2023年の読書 68冊目

会食恐怖症が治るノート



小さい頃から

家族以外の人とごはんを食べるのが

本当に嫌だった。

子どもの頃は、何故か?と言われると

なかなか言葉に出来なかったが、

大人になって理由らしき気持ちが

少しずつ表現出来るようになった…

それは、

「物を食べるという行為は

注意力が散漫になるし、

気を許すことに繋がる気がする。

なんで知らない人と一緒に

そんなことしなきゃいけないのか」

という、

前世は私、草食動物かなんか

だったのかな…という気持ちと、


もうひとつが

「吐いたら困る」「吐いたら嫌われる」

「吐いたらひどいことを言われる」

だった…。

私は体調不良、乗り物酔いなどで

すぐ吐いていたため、

家族に言われた言葉にすごく傷つき

吐くことイコール駄目なこと、

他の人はこんなことでは吐かない、と

ずっと思い込んでいた。


「嘔吐恐怖」「会食恐怖」という

言葉があることをここ数年で知り、

それは

ああ私のあの気持ち、症状には
ちゃんと名前があったんだ、
同じような人がどこかにちゃんといる、
という安心感を与えてくれた。
そして先日!この
「会食恐怖症が治るノート」との
出会い、である。最高嬉しかった。
(実は嘔吐恐怖の他の本を読んだら
嘔吐の絵に慣れましょう
みたいなのが出てきて
ぎょえー
となってしまったので…無気力)

大人になるにつれ
吐く回数が格段に減ったこともあり
会食恐怖は克服していたが、
非常に興味深く読んだ。



この本は

会食恐怖の方に寄り添い、

受け入れ、そして

少しでも良くなるような

気持ちの持っていきよう、また

具体的な方法を提案している。


「吐くのは良くないこと、

普通の人はしないこと」

「吐いたら嫌われる」

「嫌われたくないから食べない」

という

嘔吐恐怖の人が当たり前に持っている

ネガティブな気持ちを、

筆者の山口さんは

「誤った前提」としている。

この前提から恐怖が生まれていると。


考え方を変えるコツは

「今はそう思えていなくても、

持ちたい考え方をまず持ってみる」

ということ。


「脳は楽をしたい」ので

よく使う思考回路は

自動化させた方が楽だから

『会食』→『不安』と

自動で思い浮かんでしまう。


つまり、

まず普段から意識的に

前向きに考えるようにして、

脳に前向きな考え方の自動化を

認識させていく必要がある

ふむふむ…。


「みんなとごはんが食べられないなんて

おかしい」と

相手が言うのは間違っている、

あなたは正しい、

責める人の方ががおかしいんだ!

という切り口ではなく、

過去の経験や不安から

そうなってしまったんですね、

でもあなたのその症状は治せますよ、

と語りかけてくれるような

全体的に優しい口調な本なのだが、

内容はバリバリ脳科学的?

精神医学的?である。



私が一番気になった言葉を。

人は1日に

約5万回(5万語)もの

自己対話をしていると

言われています。もし、友達に

1日に5万回

ジティブな言葉をかけられたら

前向きになれると思います。

一方、

1日に5万回

ネガティブな言葉をかけられたら、

誰でも調子を崩してしまうのでは

ないでしょうか?

自己評価が厳しい人は

自分にネガティブな言葉をかけがち

であるが…

1日に5万語の自己対話で

あれもダメだったこれもうまくいかない

と思っていたら

確かに気持ちも、そして体調すら

おかしくなってしまうわ。


ごはんを食べない日はないに等しく

不安になる機会も多ければ

そりゃどんどん気持ちも体調も

やられてしまう。

結果、ますます

不安が増殖・強化してしまうんだな…。


根性論ではどうしようもないことだった、

自分がこうなってしまったのには

ちゃんと理由があった、

過剰に嫌われることに怯えなくていい。

今、自分の気持ちが

救われたのがとても嬉しい。


どうぞ、

世の中の

会食恐怖、嘔吐恐怖のかたに

読んで安心していただけますように。

(自分が嘔吐恐怖だったので

それにフォーカスして

感想を書いているが

他の理由の会食恐怖の方にも

参考になることが書いてあります。)




会食恐怖症が治るノート

山口健太 著