実に4か月ぶりにばぁばと電話をした私。

前回大ゲンカをして以来しばらく距離を置いていたのだが

どうやら実家の方に私の様子伺いの電話があったらしく

しぶしぶながらこちらから折れることとなった。

以下、その時の会話の記録である。



私 「もしもし。もんですけど・・・・」

ばぁば 「あらもんちゃん、あんた何で電話して来んかったとね!?」


さすがばぁば、前回私を激怒させたことなど、露ほども気づいていなかったらしい。



私 「えぇ、まぁ、前回いろいろあったしね・・・?最近どうしてるの。」

ばぁば 「歳とってなかなか体が言うこと聞かんばい。もんちゃんは毎日楽しく暮らしとると?」

私 「うん、まぁ、楽しくやってるよ。」

するとばぁば、深くため息を吐いて

  「もんちゃん、人生は楽しいだけじゃつまらんと。(ダメなのよ)
ちゃんと仕事をしてね、生活を構築せんといけんばい。」


と言う。

いや、仰ることは分かるが、

「毎日楽しくやってる?」に対する当たり障りのない模範解答は「はい」ではないのか?


あと何度も言うようだが、私は無職ではない。





ばぁば 「もんちゃん、もうドイツのピサ(ビザのことだと思われる)は切れるやろ?
福岡に帰って来て、きちんと仕事をしたらどうね?
もうすぐオリンピックがあるきね、英語の出来る人は仕事がいっぱいあるとよ。」


ばぁばがどうやって私の“ピサ”事情を知ったのか不明だが
(そもそもまだまだ有効期限は残っている)

まぁ、1000歩譲って帰国したところで、福岡にオリンピック関係の仕事はないだろう。




ばぁば 「もんちゃんね、ばぁばもお母さんもいつまでも生きとらんとよ。
誰もおらんくなったら、たった独りでどげんして生きて行くと。
独りぼっちの人生はね、辛いばい。」

私 「・・・・いや、福岡で就職するのとそれと何の因果関係が?
っていうか、こう言ってはなんだが、
今現在私はばぁばからもおかんからも、
金銭的精神的にかなり独立している状態だと思うんだけど。」

ばぁば 「そやけどね、もんちゃん、ドイツには友達も知り合いも家族もおらんやろ。
それでどげんしてこの先生きて行くの。
将来のこともちゃんと考えて、仕事もせんといけんばい。」



ばぁばよ、前にも言ったが

私がドイツで孤独であるというのは何を根拠としているのだろうか。


あと、何度も言うようだが、私は無職ではない。



私 「ばぁば、ばぁばは自分が外国を良く知らないから、とりあえず悪く言いたいだけだよね?
知らないものが怖いだけでしょう?
私はこの国に友達がたくさんいて、それなりにきちんとやってるの。
日本にいる人と何も変わらない。
ただ、その生活の基盤がドイツにあるっていうだけで。」

ばぁば 「ばってんもんちゃん、友達は信用できんばい!
あんたの母さんはね、昔友達に裏切られたことがあると。
友達より家族の方が大事やなかと!?

私 「ばぁば、私が"友達”って言う言葉を出したのは、ばぁばが私を"孤独”だって言ったからだよ。
ばぁばの話は筋が通ってないし、自分でももう終着点が分からないんでしょう?
ただただ、耳触りの悪かった単語を拾い上げて、それを批判してるだけだよね。
これじゃもう、会話になってないよね。」

ばぁば 「・・・・・・ごめんごめん、電話の調子が悪くて良く聞こえんかったとよ。
そういえばもんちゃん、
この間テレビで『世界の人気観光地ランキング』やってたの見たやろ?」

私 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・見てないよ。」

ばぁば 「あれで世界一人気の観光地は『京都』やったばい。
『パリ』よりも上やったとよ。」

私 「・・・・・・・・・・うん、良かったね。ばぁば京都大好きだもんね。」

ばぁば 「やっぱり日本は今でも世界中の羨望の的なんやねぇ。
あんたもドイツで京都のことやらよく聞かれるやろ?」

私 「うーん・・・・意外と京都は認知度低いからなぁ・・・・。
今はTOKYOとFUKUSHIMAが世界的に有名ではあるけど、
東京と京都は名前が似てるから混同してる人も多いし。」

ばぁば 「そんなことないばい!
そのテレビのランキングはね、10社の新聞にも載っとったと!


いや、ちょっと待て、ばぁばはどうやって10社分も調べたんだ?



という私の疑問を余所に何故かばぁばの「京都自慢」は加速。

ばぁば 「やっぱり京都は日本人の心ばい。テレビでもよく特集を組みよろう?」

私 「まぁ、多分そうだろうね。」

ばぁば 「あんたテレビ見とらんとね?この前も、あれは去年のお正月かね、
テレビでずっと京都の特集しよったとばい!
二条城の庭園は(中略)でね、上賀茂神社の境内には(以下略)。」


どうやらばぁばの暦で、去年のお正月は「この前」に含まれる模様。

というかばぁば、うっかり失念してるようだが、

私は京都に6年住んでいた。故に福岡県民に京都自慢を聞かされる筋合いはない。



私 「うん、まぁそんなに好きならまた行けば良いじゃん。」

ばぁば 「そうやけど、ばぁばもう足腰が弱いきねぇ・・・。旅行をするにもお金がかかるとよ。
あんた、京都の良い所に嫁いだらどうね。どっか縁談組めんと?」



いや、あんたさっきまで福岡で就職しろ言うてましたがな!!!!!





もう意味不明過ぎて涙目である。



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ところでばぁばから質問攻めに遭うであろうと思っていたパリの件は

偶然会話の中で「パリ」という単語が出て来たにも関わらず

全く触れられませんでした。

恐らくパリがどこの大陸にあるのかもよく分かっていないのだと思いますが

まぁ、余計な心配をさせずに済んだのはラッキーかもしれませんね・・・・。