マッサージに出会ってからというもの、
その後の人生の軌道は、信じられないくらいのスピードで変化を遂げていった。
じぶんの中で何かが変わったわけでもなかったのだけど、
今思えば、究極の断捨離をした後だったかもしれない。
あまり、したくない断捨離ではあるけども、
事故をしたことで、
いのちの断捨離をしたと今では思っている。
というのも、これまでの人生を『一度死んだ人生』と思うようにしていた。
言い換えれば、事故後の人生は、
『生まれ変わった』というよりもむしろ
『生きてるだけで丸儲け』といった体(てい)の
生かされている感覚が随所にあった。
思えば、今生きているのが不思議という感覚があった。
思えば、生きているのかという疑問さえあった。
確かに心臓は動いているし、呼吸もしているし、
感情も感覚も意識も全部ある。
でも、じぶんのちからで生きているのではなくて、
何かとてつもない、おおきな何かの存在に動かされているのではないか、
この場所でしなければいけない何かがあって、
それをするために、敢えてほとんど無傷の状態で生かされたんではないか。
そういう意識が常にある状態だった。
そんな中での、トモコさんとの出会いがあって、
ずっと言われ続けたことは、
『あなた自身を愛しなさい。信じなさい。』
というたったひとつのことであり、
マッサージの仕事にであってからも、
店長(師匠)も先輩いわちゃんも、
今まで付き合っていた人間関係とはまったく違う雰囲気で、
マッサージという仕事を通して、

『じぶん自身を無にして相手に委ねる』
というスタンスだったり、
はたまた瞑想に近いことを常日頃教えてくれていた。
このころから、人間関係は、ほぼすべて総入れ替えか?と思うほどに、
これまで親しくしていた人とはどんどん離れて、
新しく出会う人たちは、これまでとはまったく違う類の人たちに変わっていった。
通勤1時間半のマッサージ店舗へ半年通っていたころ、
本社から、もっと通勤しやすい店舗へ、ということで
異動の提案を受けた。
マッサージの師匠と仰ぐ店長とも
いわちゃん先輩とも、離れてしまうのはとても寂しかったのだけど、
体力的負担のことを考えて、異動してみることにした。
通勤時間がぐっと減ったことで、
いろいろ考える余裕が生まれたのか、
はたまた、半年の実地経験を得て、そろそろ仕事に慣れてきたからか、
ずーっと頭の片隅で、いわちゃんがブツブツいっていたアーユルヴェーダのことがどこかで気になっていて、
通勤中の電車の中で、アーユルヴェーダのことを調べたりしていた。
ところが、当時は、アーユルヴェーダのことはほとんど知られていなかったようで、
大阪に店舗は北部に1店舗(いわちゃんが習っていたところ)
中央区に1店舗。あとは神戸か京都に1店舗ずつという感じだった。
気になるけれど、どんなものかわからない。
だったら、まず施術を受けてみようか。
そんな気軽な感じから調べ始めたアーユルヴェーダ。
比較的行きやすかった大阪市内のお店に予約を入れて、
オイルマッサージを受けてみたのが、この世界を垣間見たはじめての出来事だった。
つづく。

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