山形先生が彼の友達からいただいたという大阪グルメ&観光半額券冊子を 持って 淀川花火大会までの間
しっかりと大阪を堪能していたようだ。
「さっきの雪ノ下工房のパンケーキ うめかったなあ!」
健太は堂山の商店街の奥にある 先ほど訪問したパンケーキ屋の感想を率直に述べていた。
「いやいや、僕は午前中の大阪駅地下の「マヅラ」のモーニングが 今回の山形先生ご持参の冊子使って100円で食べれたのが感動したよ。
「オイラは
昼に北浜の 川みたいなところで中之島レトロかな?洋風の建物とか眺めを見ながらピザ食べたのに感動したぞ。」
ゴツい身体とは裏腹に 女子力高い発言するゴンゾーに
思わず 笑ってしまう 亀と 健太。
しかし、山形先生は 全然 ゴンゾー、健太、亀の3人の発言を耳にしてないようだ。
「おい!こらってば〜 山形先生ーーっ」
健太は またも ふらりと 街行く女の子をナンパしようとする山形先生の 肩掛けカバンを引っ張って 止めた。
昨夜 、梅田ジョイポリス前のホテルにチェックインする前に時間があったから
何を山形先生は してたかと言うと
これから 観覧車でもどう?
とか
いいお化け屋敷あったら一緒に 行かない?
とか
大阪天神筋アーケード行きたいんだけど 案内してくんない?
とか
若くて可愛いい女性に声をかけまくっていたようだ。
そして 今も 同じように 山形先生の目がエロ目になってたので 健太らは 山形先生の ナンパ病を 力づくで防いだようだ。
「もぉ〜先生 だらしないですよ。ぼくたち 恥ずかしいです。」
亀は 山形先生に 強めに言った。
「ところでさあ ゴンゾーの奴 やたらと 大阪旅行中 いや 終業式前から なんか ソワソワしてないか?」
健太は いつもの 男らしい動きのゴンゾーが やたらと受動的すぎる動きと言動に 違和感があったのか 聞いてみた。
「みんなーっ!もう17時30分だべ!淀川花火大会の会場の川原まで 早歩きしよう! さあ 進むぞーっ おーー!っ!」
明らかに 話を逸らして 急に いつものゴンゾーらしく
皆を先導しているようだ。
しかし
先導してるゴンゾーだが
花火大会行く道中に カップルを見るたびに
深くため息をついたり
首を傾げてるそぶりをみせていた。
そして 花火大会会場まで 川原を抜けたら 到着するという時に
ゴンゾーが よそ見をしていたのか
川原の外の茂みに足を滑らせて 落ちそうになった。
うわっ!
「おい!どうした ゴンゾー 」
健太が手を差し伸べようとしたが その手はくわんと でっかい体格に見合わず 素早い動きで 先頭に立った。
「ゴンゾー 明らかに 何か僕達に隠してますよね?」
亀は 腕を組みながら ゴンゾーに言った。
「いや、いや オイラ 何も何も〜
パッと光って咲いた 花火を見てた
きっとまだ終わらない夏が
曖昧な心を とかしてつないだ
この夜が 続いて欲しかった〜
行きたりDAOKO×米津玄師の 「打ち上げ花火」を歌ってごまかす ゴンゾー。
健太と亀は 怪しい と 2人揃って顎に手を当てて 奇妙なポーズを見事に決めて ゴンゾーを見た!
「亀に健太に どしただ〜???」
怪しいポーズしながら 健太と亀は 2人同時に
人差し指をゴンゾーに向けて こう言った。
「ズバリ ゴンゾー お前 今 恋してるなーっ」
ひぃーーー
ゴンゾーの顔が一気に燃え上がる炎のような赤に変わった。
いやゴンゾーの ゴツい 格闘家のような体格と むさ苦しい雰囲気からして
「赤鬼」にしか 見えなかった。
「あたりーーっ!オイラ恋してまーーす」
ゴンゾーの 証言に
亀と健太は
またまた2人同時に
拳を上げて しかも、そこから
2人の拳を交差させて
微妙にカッコいいポーズで
「勝利!」と 叫んで ドヤ顔で決めた。
「なになに何ーっ 君〜 恋してるって
オレに 恋バナは 相談してくんろ〜っ」
先ほどまで 若い女の子ばかりジロジロ見てた山形先生が いきなり
ゴンゾーに 首を「がんばれゴエモン」って 昔流行ったゲームのキャラ風な首の動きをしながら ゴンゾーに 言った。
「とりあえず 花火まで時間あるから オイラの片思いの相手を 言わせてもらうね
あーハラヘッタ」
「まあ 皆さん よく歩きました。あそこに屋台も出てるようだし
なんか食べましょう。」
亀は 目と鼻の先に見えた淀川花火大会会場近くの屋台を指差した。
山形先生は 器に恐ろしいほど入った 焼きそばを ほうばりながら ゴンゾーに言った。
