変形性膝関節症に対するグルコサミンと消炎鎮痛薬の効果を比較した臨床研究を紹介します。
(Ann Rheum Dis. 2010 Jun 4.)
グルコサミンは変形性関節症の症状緩和を目的として広く利用されています。高い安全性が示されており、有効性に関するエビデンスも構築されているので、患者より高い支持を受けています。
この研究では、2年間のランダム化二重盲検偽薬対照試験として、変形性膝関節症に対するグルコサミン、コンドロイチンの単独あるいは併用、セレコキシブ、プラセボとの比較で有効性が検証されています。
疼痛を伴う変形性膝関節症患者662名を対象に、グルコサミン1,500mg/日、コンドロイチン1,200mg/日、両者の併用、セレコキシブ200mg、プラセボの各群に関する比較が行われました。
WOMAC疼痛スコアの20%軽減(改善)を主アウトカムとして解析された結果、プラセボと比較したオッズ比は、セレコキシブ:1.21、グルコサミン:1.16、併用群:0.83、コンドロイチン:0.69となり、有意差はないものの、セレコキシブ群とグルコサミン群について効果が示唆されました。
また、副作用については各群において差はなく、重篤な副作用は認められていません。
以上の結果から、グルコサミンはCOX-2選択的阻害薬・非ステロイド性消炎鎮痛薬のセレコキシブと同程度の作用が示唆されます。
なお、この研究はGAIT Studyの一連の報告です。GAIT Studyでは、全体での有効性は示されず、層別解析で特定の患者群でグルコサミン・コンドロイチン併用での効果が示唆されています。
この論文では、グルコサミン群の効果は示されていますが、コンドロイチンとの併用群では明確ではないという結果になっていました。GAIT Studyの被験者の選択にも問題があり、けっきょく最終結論は至っていません。