17年かけて叶えた、息子の夢

水泳を習い始める頃。とにかく、水が好きで好きで、1日中水に入っていたい位。



映画ウォーターボーイズに憧れて、お風呂でも水に顔をつける練習をしていた頃


それから無我夢中で、17年という月日が流れました。


KAITOは、どんなに苦しくても、遠くても

世界でメダルを獲得するためにプールへ通い続けました。

体調が悪くない時以外はお正月もゴールデンウィークも夏休みも春休みも二日連続で休む事は世界を目指してからの7年間はなかったと思います。


その姿を、私は17年間側でずっと見つめてきました。


ダウン症クラスが日本で新設され、背泳ぎで日本初代の10冠チャンピオンに輝いたときのメダル。そして2024年の世界3大大会での3つの金・銀・銅メダル。


2024年、トルコで開催された

「世界ダウン症水泳選手権大会(DSISO World Championships)」T21long Corseでは、日本男子として初めて背泳ぎ50mで銅メダルを獲得。

さらに100m・200mでもアジア新記録を更新しました。


世界の表彰台に上がりメダルを首にかけた瞬間、私は思いました。

「夢はこうして叶うものなんだ」と。

息子に教えてもらいました。


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でも、そこまでの道のりは、決してまっすぐではありませんでした。

何度も「もう辞めたいな」と思った日が私にはありました。


それでもカイトは、一度も「やめたい」とは言いませんでした。

ただ静かに、明日の練習に備えて眠る。

その背中が、私にとっての支えであり、学びであり、誇りでした。


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2024年世界3大大会で金銀銅のメダルを取ったあと、カイトは言いました。

「大満足です!」と一言。


その夢を17年かけて叶えたあとも、形を変えて続いています。

あの日の涙が、今も私たちを前へと動かしています。


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第4章へつづく