ガード下学会で訪ねたJR鶴見線「国道駅」は、とにかくショッキング!
まず、ホームから階段を経て改札口までほぼ真っ直ぐに出ますが、そのホームの高さが建物でいえば3階建てくらい(折れ階段になっていない分、さらに高さを意識させられます)。それを途中の小さな踊り場に立って、駅舎内を眺めると背の高いアーチ空間。この巨大なアーチ空間を僅かな明かりがほんのりと照らします。まるで映画の一シーンのよう。しかも、この踊り場からも改札口までかなりの距離。まるで、ギターを持った小林旭のようになった気分。降り立った先にはエースのジョーが待っていてくれる錯覚に陥る。国道駅では誰もが日活の大スター気分になれる!
この京浜工業地帯の入口にあたる国道駅は1971年に大きな二つのターニングポイントを迎え、現在に至っています。
一つは、漁業権の放棄。もう一つは駅舎の無人化。
漁業権の放棄というのは、この地は江戸時代からの漁師の町ですが、高度経済成長を支える京浜工業地帯、つまり海を埋め立てて工業地帯を広げるため、1971年、漁師にお金を払い漁業権を放棄してもらいました。国道駅前から生麦の魚河岸が300mほど続くのですが、以降衰退の一途を辿ってしまっています。
もう一方、駅舎の無人化は、さらなる生産性向上を目指すため、駅舎の合理化を図ったものです。世界から「エコノミックアニマル」と揶揄された頃、これも1971年のことです。
駅はまちの顔。その駅舎が無人化され、廃墟のような駅となってしまったのでした。
でも、この廃墟感、そして昭和レトロが魅力となり、映画等の撮影にもよく使われているそうです。