「ゴンゾー 初恋ってのはなあもぐぐぐ
おぐぐ 当たって くだけろろろろろ おろろ」
口いっぱい ほうばりすぎて うまく 喋れない山形先生。
「相変わらず 間抜けだなあ。山形先生。」と 健太は言う。
「その好きな人って 終業式に 僕のスーパー頭脳で分析した所 まどかさんだよね?」
いきなり 人間観察が好きな亀が ゴンゾーの初恋相手を当てたらしく
またも ゴンゾーは 顔が 一気に燃え上がる炎のように
またまた「赤鬼」状態になった。
山形先生はビール片手に 同じく 早くも顔に来てる山形先生
自分で自分のことをビール飲みながら「はーい 赤鬼二号こっちやで〜」と 陽気に 体を揺らし出した。
「まどかっちなぁ あいつの本性 ゴンゾーは 見抜けてねえぞー。 あいつ見た目はいいけどさあ 内面は 鬼だぞ
」
「えっ じゃあ 鬼三号決定なんすか まどかさん?」
真面目にボケる亀。
鬼だらけじゃなあ ハーーッハッハッ
そうこう盛り上がってるうちに
淀川の花火が 19時30分、まだ ちょっと薄暗い段階だけど どんどん上がってきた。
花火も凄く良かったが
帰り道は 歩き疲れもあるし 人も多いし
とにかく 進まん
進まん
健太らは
疲労困憊しながら 梅田の方へ歩を進めた。
花火大会前は あれだけ 山形先生御一行は 恋バナなどで盛り上がっていたのに
帰りは この恐ろしい人混みで 会話がほとんどなかった。
山形先生が そんな時 どこに そんな力が残っているのか
目をギラギラさせながら こう言った。
「お前ら 梅田に着いたら 梅田の堂山商店街の入り口に 串カツのいっとくって マジうまな 店があってなあ
そこで ゆっくりアルコールは あかんけど 串カツ食べててなあ 私は むふふのフー」な お店に 行きたくなったからー
オレの イチモ? も 打ち上げ花火したい言うてんねんなーーっ」
疲れもあるのか酔ってるのか
よくわからないが とにかく 小腹も空いてきたので 健太達は 山形先生の 今の発言はスルーせずに聞いた。
梅田の堂山の いっこくという お店まで 結局 花火会場から徒歩で1時間も かかった。
「ゴンゾーよお〜 多分 女の子の免疫がないと まどかちゃんと まともに話せないぞ〜 赤鬼注意報を通り越して絶対 赤鬼警報が発動するぞよ〜」
いきなり 山形先生は エロい目をして ゴンゾーを誘惑してる。
「てことは?オイラは?」
「そーぅ!御察しの通り お前 高校生に見えんねん!今夜は先生の 奢りだから
この堂山商店街の中にある 「雪ノ下ファンタジー」ってお店 30分5000円とかで1セットいっておきなよフフフフ」
「先生 悪りぃ〜考えだなあ」
健太は腕を組んで山形先生を睨んだ。
「ゴンゾーは もちろん そんな先生の悪意ある誘惑には 打ち勝ち 真の告白を 新学期に まどかさんに やっちゃいますよね?」
亀は 手をマイクを持ってるかのような動作でゴンゾーに近づけた。
ここは まだ未成年だし いくら老けてると言っても 山形先生の誘惑には 負けないと 男らしくゴンゾーなら答えると 皆は期待していた
ところが
「オイラ 誘惑には 勝てない ちょっと 夜のお店 冒険してみるよ。人生って 死ぬまで挑戦って言うじゃない」
「ゴンゾー君 私は 君が断ると思ってジョーク飛ばしたのに そんな名言ぽく言ってくるなら わかった
君に 一夜の擬似恋愛経験値を ご馳走しようじゃないかーっ」
キラリンっ✨✨
けっして綺麗な歯ではないが
かっこよく歯を見せてポーズをとった山形先生。
スイパラというスイーツのオブジェの見える セクキャバかな? めちゃくちゃオーラのある 女性が見えた。
「な、何 あの人?やばくね!!
オレ ちょっと 大事なところが……」
健太に一撃で 妄想パワーを 膨らました
その女性と 山形先生らは 目があった。
山形先生は あまりの べっぴんさんを見たからか その女優みたいな 人を横目でチラチラ見ながら
違う 店舗に 行った。
健太の ユニークな格好を見て
その女優みたいなボンキュッボンな女性こそ
のちに 健太達と 何らかの関係で繋がれる
麻衣マチ子だった。
(夢の中では 小嶋陽菜が配役になっていた。)
健太「花火行く前も あの人 見たような気がする…」
マチ子は 花火の後に
再び スイパラに戻って行ってるようだった。
ゴンゾーは「雪ノ下ファンタジー」に わざと男らしくガニ股歩きで
男らしく入っていった。
ごめんください!
