祭壇から
レックスとミレーヌ とアゼムは薄暗い紫色の異空間へ
閉じ込められたようだ。
不気味な紫の光の向こうから
マーサーが 足音を 立てながら現れた。
「ようこそ おいでくださいました。導かれし三人よ! 私が仕掛けた祭壇は
とにかく三人分 祭壇に入ったら
異空間に 閉じ込める仕組みに仕立てておきました。
あなた達が 選ばれるなんて
光栄です。
丁重に迎えてやらねばな
って うそぴょーーん
あなた達みたいな雑魚が 来てくれて私は
迷惑なんだよ!
失せろーーー」
マーサーは いきなり見えない空気圧を発生させ
レックス達を
これまた見えない壁に 激突させた。
ドス
ドカ
ズドッ
「うわっ」 「きゃあぁ」 「卑怯な真似を」
「いきなりマーサー
やるじゃねえか」
レックスは憤慨しながらマーサーに袈裟斬り。
しかし 口笛を鳴らしながらマーサーは かわした。
「あなたは 最初から 私達を裏切る気満々だったのね」
ミレーヌ が パンチを連打するが
マーサーは そうだ と呼応するかのような笑みを浮かべミレーヌ の攻撃をかわす。
「サライトマンを洗脳したのも おまえだと聞いたぞ!!
お前だけは 許さない」
アゼムの 激しい突きも
全てかわすマーサー。
「あなた方は弱すぎる。
いや 私が 強くなりすぎたみたいだな。
全ては
私が 神のように扱われるために
必然だったのです!
私は クソ野郎扱いされてたからな。
その苦しみ
誰もわかってくれなかった。
惨めなもんだ。」
黙れーーーマーサー
みんな
一気呵成にマーサーを仕留めるぞ
と レックスが マーサーの話を 遮るように
ミレーヌ とアゼムに号令を出した。
おーーっ (レックスの号令に答えて
一斉攻撃を仕掛けた)
「ダメだ レックス
僕たちの攻撃が
読まれてるかのように 全て かわされるよ。」
と 弱々しい声になるアゼム。
「だから
私の 話を まずは聞けっ
たわけが!
人が語ろうとしてるとこを
攻撃しおってからに〜」
全ての攻撃を かわしたけど 言葉を伝えるより
レックス達に 怒るマーサー。
「うるせぇ バカヤロー マーサーめ!
誰が てめぇの話なんか
聞くもんか」
またも マーサーの語りを 遮り
凄い悪態?猪突猛進に
突っ込むレックス。
「ならば
死ねぃ!
無能な者たちよ
喰う魔の力を使うぞ」
マーサーの大技が レックス達に
決まった。
レックス達は 今の大技で
立ち上がるのも
やっとなほど
大ダメージを食らってしまう。
「くそぉ
くそぉ
あんな 陰険な裏切り者なんかに
オレ達が 全く歯が立たないとは
情け無い」
剣を地面に刺して
なんとか立ち上がるレックス。
「こ、こんな驚異的な力を持っていたなんて……
こんな奴 生かしておくと危険だ」
槍を持って 身体を震わせながら立ち上がるアゼム。
「暖簾に腕押し……ね……
レベルが違い過ぎるわ。
レックス……あなたが 挑発するのがいけないのよ」
「ミレーヌ 、うっせえよ!オレは マーサーがムカつくから ストレートに怒りをぶつけてる だけじゃん」
「ミレーヌ にレックスに 落ち着けよ〜」
ボロボロだけど睨みをきかせてるレックスとミレーヌ を なだめるアゼム。
「ハハハハ……
仲間割れしてる場合か?
まぁ
しばし 私の昔話を
黙って聞くがいい。」
と マーサーは いやらしい目つきでレックス達を見て言った。
「言わせるか
オレは あきらめを知らない」
それでも 剣をマーサーに向けようとするレックス。
バカーっ!
