コーヒー豆と人間の味覚

新しく入った営業さんがコーヒー好きだということで、
思い切ってデロンギのマシン(なんと33万円!)を導入した。

 

その彼が、長野のツルヤでコーヒー豆を買ってきてくれた。
香り高くて、味に深みがあって、まさに本格派。

 

ところが――
会社の中には、まともにコーヒーを味わって飲む人がいない。


みんな“味音痴”なのだ。

その営業さんは出張続きで不在。


豆が切れたタイミングで、社長がなんとOKストアの豆を3袋も買ってきた。

 

飲んでみたら……


まっず!!
香りも味もまるでない。

 

今日、営業さんがまた新しい豆を買ってきてくれたので、
お昼休みに美味しいコーヒーが飲みたくて、
機械に残っていたOK豆を全部挽いては捨て、挽いては捨て。


やっとまともな豆で、一杯淹れた。

 

そこへ、普段コーヒーなんて飲まない社長が、
「どれどれ」と興味本位で機械をいじり始める。


操作がわからず、出しゃばりaに聞いたらしい。

 

その女性が、「私、豆入れたのに〜!?」と言う。
(はい、それ、あのまずいOK豆ですけど?)

 

「せっかくだから新しい美味しい豆を使いましょうよ」と言っても、
社長はよくわからず、


そのaは「これ使わなきゃダメです!」と譲らない。

 

結局、社長にもあのまずい豆でコーヒーを淹れていた。

 

しかも、豆をマシンの上までギッシリ入れて満足げ。


社長が「そんなに入れていいの?」と聞いたら、


「社長の娘さんに聞いたら大丈夫だって言ってました〜」と笑顔で返す始末。

 

……たくさん入れたら酸化して美味しくなくなるんですよ。

 

一事が万事。


「安物でいいや」と思う人は、


結局、味も、仕事も、人生も、その程度。