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「いえいえ。それにしても、急に暗くなって驚きました。予告なしですね。」
「あ、消灯初めてだった?本当は、もっと早い時間に終わらなきゃいけないんだけどね。」
「遅い時間に、一人だと怖くって。」
「そうですね。一人にならないようにしよう。」
‼︎‼︎
「誰も、いませんね〜。地下1階のボタン押しちゃったかな?」
「閉じよう。」
「は〜い。」
「さっき、久々に地下1階で止まったよ。」
「マジっすか!?怖ぇ。」
「...?」
「怖がらせちゃいけないと思ってさ、あの時言えなかったんだけど。」
「あの地下1階って、病院の霊安室なんだよね...」
‼︎‼︎
「たま〜に、誰もいないのに、地下1階で止まって、ドアが開くの。」
‼︎‼︎
「怖いでしょ。」
「先輩〜、怖がらせてるよ。でも、俺も先日、デニムの女を見ましたよ。」
「また見たの!?私は、まだ見たことない。怖い〜。」
「デ...デニムの女?」
「帰りが遅くなった日、研究棟から出たらさ、古めかしい上下デニムの髪の長〜い女が全力疾走で走ってんの。」
‼︎‼︎
「患者さんだけどね〜」
‼︎
「いや〜、俺は てっきり霊的なもんかと思ったよ。すんげぇスピードなの!」
「...。」
「ねぇ、怖いでしょ。ねぇ。」
「...。」
納涼ホラー話。
シリーズ2回目の今日は、夫の体験談です。
夫と出会った頃、私は その研究室に来たばかりの新人で、女性の先輩を含め とても可愛がっていただきました。
食事に連れて行ってもらったり(と言っても夜の学食が専らでしたが)とにかく、楽しく過ごしていたんです。
付き合う前だったので、夫のことはK先輩
。女性の先輩はM先輩
とします。
大学病院の横にある私たちの研究棟には、時々迷った患者さんが歩いていることがあります。
また、大学病院なので、病院とも一部 繋がっているのです。
マウスの飼育施設が、そうでした。
病院と研究棟の繋ぎ目、地下2階。
施設は20時で、完全に消灯となります。
実験動物施設は、普通、温度湿度や朝晩のタイムをきちんと管理するために、完全に一定の条件下を保っています。
だから、施設内での作業が長引き、20時を超えたら真っ暗になり怖かった!というのは、よくある話だったんです。
その日のM先輩と私もそうでした。
M先輩
「遅くなって、ごめんね。手伝わせちゃって。」
施設から出て、エレベーターのボタンを押す。
エレベーターに乗り込む。
1階のボタンを押す。
夜だからか、古いエレベーターだからか、動きはゆっくりで、温度一定の動物施設から出たばかりの私は 少し暑いなと思っていました。
地下2階から動き出したエレベーターは、地下1階で止まり、ゆっくりとドアが開き ました。
でも、誰もいない。
生暖かい風がフワッとふきました。
乗ろうと思ったけど、忘れ物を取りに戻ったのかな?
それともエレベーターが来るの遅くて、階段を使ったのかも。そんな風に思いました。
研究室に戻り、残っていたK先輩と合流。ご飯食べて帰ろうかという話になりました。
学食にて。
納涼度☆☆☆(←ゼロです、ゼロ!)