どうも。鎌ケ谷大仏です。
なんというか四谷大塚事件を受けてネット上でいろんな意見が飛び交うわけですが、ちょっと妙な流れになってきたな~と。

日本版DBS対象業種に塾を追加せよ?

まあ、内部をよく知らない人は、こう思うでしょうね

ただね〜、犯罪歴の確認には短くて3ヶ月ぐらいかかるらしいんですよね。そうすると、採用決定後に企業側が照会をかけてから最低でも3ヶ月、労働者は待機期間が発生するわけですよ。そんなややこしい業界に優秀な人材はまず来ない。すると塾業界の人材の質はさらに低下するということになりませんか?

なんというか、それって回り回って塾に通う人が損をするんじゃないかなと思えます。


昨今の学習塾の中途採用は意外とリファレンスチェックが厳しめですから、わざわざこの制度を導入しなくとも問題はないのかなと思います。

そもそも業界柄、塾から塾へ転職する方が多いですが犯罪行為等で懲戒解雇となった場合、退職証明書や離職票の写しを提出して貰うことでわかるので就業前に弾くことは可能です。退職証明書の提出や離職票の写しの提出は中小規模であってもほとんどの学習塾で行っています。

ただ、公教育からの転職については、きちんと退職辞令を提出してもらうということを実施している塾とそうでない塾はありますね。

以前、中小規模の塾の経営コンサルをした際に採用責任者が公教育からの転職希望者に「公務員だったので離職票も退職証明書もありません」と言いくるめられそうになったのを阻止したことがあります。公務員の退職辞令の発行は法律で定められていますので、当人が求めれば発行、再発行はしなければならないのですが、何らかの理由で退職辞令を見られたくない方が、こういう嘘をつくケースがあります。問題なのは人事責任者がこういうことをあまり知らないということですね。

今回の四谷大塚の事件も被疑者は24歳で入社三年目ですから新卒で入社したと考えるのが自然です。履歴書に不自然な空白期間があれば新卒ならなおさら目立ちますから、採用時点では犯罪歴はなかったのではないかと思います。
むしろ、これまで犯罪歴はないが小児愛嗜好の人物が紛れ込む可能性を十分考慮した日常業務の運営と管理職教育の徹底が急務だと思います。
どこ塾とは言いませんが、私が若かりし頃に勤めていた塾で「今年の中三で一番かわいい子だれ?俺は○○」みたいな話を振ってくる上司や先輩はいました
私は毎回、本部にこっそりチクってましたけど。

全教室に防犯カメラ設置しろ?

これは四谷大塚の再発防止策に上がった他社に先駆けた画期的な(笑)モニタリングシステムの導入という悪手を受けてのことかなと思います。
そもそもみんな忘れていますが、防犯カメラとは異常があったときに原因を究明するための材料の一つです。カメラ自体が守ってくれるわけではありません。そもそも従業員が悪事を働くなら、カメラの死角で行うはずです。何も安心ではありません。逆にカメラがあるから安心と思ってしまうことのほうが危険でしょう。防犯カメラもモニタリングシステムも何にも再発防止策になっていないと思います。
また、ダミーカメラを設置しているだけだったり、カメラはあるけどろくすっぽ映像が記録されてなかったりということもよくある話です。そして従業員ならこの情報も知ってますよね。

じゃあ、どうしろというのか

保護者として校舎の安全管理ポリシーを確認し、子供を通じて、または保護者が直接目視で、当該ポリシーを正確に実行しているかをチェックするしかないです

ね。子供から「今日は先生と教室で居残りだったよ」という話を聞いたら、教室はどこの場所だったのか、教室に先生は何人いたのか、などを確認して、ポリシーに反しているようなら、電話で責任者に確認するなどを細かくやっていくしかありません。


そもそもなんですが、集団指導型の塾って校舎責任者含めて全講師が授業に入ってしまって職員室には誰もいないとか事務の学生バイト一人なんていうことがざらにあります。集団指導型の運営のこの点が問題なんですよね。人件費的には非常に効率がいいわけですが少なくとも校舎責任者と副責任者のどちらかは必ず職員室にいるようにするとか、そういう運営に変えていかねばならないと思います


ちょっと気になっていること

塾の権限としては
責任者>社員>契約社員>アルバイト
のようなヒエラルキーになっています。だいたい社員は1校舎1〜3名程度で運営していくのが定石ですから、今回の森被疑者は社員ですから入社三年目とはいえ、校舎で二番目か三番目に権限が強かった可能性があります。とすると他の職員はなかなか注意しづらかったかもしれません。だからこそ管理職がボンクラではいけないのです。