地下アイドル須田美音の物語 決めろアイドルフェス! | 全国No. 1短編小説家ー中国地方の観光&グルメレポ

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るるぶとかタウン情報おかやま、winkなどに載ってるスポットばかりアップしてます。メディア記載の場所に実体験したレポかな(笑)

7月31日、大阪城ホールアイドルフェス開幕戦。
ベスト8を決めるトーナメント前から お客様は外で ごった返していた。
スタンド席までも いっぱいだった。
「新世界リッキーガールズ」達も この日のために数ヶ月間 ハードなレッスンや営業やハコライブ、お祭りステージで多くのファンを獲得してた。
なので その他のアイドルと同様に 新世界リッキーガールズを応援する人達も たくさん 来ていたに違いない。


ファイナル16では ステージでは なく裏のモニターから
少しだけライバルの「串カツレインボー」のパフォーマンスが観れた。

串カツレインボーvsアイドルレンジャーの 対戦だ。
いじりー岡田風の「遠藤さん」と 元AKBの河合ともーみが 審査員を務めていた。

まずはアイドルレンジャーらのステージが始まった。


赤、緑、青などのサイリウムが アイドルレンジャーらのカラフルな衣装に よりエッジをかけていた。
五色カラーの衣装だが
歌う曲「カラフルボンバイエ」
ベタな元気ソング。
決して 下手とかじゃないけど
なんか ベタすぎるのが気がかりだった。
選曲も悪くはないのだけど……

アイドルレンジャーイメージ画像。
アイドルレンジャーセンター  レッドの 赤石赤子「今日は皆さんを 虹色に染めちゃいましたーー そして ウチらが今日 優勝して 人生 バラ色に うちらは なるんだーーー
オーーゥ!」

拍手で アイドルレンジャーのステージが終わった。

続いて注目の串カツレインボー。

いきなり B’zのultra soul!のリズムに合わせて
高島沙耶が 三人の串カツレインボーの真ん中にきて
「たかしまソウル!」と腕を挙げた。


イギリス人と日本人のハーフの なぎさクリスティーンの 超高速ラップが 始まった。
見た目以上に カッコいいラップ。
でも そのラップの意味は
かっこいいメロディなのに
「みんなに会えて幸せ」「人生って挑戦の連続ね」
「人生死ぬまで勉強なのだ」「楽しいから笑うのでない笑うから楽しくなるのだ」

とか 超真面目な内容だった。
おじさん達はサイリウムを持って
「クリスティーン  さいこーー!々
「俺も 幸せーー」
とか 声援が 聞こえてくる。

モニターを見ていた マミは言った。
「ねえねえ 美音〜 この曲ってタイトルないよね?
おかしくね?」

「そうねえ タイトルを言い忘れたのは 知名的かもだね」

それを聞いて 伏見子は 顎に手を置いてこう言った。
「甘いどすなあ。これは麗華様の 戦略どす。 おそらく…」





ステージでは 次に歌はなくて
オーーーオーー 
アーーアーーと 沙耶とクリスティーンの 倍音みたいな響きに合わせて麗華が水鳥のような舞を踊る。

ステージの人々は
「美しい! なんて ステキな!白鳥みたい。」
とか 麗華に向かって 大拍手だった。

そして 三人が 揃って ユーロなリズムに合わせて歌も揃ったと思ったら

麗華が 皆さん 「nontitle」お聴きくださってありがとうございました。
と言って ステージを 串カツレインボーは後にしていく。

美音「ノンタイトル? だから 最初に曲名 言わんかったんじゃなあ」
思わず岡山弁になる美音。
「あれが串カツレインボーの実力なんでありんす!*
」伏見子が納得の表情をする。

次は いよいよ「新世界リッキーガールズ」と「クラシカルトルーパーズ」の対戦だ。

しかし、なぜかマミが しんどそうだ。

美音「どしたの?さっきから すごい汗が流れてるみたいだけど」

マミ「なんでもない!なんか わちきは プレッシャーに弱いんかも… 」

伏見子「無理するでないぞ マミ殿。
さあ 我らも出陣ですわ」

新世界リッキーガールズがクラシカルトルーパーズのステージが始まってる間は 振り付けとか歌詞を再度皆確認していた。

そして 若林が控え室に 急に 険しい表情で入ってきた。

美音「若林さん、どこ行ってたんですかーー もお⁉︎」

若林「串カツレインボーの前には あまり行きたくないので いちおう知り合いに 先ほどの対戦の結果を 教えてもらってたんだ。」

伏見子「で、どうなったんですぅ?」

若林「やはり串カツレインボーが準準決勝に勝ち上がった。」
マミ「う、嬉しい…… わちきは クラシカルトルーパーズに打ち勝ち  念願の麗華らに 勝ちにいく……ゴホッゴホッ」

