乗れば必ずどこかが壊れていることで有名な我が町のバス。

 

「降ります」ボタンを押しても反応がなく降りられない

 

ドアがバス停で開かず降りられない

 

などもはや日常茶飯事、

 

どんくさい私など月一で次のバス停まで連れて行かれるのだが、

 

本日私の乗ったバスは

 

どうやらある種故障の最終形態に到達していたようで

 

なんと扉という扉が全て機能を停止、

 

乗ったが最後降りられない、という

 

非常に迷惑な仕様へと進化していた。

 

しかもこのバス、この春に導入されたばかりの最新車体である。

 

 

 

流石、ドイツ。我々には出来ないことをやってのけるな。

 

 

 

通常ドイツのバスには後方に2か所扉があるのだが

 

このバスではどちらもがうんともすんとも言わなくなり

 

天岩戸のごとく固く閉ざされたまま機能を停止。

 

唯一普通に開くのは運転席横の小さな扉なのだが、

 

この扉の覇権を巡って

 

降りたい乗客と乗りたい乗客の最前線がぶつかりあってしまい

 

イメージ図としては戦国時代の合戦のような様相である。

 

とりあえず降りる側を優先すれば良いだけの話なのだが

 

乗る側としては

 

「ここは乗り口、こっちが譲るのはおかしい」

 

ということなのであろう。

 

 

 

そんなこんなでバスの中はまさに混沌に包まれていたのだが、

 

ふと気づくと

 

いつの間にか運転席を脱出していたらしい運転手が

 

ピクリとも動かない後方ドアに両手をつき

 

おもいっきり押し開けようとしていた。

 

 

 

力技か。

 

 

 

電気式のドアがそう簡単に開くものなのかと不思議に思ったが

 

もともと緊急時には手動で開けられる仕組みなのだろう。

 

その割にはかなり渾身の力でこじ開けていたような気もするが

 

数秒後にはなんとかドアを全開の状態にまで持ち込むことに成功。

 

乗客たちもぶつくさ言いつつこちらのドアから降りていったため

 

これにて一件落着である。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・と思われたのも束の間。

 

今度はこのこじ開けた扉が、閉まらないという事案が発生。

 

運転手の強引過ぎる開け方がまずかったのか、

 

はたまた最初から、

 

こじ開けた扉のその後までは考えられていなかったのか

 

とにもかくにも、扉はパッカーンと大解放状態、

 

出発しようにもできるはずもない。

 

 

 

もう、呆れすぎてツッコむ気力もありませんがな。

 

 

 

日本にいた頃も

 

ほぼ毎日のようにバスに乗る生活を長年続けていたが、

 

その中で乗車中にバスが壊れた記憶など私の中では皆無。

 

しいて言えば一度実家近くで

 

「狸の親子が前を横切っております。しばらくお待ちください。」

 

というなかなか笑えるアナウンスが流れたことはあったが、

 

それだってもう10年以上前の話である。

 

ちなみに英国時代にも

 

バスにはかなり頻繁に乗ってはいたものの

 

あのスコットランドですら、バスが壊れたことなどなかった。

 

それに比べると

 

日常的に運転手が工具箱片手に修理を繰り広げるドイツのバスなど

 

もはや別世界、異次元の乗り物と言っても過言ではなかろう。

 

 

 

一年住んでもまだまだ底の見えない国である。

 

 

 

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その後運転手さんの大活躍により扉は修理されましたが、

 

私は待ち合わせに25分の大遅刻をぶちかましました・・・・・。