昨日、松阪市郊外の上茅原(かみちはら)神社の遷宮祭で舞をまわせてもらった。
上茅原へは初めて行ったが、伊勢本街道沿いの集落で、細い道が曲がりくねりながら家々を結んでいた。
上茅原神社は、その集落の氏神さま。カグツチノカミがご祭神という。先月の神戸神社もカグツチノカミであった。
火を司るカグツチノカミは数奇な運命をたどった神さまだ。神話では、イザナミから産まれる際、火の神であるため、母を焼死させてしまい、父のイザナギから切り殺されてしまう。火のもっている力のすざましさを物語るのだろうか。
神社へは丘の上に鎮まるため、100段以上ある急な階段をのぼる。せっかくの遷宮祭だからと、今回は特別に道が作られた。さらに、杖も置かれ、人の温もりというものにふれた。ここの里人は心やさしい。神社と参道を覆い尽くす桜の木も、おそらくどなたかが植えたのであろう。桜で彩られると、さぞ美しいのだろう。
境内は、地元の人々によって、整備され、一番高いところに新しくなった社殿があり、
その石段の中ほどに舞台が設えられ、私たち舞人と楽人が座った。下段の広場には、村人たちが集まっていた。
中ほどの舞台にいると、上からは厳かに行われている神事の祝詞が聞こえ、下からは集まった村人たちがしている世間話が聞こえるという、聖と俗の真ん中にいる不思議な気分を味わわせてもらった。
豊栄舞、浦安の舞。里人たちに囲まれて、心をこめて舞わせてもらった。
神事が終わると、餅まきだ。
早々に着替え、参加した。その際も、境内にはブルーシートが敷かれ、おかげで餅も汚れなかった。
夜、家族とともに餅をいただいた。里人の手作りであろう、形はまちまちであったけれど、たいそう、おいしかった。