第1講 3部 
二月の勝者×塾講×受験ブログ


【二月の挑戦】

(c)高瀬志帆/小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』

入試早朝応援

業界の風物詩化しています。塾業界に関係のない方で、通勤途中にみかけたりすることがある人はいるかもしれません。「なんか子供とおじさんおばさんの集団が学校の前でわちゃわちゃやってるな。保護者会にしては若いのもいるなー」みたい感じに見えてるんじゃないですかね。実際の入試応援はこんな感じです。
この向かって左側にずらーっと並んでる黒コートの人々が応援に来ている塾の先生たち。
コロナの影響で2020年辺りから中学校や高校といった受験会場側から「応援の自粛」が要請されていますので、ここ数年はかなり下火になっています。この入試応援は生徒が来る一時間前ぐらいからスタンバイをします。7時~7時半ぐらいにスタンバイ開始です。
実際、前日23時ぐらいまで仕事をして、翌日の7時には学校の前でスタンバイをするわけです。まぁきつい。ホントにきつい。しかも、うっかり寝坊したら「子供ががっかりする。試験前の大事なときにがっかりさせてしまう」というスーパープレッシャー付きです。
ベテランクラスになると、応援にいく学校の最寄り駅周辺のビジネスホテルを取る人もいます。0時過ぎに家ついて、2~3時間しか寝れないで早朝に起きて、移動するよりは多少は長く寝られます。
ただ、この早朝応援は、手当てが一回分3000~4000円程度が支給されるだけでほぼ無給です。
何回応援に行っても一回分の手当てしか出さないという塾が多いです。応援先までの交通費すら出さないところもあります。
ただ、やっぱり先生なんですね。お金もらえなくても無給で応援に行きますってアツい人たちもいるんですよ。そこにつけこむ業界の体質を象徴しているイベントですね。この早朝応援は。私は途中からこれに気がついたのと、早朝応援に何度も行くことで風邪やインフルエンザになりやすいことがわかったので、途中からは「業務命令として応援している時間を残業扱いにするなら行きます」と言って断ってました。
そして、塾のある最寄りの駅でプチ入試応援をすることに切り替えました。
「何時から何時までの間、○○駅の改札の中に立ってるから入試前に不安なら顔だしな。急いでるなら寄らなくてもいいしね。」といった感じですね。応援に行く学校とそうでない学校をつくりたくなかったんですよね。でも体は一つしかないので、この方法でやってました。

飛ばされちゃった。

新卒の佐倉先生が吉祥寺校に本配属になって挨拶しようとしたら校長がいなくなっていたという一幕の場面ですね。
塾業界を知らない人から見たら、これはありそうな話ですよね。でもあんまり聞かないです。
飛ばされる理由が合格実績ということはほとんどありません。小6が全員何処にも合格しないとかそんな天変地異のようなことでもない限り合格実績が悪くて飛ばされるということはどこの塾でもないでしょう。
飛ばされるとしたら「生徒数」が原因です。生徒数が増えるどころか毎年減っている。その減り方が結構激しいという拠点の長は飛ばされます。教室長、校長、校舎長と呼び方はいろいろですが、この役職で上から評価される点は生徒数と売上の二つのみです。
ただ、拠点の長の辛いところは「自分より腕がいい講師(給料も自分より多い」をうまく使いこなさないといけないというところですね。嫌われると全く協力してくれません。大半の拠点の長は講師としては一線級になれない、あるいはなることをあきらめた人がなっています。一部、ずーっと一線級の講師をやっててずっと管理職になるのを拒んでいたが、いい加減、年齢的に管理職になってくれと言われてやってる人もいますが。で、こういう講師陣は営業面より「より良い塾であること」を価値基準に考えたり行動したりするので、上からの評価基準と部下の講師陣な価値基準を擦り合わせながら拠点を運営していくということが求められます。
そして、自分自身の塾講師としての矜持や経験をその運営のなかにプラスしていくと、良い拠点ができ上がっていきます。

統一合格判定模試

あくまでも架空の模擬試験です。実際には「首都圏統一合判模試」というものがありますが、ストーリー内と同時期二月から三月の間の時期には実施はしていません。首都圏統一合判模試は小5(翌年度の新小6)向けのものが一月上旬に実施されます。
首都圏内では、超上位向けにSAPIXオープン、中堅層向けに四谷の合不合判定模試、そして下位層向けに首都圏統一合判模試の三つを三大模試といいますが、この三つの模試がすべて、ストーリー内と同時期の二月~三月の間には行われていません。独自路線を行く日能研が「実力判定テスト」という模試を二月の上旬と下旬にやっているぐらいです。
二月の勝者のストーリー展開の都合上の問題ではないかなと思います。