若林「どうした!マミ? 顔色悪いぞ」

マミ「あっ なんでもないよ。単なるプレッシャー不調ってやつよ ノンノンノン 問題ナッシングです。」

モニターから 少しだけ クラシカルトルーパーズのステージが観れた。
4人組の 白い衣装と4人全員天使の羽根を付けた衣装を着てた。
ルックスに個性は 特になく モニターからでは 下手したら全員同じような顔にも見える。

選曲は「グリーンスリーブスの幻想伝」
グリーンスリーブスの幻想曲を より 懐かしくコーラスを入れた 感動系の曲だ。
とにかくメンバーの歌声が 今大会随一の美しさが響き渡る。
心地よすぎる。
アイドルのフェスじゃなければ 優勝狙える選曲だ…
だが ここはアイドルフェス。
どんなに美しく素晴らしい歌声のクラシックなアイドルよりも君達の方が優れてる きっと君達なら やれる

そう若林はメンバーに言ってメンバーをステージに送り出した。

美音「ラジオにグラビアに マルチな活動してる美音です。 皆さん暑い中熱い熱いステージに ようこそ お越しくださりありがとうございます。 ぼっけえ頑張るけんよろしくーー」

伏見子「あっしは京都の舞踊大会でもベスト8に 入ったきに〜  今回のイベントでは 優勝ねろうとるどす。」
扇を取り出して オーーッホッホと 高笑いした伏見子。

マミ「燃え尽きるゾーーー! みんなのハートをキャッチしする💓よん!曲は マルチミックスジュース」

マミの掛け声の後 アップテンポなさわやかな王道系のアイドルソングが…

若林の元で ベタだけど 基本のリズム感と 動きを徹底的に鍛えられた美音は 圧倒的なオーラで 会場を沸かす。

マミは なんだろう…… 燃え尽きるぞーーの言葉に深みを感じたのか知らないが 
本当に燃え尽きそうな ヤバイなにかを感じた……

動きはマミのパートが一番キレキレダンスなのだ。

だが 今日のマミは鬼がかってキレキレなので 恐ろしいくらいのオーラを放っていたようだ。

伏見子は 1人だけ和装なのもユニークだし、ポップなベタなアイドルソングのイントロとかで 扇や能面を 巧みに使う。
さらにコントみたいに 1人だけ遅れて日本舞踊を踊るシーンも 会場を沸かせた。

いよいよ新世界リッキーガールズの曲も 終わろうとする時
美音は 横目で マミを見た。

顔が真っ青だった 
そして 額から流れる汗が 滝のようにも見えた。

曲が終わると
大きな拍手が送られた。

そしてマミが マイクパフォーマンスで
「今日……このステージで 皆様の前で歌えたのは感無量です。
その一言いうと 
フラっと身体が揺れた。

しかし すぐにマミは 何事もなかったように持ち直した。

審査員の ともーみ「マミさん お疲れのようでーー オーラがこの世のものとは思えないマミさん。そして美音さんの初々しい感じ、コミカルな和装の伏見子さん 本当に良かったです。 さあ 採点結果が会場前列ののアイドルオタクさんより 集計がでました。」

岡田風の審査員「発表します。
アイドルレンジャー85点 串カツレインボー87点
クラシカルトルーパーズ 91点。 新世界リッキーガールズ99点  準準決勝は 新世界リッキーガールズとなりました。
準準決勝での串カツレインボーは 果たして 大きすぎる差をつけられた 新世界リッキーガールズに勝てるのか!?」

地下アイドルのライブ中最強とも呼べる99点を叩き出した新世界リッキーガールズに感銘を受けて
審査員は 他をすでに凌駕して優勝確定かのように新世界リッキーガールズを ベタ惚れするような発表をした。


