シェアハウスである我が家では冷蔵庫は共用で、

 

中に入っているものに関して

 

どれが誰のでという明確な線引きがされていない。

 

それ故に自分が買って来たりもらって来たりしたものが

 

いつの間にか冷蔵庫の中から忽然と消えている

 

というミステリーはまぁ時々起こりうるのだが、

 

住んでいる人間が私を含めみんな揃いも揃って

 

「細けぇことはいいんだよ」

 

と言った気質の人間ばかりなお陰か

 

これまで何の問題もなく暮らしてきた。

 

冷蔵庫に入れた時点でみんなの共有財産という認識なので

 

まぁなくなったらなくなったで、

 

あ、誰か食うたなー、くらいのものなのである。

 

 

 

さて、先日、草木も眠る丑三つ時にふと喉の渇きを覚え、

 

半分寝惚けたままゆうらゆうらとキッチンへと降りた私。

 

実は先日我が家のお向かいさんが泥棒に入られる

 

というショッキングな事件が起こったばかりで、

 

変に心配性な私はいつ室内で泥棒と鉢合わせるかと

 

ここのところハリネズミのごとく警戒心むき出しなのだが、

 

一階に降りてみると、

 

なんと薄暗いキッチンからごそごそと音がするではないか。

 

 

 

ポリツァアアアァアアアァアアアアァアイ!!!!!

 

 

 

と、慌てふためきつつ物陰から様子をうかがってみたところ、

 

そこにいたのは怪しい侵入者・・・ではなくハウスメイト。

 

幸い彼女はこちらに気づいていなかったので

 

私の挙動の不審さを見咎められることはなかったのだが、

 

まぁ、うっかり通報などしなくてよかったというものである。

 

どうやら彼女も喉が渇いていたようで、

 

冷蔵庫の前でボトルから水を豪快にラッパ飲みしていたらしかった。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・うん?

 

 

 

 

良く見れば彼女が飲んでいるのは、冷蔵庫の中の共用の水。

 

それを彼女は実においしそうにごくごくと直飲みし、

 

そのまま何事もなかったかのように冷蔵庫へと戻した。

 

 

 

その水、それこそ客が来た時にも出している水なのだが、

 

ひょっとして普段からこっそり陰でラッパ飲みしていたのだろうか・・・・。

 

だとしたら一体いつから?

 

それともたまたまあの夜魔がさしただけなのだろうか・・・。

 

知りたくもなかった事実を知ってしまい

 

怖くて真相を聞くに聞けない私である。