平安時代から南北朝まで、かつて伊勢神宮に仕えた未婚の皇女がいた。
斎王(さいおう)という。その宮殿跡が、伊勢の隣、明和町にある。
かねており、京の都から下ったうら若き姫たちは、日々何をしていたのか、疑問であった。伊勢神宮への出仕は、年に三度。大きな祭事のときのみ。
後は、特別なお勤めはない。
歌会に、貝合わせ、双六、楽器、時には海辺へ行ったこともあっただろう。
しかし、いくら奥ゆかしい姫といっても退屈ではないだろうか。何か熱中できて、斎王にしかできないもの。
「結び」に興味をもったのは、そんな時。ある本を読むと、斎王にしかできない結び方が伝わり、歴代の斎王はそれをできなければならなかったとあった。
昨日、いつきのみや体験館であった「結び」講座を受けた。
左が手伝ってもらってようやくできた「梅結び」、左が先ほどした「総角(あげまき)結び」。こうした結びは、御簾などでよく見かける。実際、してみると、なかなか手ごわく、集中できる。ちなみにこの赤い紐は、事務用のもの。結んでみると、味気ない紐も雅やかになった。やはり、斎王は女官らとともに、結びにしていたに違いないと思った。た。
