ご無沙汰しています。

 

  にもかかわらず、アクセスしてくださっているみなさま。ほんとうに、ありがとうございます。

  ちかぢか、復帰したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

  わたしに何が起きているのかといいますと、軽い気持ちで、抗けいれん剤リボトリールの断薬をはじめたら・・・・・・という状況。

  やはり、「減薬」ではなく「断薬」は、手強いものだと痛感させられました。かつて、「前世紀の入門的抗うつ剤」として名高いアモキサンは、かる~く断薬できたので、「薬」というものを甘く考えていました。まあ、アモキサンは中村うさぎさんはじめ、著名なかたがたも、みなさん、たやすく「抜けられて」いるので、比較にはできないのですが。

  処方薬以外のお薬でも、とくに「ドリ〇ル」などの眠剤は、コデイン系のドラッグである塩酸なんとかドラミンを含んでいるので、「断薬」はキツイらしいとのウワサ。全身発汗、軽度のけいれんを起こす場合もあると聞きます。すでに依存症になっているかたは「ダルク」さんのような支援団体に相談しましょう。

  なにより、「風邪薬」「眠剤」系の薬は、安易に市販薬を飲まない。特に「金パブ」には手を出さない。お値段高めの風邪薬の中で、なぜか非常に安価なのも怖いところ。風邪をひいたら、内科にかかって「ブルフェン」という名前で処方される「イブプロフェン」を、すなおに飲みましょう。

 

 身体的には「不調」というか「自他律神経失調症」だったのですが、頭は冴えわたり、いろいろエンタメ系の小説も読めました。読書というものは、こんなにエネルギーを使うのか、とびっくりです。すぐ消耗してしまうので「読む」時間より「考える」時間が長い状態で、ふだんだったら軽く読み飛ばす箇所に引っかかっては、まあ、考えてしまうわけで。

 

  数日前に、「傑作企業ミステリー」を読んだのですが、舞台がゲームソフト会社という関係上、「エンタメ」好き人間には興味深い作品でした。

 

  その中で触れられているのが、「オリジナリティ」の問題。

  つまり、「パクリ」に関する議論に発展するのですが。作中、ゲームソフト製作者のうち、優れたゲーム・クリエイターたちが、おしなべて、「オリジナリティ神話」というものに懐疑的、というか、もはや「神話」は「神話」であり、現実ではないということが「前提」なんですね。これは、かなり驚きでした。

  そもそも「探偵役」である主人公、ゲーム企画者のいうところ、「厳密に『パクリ』要素がないといいきれる作品を作れるのは、滅んだアトランティス生まれで、現代に転移した人間」のみ、という見解。つまり「神話」や「伝説」時点で、「物語」は既存の「物語」を少なからず、パクっている、という極論ですが。極論であることを承知でなぜ主人公が、そう論ずるのか。「パクリ」を恐れすぎることが、実は人間の発想力の「自由」を奪ってしまうという危険性。

  彼らはゲーム開発者として「おもしろい商品」をつくり、「売らなければ」なりません。オリジナリティ100%を誇る作品でも、「面白さ」譲ったとして「面白さをこえる魅力」がなければ、「クソゲー」にしかすぎない。それが、「小説界」以外のエンタメ業界の厳しい現実です。たとえば、映画「スターウォーズ」シリーズ。言うまでもない大ヒット作ですが、「パクリてんこ盛り」です。ルーク・スカイウォーカーの設定からすでに、古くからの「貴種流離譚」のパクリ。まあ、ファンタジーの小説として考えただけでも、19世紀の「エルフランドの王女」をはじめ、現代のファンタジーとしては成功した「ベルガリアード物語」など、人の心をひきつける作品の2割は「パクって」いるパターン。

 実は私は「スターウォーズ」が好きではない(パクリだからではなく、単に面白くないから)ので、ほかに例を挙げると、「ハムナプトラ」。これは、パクリ要素とは思えないほど些細な「類似」点がある、ということで、制作会社が「先手」を打って、「パクリ」を認めている作品。当然ながら、作者側が事前に宣言してしまうと、この種のスキャンダルの傷は浅いので。本当にパクリなら、2作目で「悪役がクライマックスシーンで、まさかの”ネタキャラ”化」という凄い展開にもならなかったと思いますが。3作目がなかなか実現しなかった上に、出してもコケたのは、物語が面白くなくなったからではなく、ヒロインのレイチェル・ワイズさまが、出演を断り続け、結局、出てくださらなかったため、です。アンクスナムン役のネイティブアメリカンの女優さんが、2作に出演して獲得したギャラで「目標資金」を貯めたため、そのギャラを持ってマイノリティのための保護活動に走ったのも、イタかったと思いますが。

 

  篠田節子さんのSF短編「子羊」も、後発類似作品が多いですが、問題にされた例を知りません。特に、「子羊」の場合は「類似点が際立っている」上、結局「子羊」が一番クオリティの上でも、面白さの点でも優れていることが明白なので、あえて言及しただけです。

 

  「パクリ」を推奨しているわけではありませんが、やはり考えてしまうのは、飛鳥部勝則さんの「誰のための綾織」事件の傷は、ミステリー界に、多大なダメージを与えた、という事実。この事件を残念に思う気持ちは消え去ることはないと思います。

  凡百の作家さんならまだしも、飛鳥部勝則さんの本格ミステリーは際立った作風、高いレベルをもち、これだけ待っても、飛鳥部さんの穴を埋める作家さんは、その後、出ていないという事実は重いです。

  また、これほど精緻な作風にもかかわらず、寡作な作家さんでなかったという点も、大きな損失です。

  あのときの版元の対応は過敏過ぎる、という指摘も多い中、新刊は無理だとしても、既存の作品の再刊を、と望む人もいるのでは、と考えます。

 

 

  とまあ、断薬中、いろいろと考えてしまったわけですが、一方で、いろいろと「ゆっくり読む」ことができた作品もおおいので、15日くらいを目安に、記事の更新を再開するメドがついてきたかな、と。また再開させたいな、と考えつつ、また、脈拍がアヤしくなってきたので、このへんで、おやすみなさいませ。いや、みなさん、とっくに就寝なさっていると思いますが、ようやく眠くなってきた私なので。