アクアパステルの谷川です。
今年の8/11で、私がブログに
「守りの設計」の記事を書いてから
ちょうど1年になりました。
なんだか立派な名前ですが…
最初から
「これから私は、
創作活動を守る仕組みを作ります✨」
なんて考えていたわけではありません。
…むしろ、逆です。
きっかけは、去年のトラブルでした。汗
当時の私は
「これ、どうしたらいいの……」と
本気で困っていました。
自分だけならまだいい。
周囲の方にも影響が広がってしまい…
本当にそれが一番こわかったです。
「もう無理です」と
引きたくなる気持ちもありました。
でも、
ここで私が止めなかったら
もっと広がるかもしれない。
だったら、私で止めないといけない。
気づけば、昔の仕事をしていました
そこから私は
状況を整理していきました。
- どこまでならOKなのか。
- どこからはNGなのか。
- 教材、名義、連絡方法、終了条件
必要な線を一つずつ引いていきました。
自分だけでは難しいところは、
専門家や関係機関にも相談しました。
そしてあるとき、ふと思ったんです。
……あれ?
私、これ知ってる。
- 状況を観察する。
- 問題を切り分ける。
- 責任範囲を決める。
- ルールを作る。
- 例外時の処理を決める。
- 自分の権限を超えるものは、判断できる人や専門家へ渡す。
……完全に昔の仕事です。苦笑。
昔システム屋だった頃に
ずっとやっていたことと同じでした。
封印した「仕組み屋」再び
私は長い間、
システム開発の仕事をしていた頃の自分を
どこか遠いところに置いていました。
最後は本当にしんどかったからです。
・うまくいかなかったプロジェクト。
・止められなかったこと。
・仕事を離れたこと。
そして、
それまで積み重ねてきたものまで
失ってしまったように感じていたこと。
アートの仕事をしてる時は
「もう私はそっちの人じゃない」
と思っていたところがありました。
ところが去年……
昔の自分の見方を
使わざるを得なくなりました。
・冷たいかな。
・厳しすぎるかな。と。
でも、状況を見て
「じゃあ、もう、仕方ないよね。」
と線を引き、
守ることができました。
同時に、
過去ずっと見ないように
胸のうちにしまっていたものも出てきました。
ああ…
まだ悲しみがあったんだなと。
悲しみの後の怒り
今だから受け止められるかと
仕組み屋のnoteを綴りながら
過去を振り返るようになると…
今まで
「まあ、そういうものなのかな」と
流していたことにも
急に引っ掛かるようになりました。
たとえば、
●「一緒にやりましょう」と言うなら
相手ができる状態なのかも見ようよ、とか。
●資格や権利があるから大丈夫と言うなら、
それが何を意味するのか
誤解されないように説明しようよ、とか。
●講師を育てると言うなら、
講師になった、その先はどうするの?とか。
……はい。
だんだん「仕組み屋の目」が
厳しくなってまいりました。苦笑。
今なら
なぜ当時あんなに違和感があったのか
少し説明できます。
「描ける」と「教えられる」は違う
私自身
パステルの講座を受けて
作品を描けるようになっても…
いざ人に教えようとすると
うまくできないことがありました。
その頃は
「私の力不足」だと思っていました。
もっと勉強しよう。
もっと経験を積もう。
そうして…
実際に自分で講座を作り、
教材を作り、
募集して、
教えて、
会場を借りて、
お金の計算もして、
運営する側までやってみました。
そこでようやく分かりました。
- 描けること
- 人に教えられること
- 講師として活動を始められること
- その活動を無理なく続けられること
これ、
全部別なんですよね。
私はインストラクター講座を作れなかった
実は私自身も
何度かインストラクター講座を作ろうと
構想したことがありますが…
何度考えても
その都度足りないものが見えてきて
完成しませんでした。
当時は、
「私には向いていないのかな」
と思っていました。
でも、今思うと…
認定した後を
本人の頑張りだけに委ねる仕組みを
作りたくなかったんです。
仮に人に「講師」という名前を渡すなら、
- どう教えるのか。
- どう活動を始めるのか。
- 困ったときはどうするのか。
- 作品や教材はどこまで使えるのか。
- 無理なく続けられるのか。
もちろん
私はその人の活動や成功まで
すべて保証することはできません。
そこは本人の自由であり、責任です。
でも…
『認定しました。
今日から先生です。
あとは自分で頑張ってください。』
……だけでいいのかな?
私は、
どうしてもそこで
止まってしまいました。
昔の仕事の感覚で言うと…
「足りない仕組みを
人の頑張りで、吸収するな😈」
(いや、急に怖い。苦笑。)
実は昔の仕事でも
同じことを思っていました。
人で、穴を埋めるな
昔いた開発の現場では…
・準備が足りなければ、詳しい人が補う。
・時間が足りなければ、誰かが無理して埋める。
・チェックが甘ければ、あとで気づいた人が拾う。
・決める人がいなければ、誰か一人が抱える。
できる人が何とかしてしまうと、
表面上は
「回っている」ように見えます。
でも…
その人がいなくなったら?
