M昭さん 82才
要介護1
独居
既往:心不全 痛風
2週間ほど前
M昭さんが息を引き取りました
それは奥様を亡くされた僅か半年後のこと
まるで奥様を追うかのように
M昭さん宅への初めての訪問は3年前
その時、奥様は精神を病み
既に入院なさっていたので
直接の面識はないのですが
M昭さん宅へ訪問するたびに
奥様の遺影やご遺骨を拝見していたからか?
奥様が同じ部屋にいるような不思議な
感覚を覚えていました
『自立支援の見守り的援助』の項目で
奥様の仏花の水換えをM昭さんに促し
共に行っていましたから
そのような感覚に
なっていたのかも知れませんが
それだけでは無いような、、、
M昭さんですが
元々お酒が好きな上、独居の寂しさから
ワンカップの宝焼酎が手放せなくなって
いました
契約時
『私たちにして欲しいことは何ですか?』
と聞くと
『お酒とタバコを買ってきて欲しい』
と人懐っこい笑顔で話されました
もちろんご要望に沿うことは出来ません![]()
さて、M昭さんは
一年が経過した頃から
筋力の衰えや痛風による痛みで
歩行不安定になりました
さらにお酒を飲んでしまわれるので
トイレへ向かうことが億劫になり
尿失禁 便失禁による衣類やシーツの汚染が
日常化
するようになっていました
歩行が可能でしたので
平オムツにすることはできず
リハビリパンツでの生活されていましたので
どうしても失禁に繋がりやすく
土日に実家に戻られる
市内在住の娘さま、息子さまは
いつも排泄に洗濯…
憂鬱…と
愚痴を溢されるようになっていました
あの手この手と失禁対策を施しましたが
どれをとっても万全でなく
ほとほと困り果てていました
そんな段階を経て
とうとう、失禁後、どう対処するか?に
注力するようになって行きました
最後は
直ぐに交換してあげられないのも仕方ないし
漏らしてしまうのも仕方ない
と腹を括り
せめて尿の冷たさで震えないように
と『洗える電気マット』を用意され
身体が冷えないようにしていました
徐々に状態は落ちていたものの
幸い、寝たきりにはならず
亡くなる1週間前までは
タクシーを呼び
大好きなお酒を買いに
スーパーまで出掛けることが
出来ていたようです![]()
タバコのレシートの日付から
亡くなる6日前のことです
ヘルパーが訪問すると
ゼリー状の赤い粘液が混ざった便を
大量にされていました
訪問を延長し
洗濯を3回まわしても洗いきれず
息子さまにSOS!
夕方に2回まわしてもらったくらい
汚染は激しいものでした
この日のM昭さんの弱々しさに
『このまま寝たきりになってしまうのでは』
といった不安が頭をよぎりました
しかし奇跡は起こりました!
次の日
ディサービスに行くことができたのです
その次の日はヘルパーが訪問
少し回復された様子にホッとしたのを
覚えています
そして次の日もディサービスへ
そして土日を迎え
息子さん娘さんが訪問されました
そして翌日 月曜の朝
ディサービスのお迎えの方が
眠るように床に横たわり
冷たくなったM昭さんを発見しました
これはあくまで想像に過ぎませんが
娘さんと息子さんが来てくれる土日まで
頑張っていたのでは、、、とさえ
思ってしまいます
ディへこそ何とか行かれていましたが
かなりの衰弱ぶりでしたから、、、
ギリギリまで頑張りましたね
何より
最後に娘さん息子さんにお会いできて
良かったです
葬儀が済んだ後
娘さま、息子さまが挨拶に見えました
『もちろん悔やまれることが無い訳ではない
でも床に寝ていたということは
ギリギリまで動いていた証拠
きっと歩き疲れてそこで寝てしまったんだ
眠っているかのように穏やかな表情で
呑気に横たわっているなんて
なんとも父らしい』と
どこか吹っ切れたような表情で話されました
ここから先は
信じるもの信じないも
あなた次第
私の仲間には
見えないものが見える人がいるのですが
大量の失禁があった日
M昭さん宅にへ一緒に来てくれたんです
M昭さんの奥さんが半年前に逝去されたと
知らないはずですが
『あの家、亡くなったばかりの方居ます?
心配〜って、空気満載だったんですけど』
と言うので、奥様のことを伝えると
『なるほど〜お互い大好き同士ですよね。
そういう空気だったから
M昭さんと奥さん、今頃仲良くやってますよ』
と話してくれました。
今頃、奥様とお二人でいらっしゃるかしら![]()
M昭さん
ありがとうございました
心よりご冥福をお祈りします