鎌ケ谷大仏です。今回は過去問のお話。
お子さん、過去問を「ちゃんと」やってますか?

過去問は

問題を解く
丸つけをする
間違えた箇所の解説を読む

のサイクルを回すことで、始めて、「過去問を解くことで実力を向上させる」効果が生じます。

特に、間違えた箇所の解説を読む目的は

どのように考えれば正解できたのか。
どんな知識が足りていなかったのか。

を確認することです。

ところが、多くの場合、当事者である受験生は、解説を読みません。声の教育社や東京学参の過去問の解説は、大人が大人向けに書いているような内容です。小学生があれを読んでも、解説を理解することそのものが難しいのです。

これでは、文字通り「やっただけ」となり、やってやっても、できないことができるようになるわけはなく、時間だけ過ぎていきます。

過去問で実力を向上させるには、伴走者が不可欠です。算数と理科は個別指導に外注する、家庭教師をつけるといったことで解決が図れます。この二科目は比較的、知識があれば、指導しやすいので、個別指導で中学受験の過去問指導に対応している塾探すのが良いでしょう。国語は、親の伴走、つまり親塾が一番リスクが少ないです。個別指導塾は中学受験の国語指導をしっかりできる講師はほとんどいません。

本来は他の科目が得意な講師を無理やりあてることも少なくないのです。また、しっかりした国語指導ができ、実績のある講師は、そもそも高時給(時間単価20000〜)のような場合多いです。さらに、9月以降は予約でいっぱいで受付られない状態ということも多々あります。

社会も外注を検討するといいかもしれません。
ただし、個別指導への外注は「ある程度基本的な知識がインプットされている状態」でないと費用対効果は薄いです。基本的な知識がない子に過去問の解説は無理なので、基本事項をおさらいすることで授業が終わってしまうっことが起こり得ます。


社会は他の科目よりも、暗記だからなんとかなる考えがち方が多く、手を打つことが遅れがちです。社会こそ、「入試の独特の聞かれ方」が多い科目ですから、早めに過去問に取り組むことをオススメします。

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はじめに:過去問に潜む「優しすぎる罠」

過去問を解き、丸つけをし、そして解説を読む。これは学力向上のための王道であり、私も心から賛同いたします。
しかし、この手順の最後の部分、「解説を読む」という段階に、お子様の未来を左右する静かで、しかし決定的な「罠」が潜んでいることに、どうか目を向けていただきたいのです。

多くの市販の過去問解説は、大人向けに書かれ、情報が省略されすぎています。お子様は「読んでもわからない」「知りたいことが載っていない」と感じ、心が折れて読むのをやめてしまいます。これは単なる努力不足ではありません。

お子様は今、頑張って進んでいるのに、足元に深い泥沼があることに気づけていない、非常に危険な状態にあるのです。

第1章:穏やかに進行する「無理解の連鎖」と、その深すぎる危機

解説が読めない状態が続くと、お子様の学習には、穏やかに、しかし確実に「無理解の連鎖」が進行します。

🚨 危機1:良質なインプットが「致命的な勘違い」に化ける

 * 解説から真の根拠を読み取れないまま進むと、正解したとしても「なんとなく」の理解で終わります。この曖昧な感覚こそが、最も恐ろしい落とし穴です。

 * 「正しく理解したつもり」という錯覚が、実は知識の根本的な誤解を覆い隠してしまいます。本番の入試で少し角度を変えて問われたとき、この「間違った知識」は、お子様の思考を確実に停止させます。これは、せっかくの努力が合格を遠ざける力に変わってしまうことを意味します。

第2章:無理解の連鎖を断ち切る「3つの傾聴と行動」

この危機的状況を回避するために、保護者の皆様には、お子様の**「解説がわからない」という心の声に優しく寄り添いながらも、学習に新たな習慣を断固として導入していただきたいのです。

🛡️ 行動1:解説を「翻訳」する習慣を定着させる

 * 傾聴: 「どこがわからないの?」ではなく、「どの言葉が一番気になる?」とお子様に問いかけてみてください。

 * 行動: 解説のすべてを理解しようとせず、まずは重要なキーワードだけを抽出させます。そのキーワードをフックに、普段使っているテキストの該当ページを一緒に見つけ、「解説の正体は、テキストのこの情報なんだよ」と教えてあげてください。

 大人向けの文章を「自分自身の言葉」で過去問の余白に書き直すことで、解説は初めてお子様にとっての「使える参考書」に変わります。

🛡️ 行動2:資料集を「解説の根拠」と位置づける

 * 傾聴: 「この出来事は、どういう状況だったか想像できる?」と、お子様の頭の中のイメージを聞いてください。

 * 行動: 社会科の解説は、視覚情報と因果関係が最も省略されます。用語を理解したら、すぐに資料集の地図、写真、年表を開かせる習慣を強制的に持たせてください。

 * 知識を具体的なイメージや流れ(点ではなく線)で捉え直す訓練をしなければ、お子様の知識は本番で使えない無機質な文字列のままです。

🛡️ 行動3:思考の経路を「言語化」させる訓練を優先する

 * 傾聴: 「この問題を見たとき、君の頭の中ではどんな手順で答えにたどり着くはずだったの?」と優しく問いかけ、**「答え」ではなく「思考回路」**の説明を求めてください。

 * 行動: 間違いの原因は「知識の不足」だけでなく「知識の使い方の間違い」にあります。「まずこの図を見て、次にあの知識を思い出し、それから選択肢を絞る」という思考のプロセスを言語化させることで、曖昧さが消え、応用力という名の「合格への再現性」が身につきます。

合格は「曖昧さの排除」から始まる

過去問を解くことは、今の偏差値を知ることではありません。
それは、お子様の学習における「曖昧さ」を徹底的にあぶり出す、高精度の検査です。解説の壁は乗り越えられます。どうか、この優しすぎる罠に気づき、曖昧さを排除する断固たる行動を、今日から始めてください。
合格は、曖昧な知識や理解を一切認めない、その覚悟から始まります。