忘れることはないのですよね



ひさおさん 当時17才

親への反抗心から

生まれ育った沖縄を離れ




単身、頼るところもない東京へ

身一つで家出




生活するために何でもやったよ

土木作業も客引きも

サンドイッチマンも

日雇も




ドヤ街で暮らし、60歳前後で脳梗塞発症




その後、行政のお世話になり保護を受け

団地で独居生活を送る



ヘルパーが週三回訪問して

身の周りの支援をする

要介護2の方です





俺には、家族はいないんだよ


俺、若いころ生意気でさ


あの頃は母ちゃんの有り難みが

分かんなかったんだよ


え?俺の方から家族に会いに沖縄に行く?


冗談じゃないよ


今更そんなことできる訳ないだろうが…


俺のこと許してくれるはずないんだからよ








80才を超えたある日




突然、妹さんが沖縄から訪ねて来られましたえーん



60年ぶりの再会えーん



ひさおさん 80才 号泣えーん




妹さんによれば


お母さんは既に亡くなっている

お兄ちゃんのこと、ずっと探してた、ずっと心配してた

私もやっとお兄ちゃんを見つけられて、こんな年齢になっちゃって、もう後がないと思って、思い切って会いに来た

今度、沖縄に顔を出してよね

お兄ちゃん、遠慮することないんだよ

ほら、この子(姪)だっているし

いつでも帰ってきていいんだからね




ひさおさん 号泣えーん


その場に居合わせた管理者Mさんも 号泣えーん


その話を聞いた私たちも 号泣えーん








その後、ひさおさんは沖縄に行くことはなく

85才を超えましたが




「繋がってる」という安心感に

今でも支えられています




俺は好き勝手に生きてきたから

ここで好き勝手に生きてるのが一番いいんだよ



妹の気持ちだけもらっておく、と仰り


沖縄には行ってませんが…



いつか、沖縄に行くんだ!

って言ってお金貯めてます

それはお国の規則上ヤバいんではないですか…🤫


早めに自分のために使ったほうが良いですって






離れていても

会わない期間が長くても

相手を思いやる気持ちはある

相手に思いを馳せている


と実感した話でした



本当にあった出来事を元にした

フィクションです