「ぐんぐん伸びる子にしたい!」をお手伝いする“子育て・教育メンター”石田勝紀です
前回は無駄な時間を使わないために、タイム・マネジメントが必要だと書きました。
タイム・マネジメントを具体的に言うと、年間計画、学期計画、一日計画という計画です。さらに時間を日常生活においても守ることから、授業時間という時間をしっかりと守るという姿勢が大切であるということですね。無駄な時間を使わないためのもう一つの授業方法として、宿題→答え合わせという仕組みを止めて、授業内で記憶させるという時間を使う方が最終的に定着率があがったと申し上げました。
この点については抵抗感がある方もいるかもしれないので、もう少し詳しくお話しましょう。宿題やペーパーテストが悪いとはいいません。それらが十分機能する環境と生徒であれば全く問題ありませんし、効果があがるでしょう。しかし、勉強が嫌いで家でも勉強しない子はどうでしょうか。宿題はやってきません。テストをするといっても勉強しません。その結果、勉強がさらに嫌いになります。マイナス・スパイラルです。
この循環を逆にさせるには、「結構勉強は面白い」と思わせる必要があります。その方法は「わかる」「できた」感覚をつけさせることですが、いきなりテストで「できた!」という感覚はつけさせられません。そこで、1回1回の授業で、ちょっとした知識を全部覚えさせてしまえば、できた感覚がでてきます。
たとえば、授業中に新しい単語10個勉強したとしましょう。それらを時間をとって10個その場で覚えさせます。そして口頭で言わせ「できた」と思わせます。この連続が自信を深めることにつながります。その延長線上にテストがあります。このようなプロセスで自信を深めさせるためには、生徒に覚える作業を丸投げしないことなのです。最終的にこのような指導をすることで先生が落ちこぼれ生徒に割く時間が削減され、より多くの生徒に対して多くの指導ができるようになります。
さて、それでは次にもう少し、無駄なことをしないための授業を具体的に考えてみましょう。今回は国語を例にあげて説明します。ここでご紹介する方法はあくまでも一つの方法であって、絶対的なものではありません。今、指導されている皆さんの方法も悪いわけではありません。ただひとつの参考事例としてお読みいただければと思います。
私は国語が非常に苦手でした。それは今考えると、文章の読み方を知らなかったからです。せいぜい、段落の終りに重要なことが書いてある。答えはどうもそのあたりらしいという程度で、いずれも問題を解くための手法です。手法に走ると内容理解が不十分になります。内容がわかっていないのに、手法だけで問題が解けるわけがありません。できなくなっていた理由がもう一つあります。小学校以来高校まで、国語の教科書の内容が非常につまらないと感じていたことです。大人になって読んでみるとそれなりに意味のある文章が載せられていると思いますが、小中学生の頃は意味不明というよりは読みたくなくなる文章であったように思います。
このように感じる子どもたちが今でもいます。そこで私と同じ思いをさせないためにも新しい方法を考えたのです。それは小さい子がお母さんにしてもらっている絵本の読み聞かせ方法です。小さい頃はお母さんが面白く読んでくれました。その言葉と絵に子どもは引き込まれ、もっと読んでくれとせがみます。そこに大きなヒントがあるのです。
そこで、私は小学生でも高校生でも国語の授業では、私は読み聞かせをするのです。手順としては次のような方法です。まず、私が段落ごとに文章を読みます。その際、生徒に口頭で質問します。たとえば、「今、地球は多くの二酸化炭素によって温暖化という現象で苦しんでいます。」という環境関係の文章があったとき、「二酸化炭素って何だ?」「なんで二酸化酸素で温暖化するんだ?」と国語の設問とは関係のないことを質問します。これがポイントです。設問とは関係のないことを質問して、この文章の世界に生徒を引き込んでいくのがねらいなのです。関心が出てくると一生懸命聞こうと思います。
そうして内容がわかってくると、設問はほとんど解けてしまうのです。問題とはそのように作られています。また、高校生ともなると文章の内容が難しくなります。それをわからないまま飛ばして読むとさらに悪化します。そこで、一文ごとに、「この意味は難しいね。通常、普通に読んだだけでは絶対にわからない。先生もわからない。しかし文章を分解したり、前の文や後ろの文と比較したりすると実はよくわかっていくんだ。」というように話をしてから、分析の仕方を教えます。そうすると難解な文章読解に対する抵抗感がなくなっていくのです。
以上のような国語の授業では、実は最も大切なことがあります。それは、いかに画像や映像がない中で、いかにして生徒を話だけで引き込むかというものです。訓練方法としては、落語があります。落語は扇子一本で聴衆を惹き込みます。一見の価値があります。では次回は数学についてお話をしていきましょう。
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