小林 節  嘘だらけ・櫻井よしこの憲法論  | Ghost Riponの屋形(やかた)

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小林 節  嘘だらけ・櫻井よしこの憲法論 
2016/3/24 月刊日本
http://gekkan-nippon.com/?p=8726

櫻井よしこは嘘つきだ


── 小林先生は櫻井よしこさんに公開討論を呼びかけています。

小林 もともと民主主義の基本は、正しい情報に基づいて国民が国家の方向性を判断するということです。しかし私に言わせると、安倍政権は嘘キャンペーンを張って、国民を騙しています。そのことで櫻井さんが大きな役割を果たしている。美人で、経歴が良くて、表現力もあるから、一般国民はコロッと行ってしまう。このままでは安倍政権や櫻井さんの嘘に騙されて、国民が判断を誤りかねない状況です。

 私の経験から言うと、櫻井さんは覚悟したように嘘を発信する人です。たとえば私と櫻井さんは日本青年会議所のパネルディスカッションで一緒に登壇したことがあります。そこで櫻井さんは「日本国憲法には、『権利』は19か所、『自由』は6か所も出てくるのに、『責任』や『義務』は3か所ずつしか出てこない。明らかに権利と義務のバランスが崩れている。そのせいで日本人は個人主義的になり、バラバラになってしまった」というようなことを言うわけです。

 それに対して私は、「櫻井さんの主張は間違っています。法律には総論と各論があり、総論は全ての各論に適用されます。日本国憲法では、『公共の福祉』を定めた憲法12条と13条が総論として、ちゃんと各条が認めた個々の人権全てに制限を加えています。そもそも憲法は国民の権利を認めて、国家に義務を課すものです。しかし納税、勤労、教育は国家存続に必要不可欠なので、憲法は国の主の責任として例外的にこの三つの義務を国民に課しているだけです。19個の権利に対応する19個の義務を課せばバランスがとれるという話ではありません」ときっぱり指摘しました。

 そうしたら櫻井さんは顔面蒼白になって、それから目線が全く合わなくなり、その日は挨拶もせずに帰っていった。しかし、その後も櫻井さんは日本国憲法を論じる際には必ずと言っていい程この話を繰り返している。櫻井さんは私の友人に「私は専門分野のないのが弱みなのよね……」とコンプレックスを明かしたそうです。それなら黙っていればいいのに、専門知識を持たずに専門知識の必要な憲法を語るから、こういう間違いを犯すのです。

 他にも櫻井さんは「個人主義的な日本国憲法のせいで、親が子を殺し、子が親を殺す日本になってしまった」というようなことを言います。しかし親族間殺人は明治憲法下の戦前の方が多かったのです。この主張は事実に反する真っ赤な嘘ですし、殺人の原因を憲法に求める思考も非科学的です。

 知識人は自らの知識と良心に照らして正しいと確信したことを述べるべきです。しかし櫻井さんには知識もなければ良心もない。良心があるならば、自分の意見が間違っていると指摘された時、反論するか訂正すべきです。それを私に論破されてギャフンと尻尾を巻いて逃げておきながら、相変わらず確信犯的に同じ誤った情報、つまり嘘を垂れ流し続けるのは、無責任かつ不誠実極まりない。

 櫻井さんに知識人、言論人の資格はありません。言論人の仮面を被った嘘つきです。嘘つきじゃないと仰るならば、公の場で議論しましょう、そしてどっちが正しいかは国民の判断に委ねましょう、ということです。

── 櫻井さんと対談した経験もあるそうですね。

小林 不愉快な思い出しかありません。たとえば以前、『週刊新潮』で外国人参政権の問題について櫻井さんが私にインタビューするという企画がありました。しかし取材当日は本人ではなく、中年男性のアシスタントが聞き手としてやってきた。

 そのやりとりの中で、向こうが「櫻井は『納税は公共サービスの対価だ』と言っている。これを小林先生のセリフにしてほしい。バシッと決まりますから」と言ってきたから、私は「その主張は間違っています。憲法学者として嘘を言うことはできません」と断りました。納税が公共サービスの対価ならば、高額納税者は市道を歩けるが、低額納税者は歩けないという話になる。おかしいでしょう。それなのに掲載誌を見てみたら、堂々と「納税は道路や水道や教育や治安等の行政サービスの対価である」と書いてある。正しくは、納税は収入の対価です。……


