伊勢神宮に農業館がある。
意外に思われるかもしれないが、明治時代に日本初の産業博物館として外宮前に建てられた。
今は伊勢市の倉田山、神宮徴古館に隣接してある。
迎賓館を手がけた片山東熊の設計によるもので、実にモダンな木造建築だ。
なぜ神さまをまつる伊勢神宮に農業館があるのだろうか。
それは、神まつりに欠かせないのが、神さまに供える「食」だからだ。
伊勢神宮では専用の田、畑、さらに塩田まで所有し、日々、作業を行い、自給自足を原則としている。
今月の「伊勢神宮、心のふるさと」(三重テレビ毎週木曜21:45~)は、神宮農業館を紹介している。
私が疑問に思ったのは、なぜ農業が産業博物館なのだろうということだった。
農業と産業が結びつかなかったのだ。
これは学芸員さんがさらりと答ええてくれた。「当時は、農業が国の殖産興業として、推進されていたのです」
農業は、私たちが生きるための食であり、国が栄えるための基でもあったのだ。