変形性関節症(OA)の治療ガイドライン
OAの治療について近年、OARSI(国際OA学会)、NICE(英国保険機関)、AADS(米国整形外科学会)から相次いで治療ガイドラインが公表された。それぞれが異なった特徴を持っているが、どのガイドラインも非薬物療法(患者指導・筋力強化・減量)と薬物療法の組み合わせを推奨している。薬物療法としてはNSAIDsやCOX2阻害剤などの非ステロイド系消炎鎮痛剤、グルコサミンを中心としたサプリメントの内服、湿布剤などの外用薬、ステロイドやヒアルロン酸の関節注射を対象としている。日本の現状と最も異なるのは、解熱鎮痛剤であるアセトアミノフェンの初期使用とヒアルロン酸の適応の2点である。
また、ヒアルロン酸の関節内注射については、臨床研究が6つあり、製法の違いや分子量が一定でないため、客観かつ正確的な評価ができていない。OARSIの推奨度は64%であり、諸外国ではあまり使われていない。日本ではOAの軽症例にもよく処方しているが、1000億円の巨大マーケットであると聞いている(筆者)。しかし軽症患者を用いた臨床研究はされていない。
サプリメントの評価について次回紹介します。
川口先生が特に言及されたのは薬物の副作用である。セレコックスは最も消化器に負担が軽く、1年投与しても潰瘍発生率は10%以下である。一方、ロキソニンは潰瘍の罹患率が非常に高い。また、これらの薬剤の内服で心血管のリスクを高めることも指摘された。