以下全文は本誌4月号をご覧ください。




公開討論、ぜひお願いします(笑)

こんなこともやってましたね↓
偽者、嘘つきには、ご退場願いたいものである。
メモ。







解説付き↓


都知事選・櫻井よしこ意見広告・脱原発問題など
2014年01月29日 社会科学者の随想
http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/2852678.html



 1) 論点・争点の理解のしかた
 2月9日が投票日の都議選においては,小泉純一郎元首相の支援を受けて立候補した細川護煕が,これまた元首相であるということで,大いに注目を集めている。小泉の「即刻原発廃止論」の提唱は,2013年11月12日の記者会見を契機に,一気に国民のあいだにしれわたった。現職総理大臣のとき,ワン・フレーズによる〈断言風の決めつけ文句〉をお得意とした小泉純一郎が,細川護煕候補を全面的に応援することに〈危機感〉を抱いたということで,今日の,国家基本問題研究所理事長櫻井よしこの意見広告が出たとも考えられる。

 だが,この意見広告の中身・内容こそがこれまた,ワン・フレーズ的に凝り固まっているというか,もしくはそれ以前の現状認識にとどまっている。現在,エネルギー資源問題は,なにも都知事選にかかわる争点としてだけでなく,国家次元から庶民一人ひとりの次元までを貫いている重要な関心事である。ところが,そのエネルギー問題,しかも原発廃絶論に対して,やたら剥きになって反撥する櫻井の議論はあまりにも短見である。

 いまの日本では「3・11」以来,発電→送電→配電の各過程において,脱原発へ向かい多種多様な現実的な取組がなされており,自然活用・再生可能エネルギーの開発・利用と並んで,その対策や工夫も幅広く進展・実現しつつある。この方面の実情に触れないままこのように,櫻井よしこが意見広告を出した事実は,むしろかえってこのいいぶんのほうが,より「シングル・イッシュー」(争点1個のみ)で,都議選が争われていくかのように大いに誤解させようとするものである。

 2) 小泉純一郎の「脱原発」発言
 原発廃絶について,小泉純一郎が昨年11月にいっていたのは,以下のような意見であった。
 「いますぐゼロは暴論という声が優勢ですが」という質問に対して,小泉純一郎は,こう反論していた。「逆だよ,逆。いまゼロという方針を打ち出さないと将来ゼロにするのは難しいんだよ。野党はみんな原発ゼロに賛成だ。総理が決断すりゃできる。あとは知恵者が知恵を出す」。「戦はシンガリ(退却軍の最後尾で敵の追撃を防ぐ部隊)がいちばん難しいんだよ。撤退が」。

 「昭和の戦争だって,満洲(中国東北部)から撤退すればいいのに,できなかった。『原発を失ったら経済成長できない』と経済界はいうけど,そんなことないね。昔も『満州は日本の生命線』といったけど,満州を失ったって日本は発展したじゃないか」。「必要は発明の母っていうだろ?
敗戦,石油ショック,東日本大震災。ピンチはチャンス。自然を資源にする循環型社会を,日本がつくりゃいい」。
 これを聴かされた,当の質問者は,こういう感想を述べていた。「もとより脱原発の私は小気味よく聞いた。原発護持派は,小泉節といえども受け入れまい。5割の態度未定者にこそしっていただきたいと思う」。

 櫻井よしこの意見広告は,この「5割の態度未定者」(これは,昨年12月の参議院選挙を控えてのことばであったが,本日の記述にも応用できる文句なので,利用する)に対して,原発問題の〈本質〉を「自分たちのように,理解しろ!」といいたいのである。

 しかし,原発の現状,現在稼働している原発は1基もない事実をはじめ,日本全体がどのようにすれば,原発のつくる電力供給部分に依存しないでやっていくか〔やりくりするか〕の問題については,すでに各種各様の諸努力が実行されている。にもかかわらず,櫻井よしこの意見広告は逆に意図的に,原発問題しか都知事選の争点がないかのように「誤導する見解」を披露している。