今の職場の上司にものすごく厳しいおばさんがいる。

彼女は給仕部門の最高責任者なので、調理部門の私とは接点は少ないが

なんせ常に威圧感ある表情で大声でウェイトレス達を怒鳴りつけているので

厨房における存在感は凄まじい。


うちの厨房は増改築をしまくった結果、

やたら縦に長いコの字型という微妙な形をしているのだが

このおばさんの声はコの字の端と端にいてすらはっきり聞こえる。

むしろ客席にいても聞こえる。


伝統あるホテルのレストランで厨房からの怒声が響いているというのは如何なものかとは思うが

どうせこの狭い社会、

お客の大半は子供時代から知っている仲の町民達なのでお互い気にもしていないらしい。


実際、うちのレストランの常連であるグラニーはこのおばさんに関して

「いつも不機嫌な顔をして無愛想だけど、根はとっても良い人なのよ。」


と高評価。

少々接客態度が悪くても根が良い人であれば許されるという、田舎ならではのおおらかさである。

それにしたってもう少し愛想よくしてもバチは当たらないと思うが。






ちなみにホリーさんもこのおばさんのことはご存じなのだが、

以前彼女に関して 「ウェイトレス達に厳しすぎる」 と愚痴っていたところ



「心配しないで、彼女、お客にも厳しいから。」




と名言を頂いた。

やっぱりここでも店員は神様なのである。