オイラは 元九州男児
ゴンゾーで ござーる
大きな声が 賑やかな夜の商店街の中でも やたらと響いていた。
ボーイさん「えっとお一人様ですか?当店は 初めてですか?」
「もちろんでござる。 オイラ 今ここで 服を脱げばいいのかな?」
いきなり 受付で 服を脱ぎ始めるゴンゾーに
ボーイさんは びっくりしていた。
「お客さん 中で 脱いでください。女の子 すぐきますんで」
照明も暗く 案外 狭い部屋に案内されたゴンゾー。
心臓がバクバクしているようだ。
しかし
その反面 新学期に まどかに告白するまで 貞潔でいたいけど 誘惑に負けて こんなお店にいる自分に苛立ちも感じていた。
ゴンゾーは 慣れてないのか 正座で 女の子を待っていた。
ボーイさんが 飲み物を 持ってきて こう言った
「お客様、なんか達観された仁王像みたいです。もっとリラックスですよ。 女の子 すぐ来ます。
リオさんってめちゃくちゃ若い子です。期待の新人さんですよ。」
そこから20秒ほどして
窓の外から
コンコンコン
「リオ入りまーす」
んん?
どこかで聞いたことがある声が聞こえてきた。
そして 窓が空いた時に
ゴンゾーと リオは
思わず ドッキリの番組か!?と言わんばかりに
お互い
わぁあーーーっ!
て 大声を上げて後ろに 吹っ飛んだ。
そのリオの正体は「ゴンゾーが恋してる まどか 」だった。
あわわわわわ
あんたーーっ 何してんのーっ
まどかは 声を震わせながらゴンゾーに言った。
「お前こそ こんなとこで まだ未成年だし あかんやろ?なんしてるのだ!」
ゴンゾーも負けじと声をあげた。
しばらく お互い 気持ちをぶつけたいが気まづすぎて
ぶつけられず なにか喋りそうになるが
喋らない無音状態が続いた。
ようやく まどかは 声を上げた。
「あのさあ 実は私の父が病気なの!入院もしてるし治療費もかかるの。 母とは数年前に離婚してるし
妹と弟は私より幼いし 家計を支えるために ここで夏休み限定だけど年齢を 誤魔化して働いてたんだ……」
「そっそうか…まどか 大変だったんだね」
まどかの ここにいる理由がシビア過ぎたためか
ゴンゾーが ここに来てる理由は 鬼のまどかに意外にも 責められなかった。
「ここで働いてたこと 先生達には内緒にしといてね。」
「おう!まかった」
「まかったって なんやねん笑」
「実は オイラ まどかのこと…」
言葉より お店ってこともあるからか
身体が先に反応して まどかに 抱きつこうとしたら
ピシッと 平手打ちをくらったゴンゾー。
「君には 何もさせない!でも 新学期 なんか 2人だけの秘密も 作った事だし デートでもしょっか❤️」
まどかは 同じ学校の生徒のゴンゾーに 裸体なんて見せられない から せめてもの けじめとして
ゴンゾーに新学期入ってから デートをする事を約束した。
そして ゴンゾーは大阪での珍道中や 淀川花火大会の写真とかを まどかに見せて
時間はきたので
山形先生らと合流した。
「ゴンゾー どうだった?」
山形先生は普通にゴンゾーに聞いてきた。
「まあまあ 良かったよ。良い社会勉強になったかも。先生ありがとうございます」
一方で その頃から 夏休みの終わりにかけて マチ子はスイパラという お店で No. 1になってたので非常にハードなスケジュールで 身体も心もクタクタになっていった。
新学期も始まり
スイパラで稼いだ金をリョウに渡した。
「マチ子、あんがとさん!でも マチ子 お前 スイパラで一番なんじゃね? 非常勤講師の仕事、時に連休にして
こっちで働きなよ。」
マチ子は ムッとした表情になったが
「オレのマチ子は オレのために 全力で尽くしてくれるよな」
マチ子に近づきディープキスをリョウはして
マチ子を離し
去っていった。
「じゃあな」
それからというもの リョウは
何かと試験の勉強のため 会えないとか
忙しいとか マチ子と 会う日を今まで以上に減らしたようだ。
マチ子は無理なスケジュールで東京ーー大阪を新幹線で往復ばっかりして 相当身体とかにも支障をきたしており授業中も 講師なのに居眠りしそうになることが多かった。
そして年も開けて2019年3月
LINEで リョウから こんなメッセージが来た。
「マチ子 久しぶり! もう スイパラやめていいよ。
オレ あんたの おかげで大学に無事に進級できたから。
でも オレ 新しい環境とかで 超忙しいから しばらく会えんわ 悪りぃな」
会えない辛さもあったけど
リョウとの将来のため 辛くてもスイパラという夜のお店を頑張った達成感もあったようだ。
しかし
4月に入ってから一度も リョウからLINEが来ない
最初は既読スルーだったのに 今は未読?いや
なんか おかしい ブロックされてるんじゃね?
リョウは どこの大学に入ったかも 知らされてない。
マチ子は
リョウが3月まで通っていた 高校とかで 色々聞き込みをして回った。
そこで 恐ろしい真実を聞かされたのであった。
続く





