもこの現れた男三人は誰ひとり自分の過去を語ろうとしない。

今の現代社会で信じてもらうために必要とされている、自分の過去を偽ってでも隠そうとしています。

 

そうすると、信じたくても周りの人はみんな「過去に何かあったに違いない。」

そう疑念を抱きます。

そんな批判を浴びた三人がどうするのか、が描かれています。

 

もちろん作中で少しずつ過去は語られていくのですが・・・・・・あせる

 

 

この三人に今回訪れた結末はそれぞれでしたが、なんとまあ・・・・・・。

周りから信じられても、殺されてしまったり。

信じられていないのに、幸せになったり。

人生を決めるのは信頼ではないのかもしれません・・・・・・叫び爆弾

 

 

訳あって自分を、おっぴろげにできない辛さと真実が痛い物語でした。

 

 

 

そしてこの物語調べてみるとモデルになった実際の事件があるんですね。

『リンゼイ・アン・ホーカー事件』

『市橋達也』の名前で記憶してる方の方が多いかもしれません。

まだ記憶に新しい凶悪犯罪ですが、小説やドラマ・映画ではなく実際の出来事だということを忘れてはいけません。

 

 

 

『怒り』・・・・・・なかなか奥が深かったです。

読まれた皆さんはどんな見方をするんでしょうか・・・・・・。