美音と伏見子は 未だ信じられないような表情だ。

喜びの中で控え室に向かう。

美音「ヤバたんですね。 まさか 串カツレインボーに大きな差をつけて準準決勝にあがれるなんて」

伏見子「その準準決勝で当たる串カツレインボー、このままけちょんけちょんに差をつけて 帰りましょうぞよ。」

美音「まだ時間があるから 次の曲の 練習とか 合わせをしとかない?」

伏見子「そうねえ」


一方その頃
若林は大阪城ホールで 取材されていた。

報道陣「若林プロデューサー、あなたが 串カツレインボーのプロデュースをやめたのは やはり 串カツレインボーの高島沙耶との交際が 世間に知れたからなのですか?」

若林「雑誌でも 報じられた通り、SNSでも 噂されたように
一時期
高島沙耶と私は交際してました。
そして 隠してたのに 沙耶が SNSで 私の名前とか雰囲気を ほのめかす画像など アップするようになりました。
注意しても聞かない沙耶は 懲りずにSNSに私の名前まで出して 一緒に若林プロデューサーとナウなど記事をアップするよをやめませんでした。

それに心を痛めて居心地悪くなった私は串カツレインボーのプロデュースを辞退させていただきました。」

その報道されてる若林を トイレに行く途中、ちらりと見た高島沙耶は 気持ちが複雑になっていたようだ。


そしてスタッフルームトイレで高島沙耶は 恐ろしい光景を目にした。


キャーーーッ!

そこにはピンクのウィッグを外し 倒れてるマミがいた。


沙耶「大変だぁ  救急車呼ばなくちゃ」

マミ「見られてしまったか…… 強がっていたけど 抗がん剤治療を受けててね わちきは…」

沙耶の後に偶然にも麗華もトイレに入ってきた。

麗華「マミー!っ しっかりしてよ。 」

マミ「麗華には
ウィッグをわちきがかぶる理由は 円形脱毛症だからと嘘ついててごめんね」


麗華「ま、まさか ステージ4の癌だったとか…… なんで本当のことを教えてくれなかったの」

マミ「みんなを心配かけたくなかったの……
ほんとは とっくに死の宣告をうけていたの…
だから 最後に 麗華達と同じフェスに立てて良かった… 
点数だけなら
麗華にも 勝てたし  99点…… 大きなステージ 最後になりまし
たが
 幸せでした… 」


そのあと マミは救急搬送されたが すでに事切れていた…
大会は 今回の事があり「串カツレインボー」も「新世界リッキーガールズ」も
敗退し 「ラッキースターガールズ」
これまた王道系のアイドルグループが優勝となった。

美音(マミ…… 大阪で最初に仲良くなった のに なぜに
こんな結末に…
夢だったら いいのに
あなたがいないと 私は どう生きていけばいいの?
あなたが くれた 優しさ ユニークさ 明るさ
もう 見られないの?)


美音は 何日も 暗い顔で 過ごしていた。

もう二度と揃わない「新世界リッキーガールズ」

美音は 8月も半ばに 伏見子と 京都駅ビルの英國屋というカフェで今後のことについて話し合っていた。

美音「まだ信じられないわ。
末期ガンでマミはハコライブとか こなしてたのね?」

伏見子「ピンクのウィッグの下で 抗がん剤治療の跡が あんなに無残にも… あっしも 心にぽかーんと穴があいたでごんす。」


美音は紅茶を飲みながら 伏見子に言った。
「若林プロデューサーは 私達2人になってしまったので
ユニットで 活動してみるかと言ってるよ?」

伏見子「ごめんなさいませ。 あっし、アイドル辞めるどす。 やはり あっしは日本舞踊の世界が一番好きなのである。
あなたには言ってなかったけど若林さんには やめる事伝えておきましたの。」

美音「てことは… 今後は 私 一人で活動することに…」

伏見子「そうどす! ほな 今まであんがとさん。 今日の所は あっしが ご馳走するから もう 帰ろうか」

美音(伏見子まで抜けてしまうなんて…
私一人で いったい…どうやって有名になるの)


それから二日後
若林からLINEが届いた。
「お世話様です。
来週末 美音さんに すごいビッグになるための企画の話がしたいです。
来週末 ご都合よろしいでしょうか?」

美音の返信
「マジですかーー! 私一人でもできる ビッグな企画?
是非 来週末 久しぶりに話し合いしましょう。ワクワク」

続く