ハリ センマサオくん | 全国No. 1短編小説家ー中国地方の観光&グルメレポ

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るるぶとかタウン情報おかやま、winkなどに載ってるスポットばかりアップしてます。メディア記載の場所に実体験したレポかな(笑)

地球とは違うパラレルワールドの中に曼荼羅ワールドと呼ばれる世界が存在した。


曼荼羅ワールドとは どことなく地球の昔の台湾、中国やベトナムなどにも似た気候と雰囲気がある世界であった。


曼荼羅ワールドの魔王というか 小規模ながら
魔物を集めて 
いちおう統合してる大将格の男がいた。

それがオーガキラーだった。

オーガキラーは とりあえず力と技に長けていたので
数十の 曼荼羅ワールドに存在する 魔物を仕切る存在には なっていたようだ。

魔王様とか 色々な部下には言われるが オーガキラー本人は そんな自覚はなかった。

単なる 魔物達の親分みたいな 気持ちだったのだろう。

そして オーガキラーの元で ハリセンマサオくんは
ある日スカウトされた。

「今日からオレ様の元で 働いてくれるかな?
より 曼荼羅ワールドを 仕切るためには 君のような強そうなモンスターが必要なのだ」

(……
強そう?)

確かに トゲトゲだらけの身体は 見方によっては強そうかな?
そう ハリセンマサオは 考えたようだ。

「ありがたきお言葉です。
オレ 頑張ります。」


しかし オーガキラーらもスカウトしようにもスカウトできない
凶悪なモンスターが曼荼羅ワールドには 存在していた。

鬼族とか 龍族だ。

ハリセンマサオは 一見 針で囲まれた身体は強そうにオーガキラーには 見えたのかもしれない。

だが その針だらけの身体のために 
オーガキラーの部下モンスターらの多くから 
忌み嫌われた。

戦闘においても 力も弱く 鬼族討伐とか龍族討伐に出かけても 
ハリセンマサオが 勝って 讃えられることはなかった。

「やぁい ハリセンマサオやーーい!
おまえ 見た目がユニークだから オーガキラー様にスカウトされただけやろ?」

「単なるマスコットキャラ? いじられモンスター?
とっとと オーガキラー様の元から 退職願いを提出しな」

など 上司のモンスターから 日々 ダメモンスター扱いされた。


しかし オーガキラーは どういうことか
モンスター軍の中でも エリートと呼ばれた
ミノタマンやケルベロ君らと行動を共にするように指示された。

そして毎度のことながら ただただ すみっこで 役に立たないハリセンマサオはミノタマンやケルベロ君の活躍を見守るだけだった。

「いつも すいません。 オレ  なんの役にも立たないので」

「ハリセン〜気にするでない。拙者らの戦いを見て 色々 学んでくれたまえ」
とケルベロ君は言った。

「まぁオレ達がピンチの時は 助けてくれ。
おまえは それ以外は 傷つけたくないので
見学しててほしい。 」とミノタマン。

性格的にはケルベロ君とミノタマンは モンスターらの中でトップクラスに良い奴だった。
しかしハリセンマサオは
悔しかったので 日々日々 
鍛錬を密かに重ねていた。

技の研究や ケルベロ君やミノタマンの動きなども見ていたのもあり 
確かに 戦闘力そのものは スカウトされた日とは桁違いにレベルアップしたようだ。

この半年の間に。


スカウトから半年過ぎてから
少しずつ前線で戦えるようになった頃に
なんとイタチ神 夢山らが現れた。


夢山とは干支動物総選挙15位の イタチの神様だ。

夢山は 本気で ハリセンマサオらを 潰すために現れたわけではない。

オーガキラー直営のモンスターの実力は どれほどのものか 試しに来ただけのことだった。

しかし 夢山を納得させれば 曼荼羅ワールドのモンスター賞金が 曼荼羅ワールド市長から 贈呈されることになっている。

多額の資金が手に入るので 夢山に認められたい
ケルベロ君やミノタマン。

しかし その試練にハリセンマサオが名乗り出た。

「ミノタマンにケルベロ君、ここは 手出し無用だ。
オレに 任せろ!」

「拙者 心配なり」とケルベロ君。
「オレかケルベロが 試練に受けるべきなのでは?」

「大丈夫! 先輩方はオレの成長を見届けて。
だから
手出し無用な」




「この温泉に5秒入ればいいんだね?ちょっと待っててね 地獄の狛犬さん。」

ハリセンマサオは 地獄の狛犬の作り出した茶褐色の硫黄の匂いがする温泉に入ろうとした。


「ガオオオオォ」温泉に入りこむ前にケルベロ君は
雄叫びをあげて ハリセンマサオを すくみあがらせた。

「もお 見てられん そんなベタな技に ひっかかりおって!」とミノタマン

「ふふふ この温泉は 入ると一瞬にして 屍にしてしまう死の温泉。
ケルベロやミノタは さすが 見抜けていたようだな。」
と地獄の狛犬は 温泉に入りそうにして入らず震えているハリセンマサオに言った。

「おめえら を 試す気持ち ナイナイナイ ナイジェリアン〜
試す価値も ねええええ ジョジョジョ〜
こんな 初歩的なミスに 引っかかってやんのーー
トゲトゲマヌケモンスターーー 
あじゃあ 牛さんと 狼さんらに 僕の試練受けてもらおっかのーーん」

ふざけた口調で イタチ神夢山は ケルベロ君とミノタマンに言った。

「ハリセンマサオができなかった試練なら拙者が!」

ケルベロ君が 夢山の元に近づこうとした。


「へっ へっ へっ 
へへへへへへいへいへい
へっ? が出る2秒前

あっ でたーー」




ブーーーーッ


ありえないほど黄色の モヤと 卵の腐ったような悪臭を尻から 夢山は発して
その場から仲間モンスターらを連れて 逃げたようだ。


「ううう これが 噂のイタチ神の イタチの最後っ屁ってやつか  
すごい技だ  ゴホゴホ」と ミノタマン。

「すいません。オレが弱いばかりに 」
落ち込む ハリセンマサオ。

「気にするでない」と 無数の首の鼻を 忙しく押さえるケルベロ君。

しかし
何をやってもダメなハリセンマサオが
ある日 
オーガキラーの お気に入りモンスターだけ集めたカラオケ会に参加する権利を得た。



モンスターカラオケ会で
ハリセンマサオは 千昌夫の「星影のワルツ」を歌った。

おおおぉーーー と ケルベロ君。

ええー
すっ すげぇーー 見た目によらない美声だのーーん
と ミノタマン。

こんな歌の上手いモンスターが オレの部下にいたなんて! 
オレ めっちゃ感激。

思わず ハリセンマサオの美声に涙するオーガキラー。


その後も ハリセンマサオの歌は 皆を陶酔させた。
癒しキャラとして オーガキラーに重宝されるようになったのだ。



そして ハリセンマサオは オーガキラーに歌のうまさ&癒しで すごく気に入られたので直々に教えを受けて 能力値が ついに限界突破した。

将来的に 曼荼羅ワールド四大魔獣として数えられるほどに 成長したそうな。

どんな生き物も人も 個性がある 個性を輝かせる場所、生き方はあるはず
ハリセンマサオのように まだ それがわからないと思ってる方もいつか 思わぬとこで輝かける
そう信じて今を生きようではないか

どんなに人生で落ちこぼれて嘆く日々があったとしても 我々は どこかで きっと誰かの役に立つ存在なのである。

劇終