去年ばぁばから荷物が送られて来たとき、
実は例のカップと一緒にコートが2着送られて来ていた。
繰り返すが英国のことを未開の開拓地かなんかと大いに勘違いしているばぁば。
最近は
「テレビでイギリスのことを勉強しよるとよ!」
と自信満々だが
なんせ参考資料がハリーポッターとピーターラビットなので
むしろ事態はどんどんややこしくなっている気がしてならない。
さて去年の今頃、うっかり電話口で「寒い・・・」とこぼした私を心配したのか
ばぁばが冬服を買って送ってくれると言い出した。
慌てて
「お気持ちだけ有り難く頂戴しておきます」
という旨を15回くらい伝えたのだが既に時遅し。
「それでもね、もんちゃん、イギリスには洋服が買えるお店みたいなものはなかろう?
ばぁば、あんたが着るものもなく震えとりゃせんかと不憫で不憫で・・・・」
と電話の向こうで胸を痛めるばぁば。
いやいやいやいやこっちにだって店くらいありますわ!!!!!
という私の渾身のツッコミは届かなかったらしく
後日コートが二着送られて来たのだがこれがまたとても曲者であった。
まず何を思ったか2着とも赤である。
それもアンティークっぽい深い赤とかではなく
紅白の赤。輝かしいまでに赤。運動会の応援で着れそうな程に真紅。
普段おとなしい色しか着ない人間にこれを着こなせと・・・・orz
そもそもなんせ選んだのが田舎暮らしのばぁばである。
サイズどころか対象年齢も40歳くらい合っていない。
どう見ても20代の娘が着るにはあの貴婦人向けコートはハードルが高すぎるのである。
結局その後数か月悩んだ末、
1度も着ないままにチャリティーに寄付してしまったこのコート2着。
ばぁばには申し訳ないが、
私があのコートの適齢期に達するまであれを保管しておけるとも思えない。
うちの母だってあと15年はあれは着ないだろう。
きっとチャリティに寄付するなら
「異国の地で凍える人を温めたい」
というばぁばの気持ち自体は決して無駄にはならないはずである。
しかし今回の帰国で事態は思わぬ方向へ転がるのであった。
続く