「うっ」
あまりのわからずやのレックスの顔面に左フックを入れたミレーヌ 。
その状況を見ながら マーサーは語り出した。
「私が なぜ悪になったか知りたくないのか?」
「いや 知りたい。教えてくれ」
と1人 冷静なアゼムは言った。
「あい わかった。
私は 敬虔なクリスチャンを両親に持っていた。
今から44年前に ウォーズワールドで生まれたのだ。
私は幼き頃から人に親切にしようとすることを行ったつもりだった。
私は幼き頃から神に喜ばられる行動をしてた つもりだった。」
「つもりだった??」
アゼムは 聞き返す。
「だが 卵とうんこの腐ったような臭いが するから
いくら良いことをしても
なんか クソ扱いされた。
迷惑扱いされてきたのだよ。
まだ 40歳になる前は 薬学やハーブの研究をしてなかったので 自身の強い体臭口臭などを除去できなかったのだ。
今でこそ 薬学の知識で 消せてるんだけどな」
「フフフフ
それで 女の子と40になるまでは デートもできてなかったのね
欲求不満溜まってたはずよね?」
とミレーヌ が言った。
「そう! 人助けのためのボランティアとか
魔物退治クエストで 私が 神官としてパーティーに加えてもらったとしましょうか?
すると 必ずパーティー内に 若くて素敵な女子キャラならいました。
だが どんなに喜ばれる演出をしても
臭い奴 よるな あっちいけ 扱いしか されなかったのだよ。」
「マーサー
しかし そんな臭い奴だったにせよ。
それを凌駕する善行はしてきたんだよな?
つもりだったと言ってたじゃないか」
とレックス。
「ああ してきたさ。
だが裏目にしか出なかった いつも いつも
例えば 魔物討伐クエストに パーティーで行った時
他のパーティーのため
必死で回復魔法を唱えたり
スピードアップ魔法や防御力アップの魔法を唱えたとする。
まぁ 私の魔力が中途半端なのがあるからか
いつも こう言われた。
半端な魔力だから それ 回復魔法の意味がないんじゃね?とか
なに回復魔法唱えてんだよ?
弱い力で ええから魔物を攻撃せえ アホ!
非力で 足手まといにしかならん
とか 言われることが多かった。
だから 私なりに 必死で高度な 回復魔法のスキルを習得したのだ。
そして 仲間を大回復させることも あった。
すると
何 多大なMPを使ってんだよ。
マーサーめ おめえ 中途半端な能力しかねえんだから
自爆して 殉職せえ ドアホが
とか 言われたものだ。」
「マーサー……おめえ大変だったんだな。
なんか おめえが
組んだ パーティー達
たまたま 人が悪い奴ばかりに当たっただけじゃね?
いじめられてたんじゃねえの?」
と レックスがマーサーに はじめて憐れみ深い表情をして言った。
「かもな。
だから 私は 魔法に頼らず 格闘技のスキルを磨いた。
ウォーズワールドのジムで 経験を積むため 立技寝技の研鑽を積んでいた。
テコンドー、ボクシング、柔道、カポエラ、剣スキル、槍スキル、アクススキルなどなど。
だが
それぞれのスキルを取得しようとするが
いつも 上司に半殺しにされた。
どの上司も マーサーを強くするためだとか
これも修行のうちだとか
言われてね。
最悪、瀕死の状態にされたことがある。
その時の上司に言われた一言は私を深く傷つけ
私を今の悪に追いやったシビアな一言となった。」
「その一言とは…………
…………」
けっこう同情して震え口調になりつつアゼムはマーサーに言った。
「いじめるより
いじめられる奴の方が悪い!!」
私は その上司に ブチキレてタイマンを申し込んだ。
その上司こそ 後に世界を滅ぼそうとした魔閻の部下アシュラリカントだった。
私は 攻撃したが 軽くあしらわれ
アシュラリカントに こう言われた。
「いじめるより いじめられる奴の方が悪いって
言ったよな?
オレ様は
罰として
キサマの大切なものを 一つ また一つ
奪ってやる。
あえて キサマの命は奪わねえ 安心しな。
」
と 奴に言われた。
それから 数日後、私の兄が ヤクザものに 喧嘩を ふっかけられウォーズワールドのナイトクラブで死亡。
その2日後 私の友人が 出会い系酒場で知り合った女に口論の末に刺され死亡。
浮気してないのに したとか あらぬ疑いを兄がかけられたようだ。
無論、正直者の兄は浮気など一切してなかったのは私には わかっていたのだが
それから一週間後、実家に火を何者かに放たれ
両親は死亡。
私は
どんなに怒り狂ったことか……
いじめられる奴の方が悪い?!はぁ?
