黒澤教授は高齢化社会と医療の関係を以下のように述べられました。
高齢化は進行中であり、それに伴う医療費、介護費の社会的負担は大きい。
人は高齢化に伴い、生活機能低下、認知機能低下などいわゆる老年症候群が生じるようになる。その中でも機能障害と移動障害は加齢と廃用症候群による「運動機能低下」によってもたされる。顕著な場合は介護認定者として現れてくる。
2008年度の統計では介護保険認定者は462.5万人にものぼり、その費用拠出は6.9兆円にもなった。また、同じ年度の国内総医療費は33兆円で、70歳以上に占める割合は44%であった。しかし、対GDPでは米国がもっとも高く15.2%、続いてスイスが11.4%、フランスが11.2%であり、日本はまだ8.2%で、OECD30カ国の中では22位であった。
ちなみに、用介護、用支援者となる原因疾患を調べると脳卒中や老衰などの中に、関節痛や骨折、転倒なども上位に並んでおり、運動器の原因がなんと全体の30%を占めている。
次回は変形性膝関節症の治療現状を紹介します。