中学受験に否定的な意見があります。かく言う私も中学受験は「子供によってはしない方がいい」という立ち位置ですので、中学受験に否定的なのは個人の自由だと思っています。7

しかし、「小学校の内から丸暗記の勉強をさせたくない」という意見をチラホラと耳にします。あのー、いくつか言いたいことがありますので、ここで述べますね。


まず、勉強や学問は基礎部分の暗記の上に成り立っています。学問を進める上で暗記は必要なことです。九々が良い例ではないですか?


もちろん、原理原則を理解した上で暗記するということが大前提ですが、基本部分は最終的には丸暗記になりますよ。暗記は時間短縮に最適だからです。


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大人になって会社勤めをすると、様々なことを迅速に処理することが求められます。特に入社して時間の浅い、いわゆる下っぱの間は「判断しなくていいから、ルール通りに迅速に処理をすすめる」という基本的な仕事を正確に素早く、沢山こなすことを間違いなくやらされます。

その際には、なぜそうしたルールで処理をしているのかを理解しながら、処理ルールを暗記して業務に当たらないと素早く処理することは難しいでしょう。また、下っぱを卒業して、業務手順やルールを作る側になったときも、沢山の業務手順を暗記していたり、ルールを暗記していたりすると新しいルールや手順を作るときに暗記の経験が活かされます。


はっきり言いますが、残業時間が多くて…という話をする若者のうち、「処理ルールや業務手順を暗記をしていないから、いちいち処理に時間がかかっている」というケースも多々あります。

世の中が「長時間残業=ブラック企業」という風潮ですから、中には「それは君の処理能力が低いからじゃないの?」という場合でも、会社はきちんと残業代を支給しなければならないので、そういう人はそのうち居場所がなくなってしまいます。(その仕事は○○君に頼むと時間がかかるから△△にお願いしようの理論です。)


暗記している経験が少ないと暗記できる量はふえません。昔は「たくさんのことを暗記しているだけ」で「物知り」と称賛されましたが、今は「たくさんのことを知っている上で」それを組み合わせて問題解決にあたることが求められています。

そして仕事には必ず期限がありますので「覚えている量が少ない」と事前に情報収集しなければいけない物事が増えますので、それらを組み合わせて問題解決策を考える時間が削られてしまいます。結果、下っぱを卒業してもよい仕事ができない、評価者や顧客を納得させる仕事ができないということにつながってしまいます。


原理原則度外視での暗記は効率も悪いですのでおすすめはしませんが、ちゃんと原理原理を理解した上で物事を暗記するという行為は私は小学生の内からやるべきだと思います。あくまでも私の私見です。ただ塾講師として20年以上、この業界に身をおき、また、おそらく日本ではかなり少数派の独立開業をしている塾講師としては本当にそう思うのです。