もう 許さない
絶対的な力を手に入れてやる
絶対的な知恵を手に入れてやる。
ずる賢く生きてやる。
その時から 私の心は悪に支配されていたわけだ。」
「クスン ぅう
そんな ひどい 過去が
あなたに あったなんて」
ついにマーサーの 過去話を聞いていてミレーヌ が泣き出した。
猪突猛進&血の気満々オラオラモードのレックスが
同情心からか
俯いて黙ったまんまだ。
そんな中でアゼムは 拳を握りしめてこう言った。
「マーサー
キサマの過去は
そんな辛いものがあったということはわかったよ。
そして
あまりに悔しい気持ちから
第六感が刺激され
欲しかった力や知恵など どんどん引き寄せてしまったわけだね
ハングリー精神を力に変えたわけか……
そこまでなら あっぱれだよ。
でも 今、あなたが やってることは
いじめなんかじゃない
殺人と支配と 名誉と 裏切りと………
絶大なる悪だ!」
ドドドドッ
物凄いスピードで ダッシュして
バックハンドブローを仕掛けてきたマーサー。
危ない!
咄嗟にレックスが 盾を投げて アゼムへの
マーサーの攻撃を防いだ。
「ありがとう……助かったよ レックス」
「友情ごっこか? レックス
悪くはないな。
絶大なる力と知恵、様々なものを強化したりする薬、洗脳するスキルなど 身につけた私こそ
最高なのだよ。
強いものとなったんだから
強きものに 従うのが 筋だろ?
いつぞやの いじめられる奴の方が悪いって
ことも
これで なくなったんだからな。
私が世界を支配するのだから
」
「マーサー
あんた やっぱ考えが腐ってる」
また 怒り顔になるレックス。
マーサーは 余裕の表情で
レックスに向かって行った。
無論、レックスを 痛ぶるために。
そこに ミレーヌ が 頭に血が上ったレックスを 庇うように 立ちはだかる。
「どけ 邪魔立てすんな
ミレーヌ 。」
「うるさい!
頭に血が上ったレックスは マーサーに勝てる要素なんてねえよ。
ここは あなたの頭が冷えるまで私が 身代わりになるわ。あなたは 休んでて」
「またまた 友情? もしくは恋愛感情かな?
美しいぞ。
素晴らしい。
実に
素晴らしい。
なんか 素晴らしいものを 何度も見させていただきましたので
サービスとして
私に一撃だけ 決めちゃっていいですよ。
まっ
ミレーヌ ごときの攻撃なんが
ノーガードしてても ほとんど私には
きかないと思うけどねぇ」
マーサーの挑発。
しかし
その時 アゼムは ミレーヌ に叫んだ
「マーサーは ディフェンス能力こそ高いが
きっと 打たれ弱い。
打たれ強さは 喰う魔を吸収してても
きっと前と変わらない。
ぶちかませーー
ミレーヌ 。」
押忍!!っ
ミレーヌ は
伝説のグローブで
ノーガードのマーサーに
渾身の右ストレートを
ぶちかました
うわぁあぁあああ
クリティカルヒット
伝説のグローブ=すなわち =
大ピンチの時のみ発動する
クリティカルヒット率世界最強の武具だったのだ。
そして 悶絶するマーサーに
アゼムの 槍投げが
マーサーの右足を貫いた。
「いまだ
いっけえーーー」
ミレーヌ の叫びに
レックスが呼応する。
「秘奥義!!
セブン チャクラ バースト」
レックスの秘奥義がマーサーに炸裂!?
フィニッシュか?
と思いきや
マーサーの中指にはめていた。
「洗脳の指輪」の
輪っか部分に 当たっただけで
見事に
マーサーを 仕留め損なった。
指輪の割っか部分が壊れてマーサーの指から落ちていく
洗脳の指輪。
それ以外 マーサーには レックスの秘奥義がノーダメージだった。
「外してくれて
助かったぜ……
おのれえ
残りの力で
この空間ごと
お前達を
皆殺しだ」と
マーサーは ボロボロになりながら
叫んだ。
「レックスーー おまえ なにやってんだー」
とアゼム。
「ここで 技を外すなんてーー
相変わらず マヌケねぇ
レックス……」
と
ミレーヌ 。
「オレ は なんて
仕事ができない奴なんだ………」
とレックス
続く……次回は 最終回or次回の その次がエンディング?? 乞うご期待ください。



