エリック氏の同僚に
やや問題ありなヨーロッパ人がいる。
彼女は一切日本語が喋れないため
何かとエリック氏に頼ってくることが多く、
そしてそれに巻き込まれる形で
結局私も何度か駆り出されたりしたので
決して知らない仲ではないのだが、
正直勘弁してくれ…
と私としては匙をブン投げたい相手。
決して素行が悪いとか、性格が悪い訳ではないのだが
こちらが怒りを通り越して心配になる程
彼女には一般常識が大きく欠如している時がある。
エリック氏や他の外国人同僚も苦笑するレベルであるので
単なる文化の違いでもないのだろう。
さて、私が未だに根に持っている事件として
約一年前に起こったエプロン事件がある。
ある夜、帰宅したエリック氏が私に
「エプロンを貸してほしい」
と言うのだが、
よくよく話を聞くと
借りたいと言っているのはこの同僚であった。
何でも
週末に料理教室に行くので奥さんのを貸して
とエリックに言って来たらしい。
いや、買えよ。
エプロンなんて汚す可能性の高い物を
わざわざ赤の他人に借りる理由が全く分からないが、
エリック氏が安請け合いしてしまった為
お気に入りのエプロンを
アイロンまでかけて貸した私。
この頃は
正直この同僚のことなどほぼ知らなかったのだが、
その後返ってきたエプロンを見て
私は絶句する羽目になった。
臭っ!!!
エリックが持ち帰った紙袋には
ぐしゃぐしゃに丸められた私のエプロン。
広げてみると異常に魚臭く、
また数カ所に染みがついている。
極めつけにポケットに手を入れてみると
ネバネバした物が入っているのだが、
何かと思えば魚の皮だった。
洗って返さんかい!!!!
お前を三枚におろしたろか
と思った。