疲れたら?
経験の浅い人だったら?
それでも、回るのでしょうか。
私は昔から
これが大嫌いでした。
「穴埋めに、人を使うな。」
パステルの世界に来てからも
結局、同じところを見ていたようです。
- 教材に足りないものがあれば、講師が自分で補う。
- 教え方が分からなければ、自分で研究する。
- 活動方法がなければ、自力で作る。
- 困ったことが起きれば、個人で対応する。
もちろん、
自分で工夫することは大前提です。
でも、
「自由に工夫すること」と
「仕組みに足りないものを人が補完すること」は違います。
「守りの設計」はルールを増やす話ではなかった
去年のトラブルをきっかけに
私は色々なルールを作りました。
権利についても調べました。
誤解が広がらないように
記事も書きました。
困ったときの相談先も確認しました。
それが、一年前は
「守り」だと思っていました。
今も必要だと思っています。
でも、一年経った今、
少し「守り」の意味が変わりました。
私が守りたいのは
ルールそのものではありません。
好きなことを好きなまま、
無理をしすぎず
続けられる人の「余白」です。
誰か一人の能力に依存しない。
誰か一人の善意に依存しない。
誰か一人の我慢に依存しない。
困ったときには止まれる。
助けを求められる。
必要なら
「ここまで」と境界線を引ける。
そこまで含めて
私は今、
「守りの設計」
なのだと思っています。
▼「…やさしさだけでは足りなかった。」▼
と、痛感した内容についてはこちら。
『認定制』という形にしなくてもよかった
今は、少し違うことも思っています。
そもそも、
無理に「認定」という形に
しなくてもよかったのかもしれません。
アートは
その人らしい表現や
それぞれの個性を大切にする世界です。
もちろん
一定の技術や考え方を学ぶための
「型」はあってもいい。
でも、その先の…
「このやり方が正解」
「この肩書を名乗る」
「この範囲で活動する」
と、決めすぎてしまうと
せっかくの表現まで
窮屈になってしまうことがあります。
私は、作品の描き方や
活動に役立つ基礎はお渡ししたい。
そこから何を描くのか。
どう応用するのか。
どんな活動にしていくのか。
その人自身が自由に育てていけばいい。
誰かの「下」になる必要もなく、
私の名前を背負う必要もない。
必要なときには相談できて、
普段はそれぞれ好きな場所で活動する。
そんな
ゆるくつながる関係で
いいのかもしれません。
そう考えたら、
「あ、無理に形にはめなくてもいいんだ」
と、少し肩の力が抜けました。
仕組みを作ることは、
人を型にはめることではありません。
むしろ、
安心して自由に動けるための
最低限の土台をつくること。
今の私はそのくらいが
ちょうどいいと思っています。
私の名前を背負って
活動してもらう仕組みではなく、
技術や考え方をお渡しして、
その先はそれぞれが
自分の名前で自由に育てていける形へ
私は舵を切っていきたいと思っています。
そして自分にも線を引きました
活動休止中に
そんなことも考えてきた私ですが…
当時を思い出す発信や
作品、道具などを目にすると…
過去のモヤモヤまで
一緒に起動するようになってしまいました。
作品や道具には何の罪もないのに。
困ったものです。苦笑。
今は、もう無理して
見続けなくてもいいのかな…と。
そう思って、少し距離を取りました。
どうやら、私には
もう少し時間が必要みたいです。
……
人の余白を守れと言っていた仕組み屋。
一年かかって自分にも実装しました。
(……遅いわ。私。)
「描ける」の次は「続けられる」へ
一年前
思いがけないトラブルから生まれた
「守りの設計」。
振り返ってみると…
私はずっと同じことを
考えていたようです。
人の余白は、仕組みの穴埋めではない。
人の善意は、運営の穴埋めではない。
人の能力を、未設計部分の穴埋めにしない。
描ける。
教えられる。
その次は、続けられるへ。
これからも
好きなことを好きなまま
続けられるように。
誰かのやさしさが
我慢や無理に変わってしまわないように。
やさしさを、仕組みで守る。
「守りの設計」を始めて一年経った今の
私なりの答えです。
ブログのヘッダーも
その気持ちで新しくしました🌱
そして、
去年の私へ。
怖かったよね。
でも、
ちゃんと止められたよ。
あのとき、怖い中でも
昔の自分の力を使ってくれて
ありがとう。
今後は、もう少し、
自分のことも守りながら
ぼちぼちやっていこうと思います♥
🔽「守りの設計」公開中🔽
アート講師のための「守りの設計」を
私なりにまとめて、記事にしています。
よかったら、ご活用くださいね。
▶︎【保存版|総集編】
アート講師のための「守りの設計」




